白木屋大火とは? わかりやすく解説

白木屋大火

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 01:30 UTC 版)

白木屋 (デパート)」の記事における「白木屋大火」の解説

日本の都市災害史に残る大火災のひとつ。1932年昭和7年12月16日午前9時15分ごろ、4階玩具売り場火災発生地下2階地上8階建物4階から8階までを全焼して午後12時過ぎに鎮火した[要出典]。火災による死者1人墜落による死者13人、傷者67人という、日本初高層建築物火災となった当時白木屋歳末大売出しクリスマスセール重なり店内華やかな飾りつけなされていた。開店前の点検クリスマスツリー豆電球故障発見し開店直後男性社員修理しようとした時、誤って電線ソケット触れたためスパークによる火花飛び散りクリスマスツリー着火。火は山積にされたセルロイド人形おもちゃ燃え移り瞬く間猛烈な火炎をあげた。この社員消火活動をしているうちに煙に巻き込まれ一酸化炭素中毒死亡した4階にいた55人の客や店員驚いて避難開始したが、火の勢いはますます大きくなり、エレベーター階段煙突役割をして4階から最上階8階までが猛煙包まれた。日本橋消防署望楼勤務員がこの火災発見しポンプ車29台、ハシゴ車3台などを出動させて消火活動あたったが、ハシゴ車は5階までしか届かずポンプ送水圧力上がらないため5階上への放水はできなかった。 日本橋消防署在籍していた器械体操経験者が、消防車積載梯子外壁垂直にかけてよじ登りロープ固定して避難ルート作った上で被災者誘導したが、[要出典]一部の客や店員らはパニックに陥り、売り場にある布やカーテン結んでロープ代わりにしたり、女性店員の帯を結んで脱出試み途中で切れて転落死した。また、消防部地上張った救助ネットめがけて7階から飛び降りて助かった客や店員80人前後いたが、目測誤って地面激突して死亡した人もいた[要出典]。 これを教訓に、神田消防署特別救助隊前身となる「専任救助隊」が編成される白木屋店長は、客や従業員誘導して屋上避難し階下降りられなかったため)、客の生命守った[要出典]。 この火災によってセルロイド玩具危険性社会問題となり、各百貨店玩具売り場からセルロイド玩具一斉に姿を消した。しかし、他に代替できる素材存在しなかったため、しばらくするとセルロイド玩具は再び販売されるうになる火災以降セルロイド不燃化代替素材研究開発進められたが、実現したのは戦後になってからだった。 物理学者寺田寅彦はこの火災受けて「よほど用心しないと、デパートというものは世にも巧妙な大量殺人機械になる恐れ充分にある」と述べたが、それは千日デパート火災大洋デパート火災などで繰り返されることになった

※この「白木屋大火」の解説は、「白木屋 (デパート)」の解説の一部です。
「白木屋大火」を含む「白木屋 (デパート)」の記事については、「白木屋 (デパート)」の概要を参照ください。

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