現存する祭典競馬の一覧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 09:46 UTC 版)
お供馬の走り込み(おともうまのはしりこみ) お供馬の走り込みは愛媛県今治市の加茂神社で「加茂神社秋季大祭」の神事の一つとして執り行われている。1歳から15歳の乗り子と呼ばれる子供が加茂神社の参道約300メートルを馬に乗り走り抜ける。賀茂別雷神社の競馬会神事の流れを汲む。約600年前、室町時代頃に始まったと考えられている。お供馬走り込みは愛媛県の無形民俗文化財に指定されている。 競馬会神事(くらべうまえじんじ) 競馬会神事は例年5月5日に、京都府京都市の上賀茂神社(賀茂別雷神社)で「葵祭」における行事の一つとして執り行われている。乗尻(のりじり)と呼ばれる乗り手が左右に別れ、左は打毬(たぎゅう)、右は狛鉾(こまぼこ)と呼ばれる装束を装着して馬場を駆け抜ける。発祥は1093年からで「徒然草」にも競馬会神事についての記述があるなど、歴史ある行事として現代に至るまで受け継がれてきている。競馬会神事は京都市の無形民俗文化財として登録されている。競馬会神事に先立ち5月1日には、競馬会神事へ出場する馬の力量を見定める「足汰式(あしぞろえしき)」も行われている。 足伏走馬神事(あしぶせそうめしんじ) 足伏走馬神事は例年5月6日に、滋賀県近江八幡市にある賀茂神社で行われている。全7頭の馬が2頭ずつ直線400メートルの馬場で競走を行い、競走を7回繰り返して順位が決定される。騎手(駆り手)は赤色や黒色の袍(ほう)を身に纏い競走に臨む。この神事は「七頭の馬、七番の神事」とも称されている。 競馬式(こまくらべ) 競馬式は例年5月3日に東京都府中市にある大國魂神社で「くらやみ祭」の行事の一つとして執り行われている。午後8時から出走して6頭が旧甲州街道150mの距離を3往復する。 甲冑競馬 甲冑競馬は相馬野馬追の行事の一つとして、7月の最終日曜日に行われている。螺を鳴らせて開始を告げ、甲冑を装着した武者が旗差物を身に着け、1周1,000メートルの馬場を駆け抜ける。甲冑競馬は10頭立てで行われ、競走は10回行われる。 お渡り式 お渡り式は例年12月17日に、奈良市春日野町にある春日大社で「春日若宮おん祭」の行事として執り行われている。5頭の馬が2頭ずつ参道を駆け抜ける。これが5回繰り返される。騎手は赤と緑の錦地の裲襠装束(りょうとうしょうぞく)を纏い、細纓冠をかぶる。
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