げんぜりやく 【現世利益】
現世利益
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 14:34 UTC 版)
最澄が特に六天講式を定め、天部の六種の神への祈願文を定めている。その中で「そもそも我等、仏法を興隆して、衆生を利益せんとすれども、志あっても力無し。仏像を造立し経巻を書写するに、儀あれども遂ぐるなし。このこと誰(た)が人か、憐れみをなさんや。この念何時に伏するを得んや。唯だ本尊聖者を願い、貧を転じて福を与えるの術を施すべし。」(わたしたちが仏教を興隆させて民衆に奉仕したいと思っても無力である。こういう時には人の助けを借りることも出来ないが、歓喜天を信仰して貧乏を転じて福を与える術を行うべきだ)と述べ、「貧乏人でもこの神の名を聞けばたちまち裕福になり、卑しい地位の人間でも高い地位につけるであろう」と教えている。 大聖歓喜天使咒法経(だいしょうかんぎてんししゅほうきょう)では、以下の現世利益が説かれる。 除病除厄(有衆生疾苦 顛枉及疥癩 疾毒衆不利 百種害加悩 誦我陀羅尼 無不解脱者) 富貴栄達(上品持我者 我与人中王 中品持我者 我与為帝師 下品持我者 富貴無窮已 恒欲相娯楽 無不充満足) 恋愛成就(若有求女人 夫心令得女 我悉令相愛) 夫婦円満(夫妻順和合) 除災加護(持我陀羅尼 我皆現其前 夫妻及眷属 常随得衛護 我有遊行時 誦我即時至 遇於険難処 大海及江河 深山険隘処 獅子象虎狼 毒虫諸神難 持我皆安穏)
※この「現世利益」の解説は、「歓喜天」の解説の一部です。
「現世利益」を含む「歓喜天」の記事については、「歓喜天」の概要を参照ください。
現世利益
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 17:20 UTC 版)
神仏の恵みが現世で与えられるとする信仰。日本では、一般的に、多種多様な神仏は、それぞれの特色に応じた恵みを、生活の様々な局面のなかで授けてくれるという世界観が根付いている。一般的に、宗教における現世利益の位置づけは軽視されがちであるが、日本においては、神仏と切っては切れないものとして認識されている。
※この「現世利益」の解説は、「現世」の解説の一部です。
「現世利益」を含む「現世」の記事については、「現世」の概要を参照ください。
現世利益と同じ種類の言葉
- 現世利益のページへのリンク