特殊な矢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 05:19 UTC 版)
日本では洋弓銃(クロスボウ)や投石機(カタパルト)などは普及しなかったが、弓を使わず矢を飛ばす方法がある。また下記については世界各地で類似するものがある。 手矢 通常の弓矢の矢を手で投げる手段。 投げ矢 武器や遊興の道具(投壺を参照)として、投げることを前提に作られた矢。武器としては打根(うちね)といって長さ三尺の小槍ほどの大きさで矢羽がついていた。 吹き矢 主に江戸時代の懸け物の遊技の道具として使われた。その他には小動物の狩猟としての使用があったと考えられる。また、忍者の流派によっては忍術書に記述があることや、道具として僅かだが実物も残っているが、実際にどの程度の利用があったかは定かではない。構造は矢については針や針状に細長く加工した竹に動物の体毛や円錐に加工した紙の矢羽を矧いだもので、筒は木製で長尺の木に半円の溝を彫ったものを張り合わせた八角柱や円柱の筒や、竹の内側を均等に加工したものや和紙を丸めたものがあり、それぞれの筒の内や外に漆を塗ったものがある。現在では吹き矢を、武道の一環として取り入れる流派や新しい武道として、嗜む者も少数ながらある。 神事や修練や非殺傷用として使用された矢 鏑矢 鳴り矢とも言い、矢に鏑というものをつけた物。鏑を付けた矢を射ると独特の風切り音を発するので、開戦の合図や邪気を祓うために使用したといわれる。騎射三物の開始の合図として用いられた。詳しくは「鏑矢」を参照。 木矢(きや)・木鏃(もくぞく) 木製の矢。狩猟や競技・弓道の修練に用いられ後に通し矢などの神事や捕具にも用いられた。詳しい分類は捕具#室町時代以前の捕具の木矢・木鏃の項を参照。
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