煥章館期(2004-)
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「高山市図書館」の記事における「煥章館期(2004-)」の解説
旧図書館は元来、図書館に利用されることを想定した構造になっていなかったため間取りが悪く、延床面積が狭いため増え続ける蔵書に対応するのが難しく、コンピュータシステムの高度化にも限界があった。そこで高山市生涯学習推進協議会は先進地の視察や住民アンケート、複数の協議を通して『生涯学習基本構想』を策定、1990年(平成2年)に新図書館建設を高山市に提言した。ちょうど1996年(平成8年)に高山市役所が移転して中心市街地に未利用地が出現したこともあり、翌1997年(平成9年)に市役所跡地を学習ゾーンとして整備することを議決した。2000年(平成12年)の『高山市生涯学習基本計画』、2002年(平成14年)の『図書館を中核とした生涯学習施設基本構想』策定を経て同年10月に設計プロポーザルの実施、12月の着工と進み、2004年(平成16年)1月に高山市図書館「煥章館」が完成した。総工費は15億5千万円であった。そして約300m離れた旧館から新館へ図書を移す作業が同年2月6日までに行われ、市民ボランティアも作業を手伝った。 2004年(平成16年)4月に新館での業務を開始した。高山市側の職員は館長を含む2人だけで施設管理や購入図書の決定、サークル指導などの管理系業務を担当し、カウンター対応や図書館だよりの発行など直接利用者と関わる業務は図書館流通センターに委託された。図書館流通センター側のスタッフは12人であった。同年12月までの実績は、入館者数が2.3倍に、貸出冊数が2.5倍になった。2005年(平成17年)2月に市町村合併によって新・高山市が発足したことに伴い、丹生川村図書館を高山市図書館丹生川分館とし、他の旧8町村の公民館図書室を高山市図書館の分室に位置付けた。2006年(平成18年)4月より指定管理者制度を導入して図書館流通センターを指定管理者とした。この時の職員数は館長を含め28人であった。 2008年(平成20年)1月30日、中部日本スキー大会に出席した常陸宮正仁親王・親王妃華子夫妻が煥章館へ視察に訪れ、近代文学館も併せて見学された。同年4月に8つの分室を分館に格上げし、7月からは日本で初めて住民基本台帳カードによる図書の貸し出しを開始した。翌2009年(平成21年)3月には本館と分館の図書館システムが統合された。 2013年(平成25年)4月23日、小中学校の学校図書館との連携や教育委員会との連携、図書館での読書推進活動が評価され、「平成25年度子どもの読書活動優秀実践校・図書館・団体」として文部科学大臣表彰を受けた。2016年(平成28年)8月20日には恐竜研究者の真鍋真を招いて講演会を開催、これに合わせて7月よりトリケラトプスなど3体の恐竜骨格模型を館内で展示した。2017年(平成29年)2月2日、煥章館の開館からの来館者数が400万人を突破した。
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