無気噴射

デジタル大辞泉

むき‐ふんしゃ【無気噴射】

読み方：むきふんしゃ

ディーゼル機関で、燃焼室内へ燃料だけを加圧してノズルから噴射させる方法。

大車林

無気噴射

英語 solid injection； airless injection

ディーゼルエンジンの燃料噴射は、最初は6～8MPa の圧縮空気で燃料を霧化してシリンダー内に噴射する空気噴射式が採用されたが、構造が複雑であり信頼性などに課題があった。1910年、イギリスのビッカース社が、燃料ポンプによって30～70MPaに加圧した燃料油を機械的噴射弁で噴射する、蓄圧式燃料噴射装置の開発に成功して以来、構造がはるかに簡単で信頼性に優れた無気噴射式への移行が急速に進行した。27年、ボッシュ社による無気噴射技術開発を経て、現在のディーゼルエンジンはすべて無気噴射式になっている。無気噴射を用いた内燃機関を無気噴射エンジンという。

参照 空気噴射

※「大車林」の内容は、発行日である2004年時点の情報となっております。