無水フタル酸とは? わかりやすく解説

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むすい‐フタルさん【無水フタル酸】


フタル酸無水物

分子式C8H4O3
その他の名称無水フタル酸、Phthalic anhydride、レタルデルAK、フタランジオン、Retarder AK、RCRA waste number U-190、Phthalandione、NCI-C-03601、ESEN、レタルデルESEN、レタルデルPD、HT-901、TGL-6525、Retarder PDRetarder ESEN、1,3-Isobenzofurandione、1,3-Dihydroisobenzofuran-1,3-dione、Isobenzofuran-1,3-dione、Phthalic acid anhydride、1,2-Benzenedicarboxylic acid anhydride
体系名:1,2-ベンゼンジカルボン酸無水物イソベンゾフラン-1,3-ジオン、1,3-イソベンゾフランジオン、フタル酸無水物、1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-1,3-ジオン


無水フタル酸

英訳・(英)同義/類義語:phthalic anhydride

フタル酸の2個のカルボキシル基からから分子除去した酸無水物
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化合物名や化合物に関係する事項:  炭酸ガス  無機化合物  無機塩類  無水フタル酸  無水マレイン酸  無水酢酸  環状AMP

無水フタル酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 04:01 UTC 版)

無水フタル酸
識別情報
CAS登録番号 85-44-9 
PubChem 6811
ChemSpider 6552 
UNII UVL263I5BJ 
EC番号 201-607-5
国連/北米番号 2214
ChEBI
ChEMBL CHEMBL1371297 
RTECS番号 TI3150000
バイルシュタイン 118515
Gmelin参照 27200
特性
化学式 C8H4O3
モル質量 148.1 g/mol
外観 白色のフレーク状
匂い 特徴的な刺激臭[2]
密度 1.53 g/cm3, solid; 1.20 g/mL, molten[2]
融点

131.6 °C, 405 K, 269 °F

沸点

295 °C, 568 K, 563 °F (昇華)

への溶解度 0.62 g/100g (20—25 °C);
19.0 g/100g (100 °C);
緩やかに反応
蒸気圧 0.0015 mmHg (20 °C)[2]
磁化率 −67.31×10−6 cm3/mol
危険性
GHSピクトグラム
GHSシグナルワード 危険(DANGER)
Hフレーズ H302, H315, H317, H318, H334, H335
Pフレーズ P261, P264, P270, P271, P272, P280, P285, P301+312, P302+352, P304+340, P304+341, P305+351+338, P310, P312
NFPA 704
1
3
0
引火点 152 °C (306 °F; 425 K)
爆発限界 1.7%–10.5%
許容曝露限界 TWA 12 mg/m3 (2 ppm)[2]
半数致死量 LD50 4020 mg/kg (oral, rat)
1520 mg/kg (oral, mouse)
800 mg/kg (oral, cat)
800–1600 mg/kg (oral, rat)
2210 mg/kg (oral, mouse)[3]
関連する物質
関連物質 フタル酸
フタルイミド
フタリド
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

無水フタル酸(むすいフタルさん、phthalic anhydride)は、芳香族カルボン酸無水物。フタル酸硫酸を用いて分子内脱水することで得られる。元々安定な化合物を分子内で脱水することで得られる物質なので、他のカルボン酸無水物と同じように水と反応してもとのフタル酸に変化する。

無水フタル酸の2016年度日本国内生産量は158,500t、消費量は11,349tである[4]

無水フタル酸とフェノールを分子間脱水により結合することでフェノールフタレインが得られる。これは酸塩基指示薬として広く用いられる。また、無水フタル酸と一級アミンを加熱することによりフタルイミドが得られる。これはアミノ基の保護基として用いられ、水酸化ナトリウム水溶液と加熱、あるいはヒドラジンと処理することによって元のアミンを再生する。

出典

  1. ^ a b c “Front Matter”. Nomenclature of Organic Chemistry : IUPAC Recommendations and Preferred Names 2013 (Blue Book). Cambridge: The Royal Society of Chemistry. (2014). p. 835. doi:10.1039/9781849733069-FP001. ISBN 978-0-85404-182-4 
  2. ^ a b c d NIOSH Pocket Guide to Chemical Hazards 0512
  3. ^ Phthalic anhydride”. 生活や健康に直接的な危険性がある. アメリカ国立労働安全衛生研究所英語版(NIOSH). 2024年7月4日閲覧。
  4. ^ 経済産業省生産動態統計年報 化学工業統計編



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