機動隊員による工事反対派への差別的発言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 13:51 UTC 版)
「高江ヘリパッド問題」の記事における「機動隊員による工事反対派への差別的発言」の解説
2016年10月、移設工事現場の警備にあたっていた大阪府警察所属の機動隊員2名が、反対派の市民に対し「土人」「支那人」などと発言したことについて、翁長雄志沖縄知事は19日、「未開の地域住民を侮蔑する意味を含み、一県民としても、県知事としても言語道断」と非難した。菅義偉官房長官は会見で「不適切な発言」と述べた。25日の参議院法務委員会では金田勝年法務大臣が「土人」は差別用語との認識を示し、「残念で許されない言動だ」と述べた。2名は発言について謝罪しており、後日懲戒処分となった。 反ヘイトスピーチの活動を行う弁護士の師岡康子は、沖縄タイムスにおいて、「土人」「シナ人」の発言は人種差別撤廃条約に違反し、弁明の余地はなく、大阪府警は謝罪すべきだと批判した。 一方で、反対派市民も警察官や防衛局職員に暴言を浴びせたり暴行を加えるなどしており、松井一郎大阪府知事が機動隊員の職務遂行を労うなど、擁護する声もある。 県外機動隊員の「土人」「シナ人」発言について、沖縄県議会は発言への抗議決議と意見書をそれぞれ県政与党(社民・社大・結、おきなわ、共産)と中立会派(公明、維新)による賛成多数で可決した。県政野党の自民党は「現場の抗議参加者の発言も自制すべきではないか」として反対した。県議会は後日、県公安委員会と県警本部に対し、抗議決議を手交する。決議では「発言は県民の誇りと尊厳を踏みにじり、癒やしがたい深い傷を与えた」「法を守り、市民県民の人権を守る先頭に立つべき機動隊員らによる発言に対し、県内外から多数の非難が出ており、不信感が広がっている事実を警察関係者は受け止めるべきだ」などと指摘している。
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