栄養と歯の発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/18 05:26 UTC 版)
人体の他の部位の成長や発生と同様、栄養は歯の発生に影響がある。健全な歯に必要な栄養素は、カルシウム、リン、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンDである。カルシウムとリンは、ハイドロキシアパタイトの結晶を作るために必要であり、また、その血中濃度はビタミンDによって維持される。ビタミンAはケラチンの生成のため、ビタミンCはコラーゲン生成のために必要である。フッ化物は歯のハイドロキシアパタイトの結晶に組み込まれ、脱灰や腐食への抵抗を強める。 これらの栄養素の欠乏は、歯の発生に大きな影響をもたらす。カルシウム、リン、ビタミンDの不足では、歯の石灰化が不十分となる事がある。ビタミンAの不足は、エナメル質形成不全症の原因となる。フッ素の欠乏は、歯が酸性環境下にあるときに脱灰が容易に進み、また、再石灰化が遅れる。このため、容易にう蝕となる。一方、歯の発生中のフッ素の過剰摂取は歯牙フッ素症を引き起こす。
※この「栄養と歯の発生」の解説は、「歯の発生」の解説の一部です。
「栄養と歯の発生」を含む「歯の発生」の記事については、「歯の発生」の概要を参照ください。
- 栄養と歯の発生のページへのリンク