木製パレット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 06:27 UTC 版)
古い伝統を持つパレットであり、十分な強度や耐荷重量を持ち、生産・廃棄にかかるコストが低いといった総合的なバランスの良さから、今日でも広く使われている。後述の合成樹脂製パレットと区別をするために「木パレ」と呼ばれることもある。(その場合、合成樹脂製パレットは単に「パレット」と呼ばれる。)特に、一部が破損した場合においても修理が容易である点は、他の材質にない大きな長所である。しかし、その反面湿気には弱く、湿度の高すぎる環境では変形したり朽ちてしまう可能性がある。木材資源としてリサイクルすることもできるが、防腐剤が使われていることがあるため、一部の国では焼却処分(燃料としてのリサイクルを含む)が禁止されている。 また、害虫(幼生・卵含む)が木製パレット内部に存在したまま国境を越え、深刻な環境破壊をもたらしているという教訓を得てからは、一部の国でポプラ、合板、もしくは燻蒸など殺虫処理をしたもの以外の、生木製パレットを使用した物品の輸入を禁止している。 使用済みの木製パレットを廃棄する場合、法律上は産業廃棄物ではなく、家庭ゴミと同じ一般廃棄物として扱う(一部の業種を除く)。しかし、市町村で処理ができない場合、一般廃棄物処理業者が少ないために合法的に処理することが困難な状態に陥ることがあり、問題となった。そのため、木製パレットについては2008年4月1日より、他の事業系一般廃棄物とは切り離して産業廃棄物として扱うべく、法改正が行われた。廃棄物の処理及び清掃に関する法律#問題点を参照。
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