しんしょうせつ〔シンセウセツ〕【新小説】
新小説
新小説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 16:30 UTC 版)
19世紀末期に入ると、列強各国がアジアに進出し、朝鮮においても外国の圧力の中で近代化が進められることになる。文学でもこの時期、一つの転換期を迎える。即ち、李人稙の『혈의누 (血の涙)』に始まるいわゆる「新小説」と呼ばれる小説形態の誕生である。新小説は1910年前後に登場した。それまでの「古代小説」から近・現代小説への過渡期的な小説形態である。新小説と呼ばれるものは他に『畜獣会議録』(安国善)、『雪中梅』(具然学)、『自由の鐘』(李海朝)などがある。これらの大部分は古代小説に見られる勧善懲悪のストーリーを引きずっており、また旧来の思想・文化を極端に批判したりする内容ではあるが、言文一致の文体、新聞等のメディアを通した文学の普及という点で新しい。新小説と呼ばれる作品はそれほど多くはなく、李光洙の『無情』の登場でやがて消えていくことになる。
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