新作のNo.1獲得
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「ボブ・ディラン」の記事における「新作のNo.1獲得」の解説
ディランは2000年代には「霊感がなくなった」と発言した。また彼はワイン・ビジネスにも熱中するようになった。コンサートではかつての名曲は一切歌わず、新曲が歌われた。日本での来日コンサートも数多く開催され、世界での顕彰も増えた。2000年には、映画『ワンダー・ボーイズ』に新曲「シングズ・ハヴ・チェンジド」を提供。2001年に、ゴールデングローブ賞主題歌賞とアカデミー歌曲賞を受賞した。 2001年2月から3月にかけて、5度目の訪日公演を行う。直後の9月11日には43枚目となるアルバム『ラヴ・アンド・セフト』を発表。奇しくもアメリカ同時多発テロの発生と同日のリリースであった。21年ぶりのトップ5アルバムである。 2002年ツアーより、ボブはほとんどギターを弾かなくなり、もっぱらキーボードに専念するようになった。このことに関してボブは、2004年のニューズウィーク誌のインタビューで、ギターでは彼の望んでいるサウンドを形にしきれないこと、専門のキーボードプレイヤーを頼むことも考えたが、結局自分で弾くことにした、と答えている。また、ボブはソロモン・バークが2002年7月に発表したアルバム『ドント・ギヴ・アップ・オン・ミー』に、自身の未発表曲「ステップチャイルド」を提供した。 2004年3月17日にデトロイトで行われた公演で、ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトと共演し、ストライプスの曲をデュエット。また、この年の「Bonnaroo Festival」に出演。「入り江にそって ("Down Along The Cove") 」が、同ライブCDに収録された。 2004年10月には、ボブ自身が筆をとった自伝第1弾『ボブ・ディラン自伝(Chronicles: Volume One)』が出版された。ショーン・ペンによる朗読CDも発売されている。また、「ディグニティ」のデモバージョンなどが収録された同名の2枚組CDも仏Sony BMGよりリリースされた。 2005年7月16日に、オンライン書店アマゾン(Amazon.com)の創立10周年を記念したイベントで、ノラ・ジョーンズと「アイ・シャル・ビー・リリースト」をデュエット、この模様はインターネットでストリーミング配信された。また同年9月から10月はじめには、マーティン・スコセッシ監督によるドキュメンタリー『ノー・ディレクション・ホーム(No Direction Home: Bob Dylan)』がテレビで放映された。ボブ本人の他、デイヴ・ヴァン・ロンク、スーズ・ロトロ、ジョーン・バエズ、アレン・ギンズバーグ、ピート・シーガーら関係の深い人達がインタビューに出演、サウンドトラックは未発表曲で構成され、『ノー・ディレクション・ホーム:ザ・サウンドトラック(ブートレッグ・シリーズ第7集)』としてリリースされた。この作品は、後に劇場公開されて翌年にはDVD化、2006年4月にはピーボディ賞、2007年1月にはコロンビア大学デュ・ポン・アワードを受賞している。 2006年3月からは、ラジオ番組『Theme Time Radio Hour』で、初めてDJを務めている(アメリカの衛星ラジオ局、MX・サテライト・ラジオの「ディープ・アルバム・ロック・チャンネル」にて放送)。この番組は、インターネットでも配信されているため、日本での聴取も可能である。5月、生まれ故郷のダルースでは、ボブゆかりの地を巡る全長1.8マイルの道路に標識が設置され、「ボブ・ディラン・ウェイ」と名付けられた。毎年5月には、誕生日を祝うイベントも開催されている。 同年8月29日には、5年ぶりのアルバム『モダン・タイムズ』を発表。このアルバムは、9月16日付ビルボードアルバムチャートで『欲望』以来、30年半ぶりのNo.1を獲得。しかも自身初の初登場No.1を遂げた。また、このアルバムにも収録されている「サムデイ・ベイビー("Someday Baby")」は、ビルボードで98位と23年ぶりのTop100シングル曲となった。米ローリング・ストーン誌や英Uncut誌は、このアルバムを2006年の年間ベスト・アルバム1位に挙げ、2007年2月のグラミー賞では、『モダン・タイムズ』と「サムデイ・ベイビー」で2冠を獲得した。 2007年、2008年の2年間をデビュー45周年とし、「DYLAN ICON」キャンペーンを実施。全キャリアを総括するベスト盤『DYLAN』発売を皮切りに、「我が道を行く("Most Likely You Go Your Way (And I'll Go Mine)") 」のリミックスの発表、「ニューポート・フォーク・フェスティバル」完全版DVD化、『オー・マーシー』から『モダン・タイムス』のアウトテイクやライブ音源などを収録した『テル・テイル・サインズ(ブートレッグ・シリーズ第8集)』のリリースなど、ディラン再評価ムーブメントを象徴する動きが見られた。 2007年10月には初の個展となる「The Drawn Blank Series」が、ドイツのケムニッツにて開催された。これは、1989年 - 1992年の間に描いたスケッチ(1994年に画集 "Drawn Blank" として発刊された)をもとに、ボブ自身が新たに手を加えて制作された絵画の展覧会である。2008年にはロンドンでも開催され、以後世界各地で展開されている。日本でも、2010年11月に東京・六本木で開催された。 2008年には「卓越した詩の力による作詞がポピュラー・ミュージックとアメリカ文化に大きな影響与えた」としてピューリッツァー賞特別賞を受賞した。2009年4月、スタジオ・アルバム33作目となる『トゥゲザー・スルー・ライフ』をリリース。ビルボード200と全英アルバム・チャートの両チャートで初登場1位を記録した。10月、売上印税を国際的な慈善機関に寄付するクリスマス・アルバム『クリスマス・イン・ザ・ハート』をリリース。
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