撰銭令とは? わかりやすく解説

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撰銭令

読み方:エリゼニレイ(erizenirei)

室町幕府戦国大名撰銭制限した命令


撰銭令

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/08 15:14 UTC 版)

撰銭令(えりぜにれい)とは、室町時代室町幕府大名などが撰銭を禁止するもの。室町時代前後、商品経済の発達に伴って貨幣の流通が著しく増えて税の銭納化も進められていた。貨幣は従来の宋銭に加えて明銭が併用されており、需要が増えるにしたがって悪質な私鋳銭や粗悪な渡来銭も流通し、民衆が取引においてこのような悪銭を嫌ったために良銭を撰ぶ撰銭がおこなわれ、円滑な流通が阻害されていた。


  1. ^ 高木久史『日本中世貨幣史論』(校倉書房、2010年)P133-169


「撰銭令」の続きの解説一覧

撰銭令

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 07:21 UTC 版)

日本の貨幣史」の記事における「撰銭令」の解説

輸入銭は断続的に減少した足利義持による日明貿易断絶や、明の海禁政策加えて減少から明の鋳造低調となったことが原因である。国内では硬貨の不足によって撰銭を巡るトラブル絶えず、撰銭制限するための撰銭令が出されるうになる中世の撰銭令は15世紀後半から頻発し1485年から1582年までの主な撰銭令は55回にのぼる。撰銭令の内容は、(1)納税における銭種の指定(2)売買における銭種の指定(3)貸借における銭種の指定(4)売買における買い手購買力保証などがあった。統治者にとって撰銭治安を乱す行為と見なされ、撰銭令の罰則生命刑死罪)や財産刑私宅没収)など厳しかった1540年代前半から1560年代半ば西日本は撰銭令が沈静化しており、原因として、日本での銀生産増加と、明の銀財政影響輸入銭が増えた点がある(後述)。 撰銭令に登場する悪貨として、うちひらめ、さかひ銭、ほろ、焼銭(やけせん)、ゑみやう、大欠(おおかけ)、破(われ)、磨り、南京京銭きんせん)などがある。銅貨不足が解消されないため撰銭続き代わりに物品貨幣である米の普及進んだ。撰銭令も米の普及影響しており、16世紀後半畿内では撰銭令の発布から2、3年後に米での支払い増えている。

※この「撰銭令」の解説は、「日本の貨幣史」の解説の一部です。
「撰銭令」を含む「日本の貨幣史」の記事については、「日本の貨幣史」の概要を参照ください。

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