弁別機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 09:30 UTC 版)
アクセントの弁別機能とは同音語を区別して意味を仕分ける機能のことをいう。 アクセントが単語の弁別に用いられる例は多くの言語にあり、日本語も「橋・箸・端」でわかるようにこの部類に入る。ただし日本語でのアクセントの位置による区別は主に名詞にかぎられ、形容詞や動詞では、アクセントのあるなしのみの対立である。また、基本的にピッチが落ちる場所は単語内で一つに限られ、中国語のような単音節語根をもつ声調言語(声調なしではコミュニケーション不可能)に比べると対立の数は少ない。 さらにアクセント変化が文法的な意義をもつ例も見られる。例えば英語では、present のように同じ単語で名詞・形容詞は前半に、動詞は後半にアクセントのある例が多数ある。またインド・ヨーロッパ語で文法的な語形変化に伴ってアクセントが移動する例も多い。日本語でも平板化(無アクセント化)によって、その単語に対する慣れを表現することもある(専門家アクセント)。 フランス語は強勢アクセントを持つが、アクセントによる単語の弁別は全くない(アクセント符号を使うが、これはアクセントを表現するものではない)。
※この「弁別機能」の解説は、「アクセント」の解説の一部です。
「弁別機能」を含む「アクセント」の記事については、「アクセント」の概要を参照ください。
- 弁別機能のページへのリンク