号数活字
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 20:17 UTC 版)
本木・平野系の活字システムに基づく日本独自の体系である。初号から八号までの9種類のサイズからなる。 初号(米式42ポイント相当)、一号(旧一号27.5ポイント相当・新一号26.25ポイント相当)、三号(旧三号16ポイント相当・新三号15.75ポイント相当)の3種の文字サイズを基準に、それぞれの寸法の1/2を繰り返す体系である。 号数とサイズの関係が直感的に分かりづらい難点があるものの、サイズの大きい初号活字などは元から書体が太くデザインされているため、主な用途である見出し文字に適しているといった特徴があり、印刷所では号数活字の間をポイント活字で補う形で併用した。 公文書や明治期の雑誌本文などで広く用いられた五号活字(10.5ポイント相当)の振りがな用として1/2の大きさの七号活字(5.25ポイント相当)が用いられ、七号に近似の大きさの5.5ポイント活字の英称"ruby"(ルビー)にちなんで振りがなを「ルビ」と呼ぶ慣例が生まれた。 明治期から1960年代までは旧号数が全国共通で使われていたが、1962年(昭和37年)、トタン罫活字の厚みに相当する「五号の1/8」を基準にした新規格(新号数)が日本工業規格として制定され、その後も旧号数を使い続けた印刷所が多かった関東地方を除き、大半の地方で切り替えられた。 号数活字(旧号数、1967年以前)初号(42pt) 二号(21pt) 五号(10.5pt) 七号(5.25pt) 一号(27.5pt) 四号(13.75pt) 三号(16pt) 六号(8pt) 八号(4pt) 号数活字(新号数、1967年以降)初号(42pt) 二号(21pt) 五号(10.5pt) 七号(5.25pt) 新一号(26.25pt) 新四号(13.125pt) 新三号(15.75pt) 新六号(7.875pt) 新八号(3.9375pt) ※ポイントは米式による相当値
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