劣化ウランの放射線による人体の影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/13 05:35 UTC 版)
「劣化ウラン」の記事における「劣化ウランの放射線による人体の影響」の解説
ここでは放射線による影響だけを述べる。劣化ウランには臨界のおそれがないため、人体への影響は外部被曝と内部被曝だけを考えればよい。影響を考える場合には、ウランが容器・建屋等に密封されている場合と、そうでない場合(非密封)に大別される。また、ウランは上述のようにウラン系列、アクチニウム系列を形成するため、系列中の核種についても影響を考慮する必要がある。特に、ラドンは気体であるために注意が必要である。密封されている場合には、ウランの出すアルファ線は遮蔽されているため、人体に対する影響は鉛214やビスマス214等のウラン系列でガンマ線強度が高いものだけを考えればよい。非密封の場合には内部被曝(呼吸や口、及び傷口からウランが体内に入り、影響を与える)を考慮する必要がある。内部被曝の場合、アルファ線、ベータ線放出核種が重要で、ガンマ線放出核種の寄与は少ない。呼吸による内部被曝は、ウラン粉末が空気中に漂う量と人間の呼吸量を積算して体内に入る量を決める。このとき、影響を受ける部位を特定するにはウランの化学形態をも考慮する必要がある。吸入後、水溶性の化合物は速やかに体内に取り込まれた後に排泄されるが、安定な化合物は体液への移行に時間がかかり肺の内部に長く留まって影響を与える。[要出典]
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