剛毅なる魔女と魔剣(2巻 - 4巻)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 10:22 UTC 版)
「魔女と野獣」の記事における「剛毅なる魔女と魔剣(2巻 - 4巻)」の解説
教団から新たに魔女事件の解決を命じられたギドとアシャフ。遠く離れた第三大陸で起きたその事件では、魔女の手によるとおぼしき惨殺遺体が多数出ていた。久々に魔女と相対するチャンスだったが、そこにはギド達にとって最も厄介な存在である魔女狩りのエキスパート集団、聖騎士団が訪れており、両者による苛烈な魔女の奪い合いが始まる。ギド達は聖騎士団の追跡部隊白子兵(シーカー)を撃退しながら目的の魔女ヘルガに接近する。ヘルガは「剛毅なる魔女」の一族の末裔で、一族が代々守り続けてきた魔剣アシュガンを持ち出していた。アシャフはヘルガを保護するため勧誘するもあえなく失敗、そうこうするうちに聖騎士団の大隊長クーガがやってくる。「奴の力は魔女に匹敵する」というアシャフの言葉通り、氷の大精霊と契約したクーガの精霊魔術の力は絶大で、抵抗もむなしくギドとヘルガは拘束され、聖騎士団の本陣である城(ベース)に連行される。残されたアシャフはクーガに今回の事件には裏があると警告する。城内の異変に気づいたクーガだったが、部下の裏切りにより背後から刺されて重症を負う。一方、城の中では、魔剣を手にした団員が魔剣の力に操られ、団員同士で魔剣の奪い合いが始まっていた。そこに謎の仮面と黒のローブで身を包んだ者が現れる。その者は処刑人と呼ばれ、クーガでさえも知らない裏の魔女狩り専門部隊であった。そしてこの処刑人こそ一連の事件の黒幕であり、ヘルガの家族を皆殺しにした張本人でもあった。処刑人は禁具の力によって団員達を次々洗脳支配していく。魔女であるヘルガさえも洗脳した処刑人はヘルガを操作してギドから魔剣を奪う。クーガの警告を無視して魔剣を抜いた処刑人は、魔女(ヘルガ)の心臓を刺すことによって魔剣の封印を解いてしまう。封印が解かれた魔剣の放った一撃は、家を、城を、結界を、まとめて一刀両断していた。その光景を見て喜ぶ処刑人だったが、魔剣を支配できるという目論見は外れ、魔剣は制御不能となって暴れ出す。クーガは大精霊の力で人々を守ろうとするが、さらに出力を上げる魔剣を止めることができない。当初は、ギド達、魔女、聖騎士団の三つ巴かと思われていたことが、そこに魔剣と処刑人が加わり、思惑が複雑に交錯する大乱戦へと発展していた。アシャフは手札が出そろったと見るや切り札を出すことを決断。ヘルガとの口づけで遂に魔女の呪いを解いたギドは魔剣と対峙、二つの「世界を滅ぼす力」が激突する。凄まじい激闘の末、ギドの強烈な一撃で魔剣は破壊され決着。処刑人ら首謀者の処罰はクーガに任せ、ギド達はヘルガを保護し魔剣を回収することに成功した。
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