初出と意味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 01:36 UTC 版)
アトピーという名称の由来は、「特定されていない」「奇妙な」という意味のギリシャ語「アトポス」(atopos - a=否定、topos=由来)であり、1923年にアーサー・フェルナンデス・コカ(ポーランド語版) とロバート・アンダーソン・クック(英語版)によって命名された。アトピー性皮膚炎という言葉が医学用語として登場するのは、1933年である。アメリカ人のザルツバーガー皮膚科医が、皮膚炎と結びつけてアトピー性皮膚炎 (atopic dermatitis)という病名を初めて使用した。 コカはアトピーの名称を異常な過敏反応を指して使い、病原体や病因が不明で眼、鼻、気管支、皮膚など多彩に発現し、奇妙、不思議であるということである。アトピー性の人の血中に、アレルゲンに反応するレアギンが検出されることが分かり、これは免疫グロブリンに属することが分かりγEと命名され、今日ではIgEと呼ばれている。 世界アレルギー機構(WAO)の定義するところでは、アトピーとは、主にタンパク質のアレルゲンに暴露されIgEを産生する傾向のことで、IgEに対する高反応だということである。それは家族的な場合もあり、典型的な症状として喘息、鼻炎、湿疹を示すことがある。そしてIgE検査でIgE感作が証明されるまではアトピーとは言えない。 世界アレルギー機構の定義では、広く皮膚の炎症を指す時に皮膚炎を使用し、アレルギー性喘息や鼻結膜炎があるというような共通の特徴があるアトピー性体質の者の場合には、アトピー性皮膚炎と呼ぶよりアトピー性湿疹の方が適切である。 アトピー性皮膚炎の罹患者224人平均年齢26.4歳にて、91人は気管支喘息であり、166人はアレルギー性鼻炎、138人は過去1年間持続的に皮膚症状を呈しており、65人(29%)が一般的な食物アレルギー(小麦粉、牛乳、卵、ピーナッツ、大豆)であった。
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