再度の政権与党復帰と安倍一強
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「自由民主党 (日本)」の記事における「再度の政権与党復帰と安倍一強」の解説
鳩山由紀夫、菅直人、野田佳彦と3人の首相が交代する短命内閣が続いた民主党政権下で、2012年12月16日、第46回衆院選で自民党は絶対安定多数を超える294議席を獲得(その後、鳩山邦夫が復党し295人)、同じく野党だった公明党とともに政権与党に返り咲いた。総選挙10日後の12月26日、野田第3次改造内閣は総辞職、5年ぶりに安倍が首相に再登板して第2次安倍内閣が発足。3年ぶりに自公連立政権が復活した。 2012年12月から2020年9月までの安倍政権(第2次安倍内閣~第4次安倍第2次改造内閣)において、いわゆる「安倍一強」と呼ばれる状況が現れた。 「ある意味で、本来の議会内閣制の形が出現した」という面もあるが、首相への権力集中が進み、政策の主導権が執政府へと集中し、党内論議も低調になったとされる。首相主導体制の構築により党が政府の方針に従うことが増え、党内での政策形成がかつてほど重要ではなくなっていった、近年における自民党の変化もある。 2013年(平成25年)の第23回参院選で公明党と合わせて過半数割れを解消、2014年(平成26年)の第47回衆院選でも現有議席をほぼ維持した。 2016年(平成28年)に選挙権下限年齢が20歳から18歳に引き下げられて(18歳選挙権)初の国政選挙となった第24回参院選では、一人区で32選挙区中21勝11敗で勝ち越すなどして、追加公認も含め56議席を獲得した(非改選と合わせて121議席)。また、いわゆる「改憲勢力」(自公におおさか維新の会、日本のこころを大切にする党、その他改憲に前向きな諸派・無所属議員を加えた勢力)が衆参両院で3分の2を超え、憲法改正の発議要件を満たすことになった。その後、民主党を離党し無所属で活動していた平野達男が入党したことで、27年ぶりに参院単独過半数に達した。 2017年(平成29年)1月16日に、日本のこころを大切にする党(のちに日本のこころを経て自民党に合流し消滅)と参議院で統一会派「自由民主党・こころ」を結成。 18歳選挙権が施行されて初の衆院選となった2017年10月の第48回衆議院議員総選挙では、小選挙区で218議席(うち無所属で当選後、公示日に遡って自民党公認となった議員3人を含む)、比例代表で66議席の選挙前と同じ284議席を獲得する圧勝。また南関東ブロック、近畿ブロック、中国ブロックでは小選挙区の候補者が比例復活も含めて全員当選した。勝因の一つには、野党第一党の民進党が分裂し、希望の党と立憲民主党の2つの新党が結成され、三大政党制を目指す戦略が奏功したことなどが挙げられる。 2018年(平成30年)11月、日本のこころを吸収合併(同党は消滅)。それに先立ち、前月に参議院での会派名を「自由民主党・国民の声」に改称。 2019年(平成31年)4月30日、天皇の退位等に関する皇室典範特例法に基づき第125代天皇明仁が退位(譲位)し、翌2019年(令和元年)5月1日に徳仁が第126代天皇として即位した(明仁から徳仁への皇位継承)。この皇位継承に伴い「平成」から「令和」への改元が行われ、新元号「令和」を施行1ヶ月前の同年4月1日に菅義偉内閣官房長官(のちに総理総裁に就任)が事前発表した。 令和時代となって初の国政選挙となった2019年7月の第25回参院選では、一人区で32選挙区中22勝10敗で勝ち越すなどして、選挙区で38、比例で19、合わせて57議席を獲得した。これは前回参院選を1議席上回るものの、改選66議席には届かなかった。自公連立政権の与党は併せて改選定数124の過半数(63)を超える計71議席を獲得したが、改選議席(77)からは6減らし、自民党単独での過半数は維持できなかった。非改選議員を含めた参院全体では自民・公明の連立与党、それに改憲に前向きな野党の日本維新の会と無所属を加えた「改憲勢力」の非改選議席は79と参議院における全議席の3分の2である85議席を超えず、日本国憲法改憲の発議が可能な圧倒的多数となる3分の2を確保できなかったため、大連立構想や一本釣りなどにより早期の改憲発議を目指すとしている。 2020年(令和2年)8月28日、安倍は首相官邸で行われた会見で「持病の潰瘍性大腸炎が再発し、国民の負託に、自信を持って応えられる状態でなくなった」として正式に辞意を表明し、「様々な政策が実現途上にあり、コロナ禍の中、職を辞することについて、国民の皆様に、心より、心より、お詫び申し上げる」と謝罪した。一方で、次の総理大臣が任命されるまでの間、引き続き職務にあたる考えを示した。この辞意表明を受けて、自民党は総裁選を行うこととなったが、総裁選の時期や形式に関する対応は幹事長二階俊博に一任された。二階は両院議員総会で総裁選を行い、党員投票は省略する方向で調整する考えを示した。2020年9月14日施行の自民党総裁選挙において、石破茂と岸田文雄の2名を圧倒的票数で破り、官房長官として約7年8ヶ月にわたり第2次安倍政権を支えてきた菅義偉が総裁に選出された。こうして、2020年9月16日に第4次安倍第2次改造内閣は総辞職、菅義偉内閣が成立。菅が国会の内閣総理大臣指名選挙、任命式を経て総理大臣に就任し、安倍の後任として菅総裁が第99代内閣総理大臣に就任した。安倍の首相としての(第2次から第4次安倍内閣まで)連続在職日数は2822日を記録し、それまでの大叔父である佐藤栄作(2798日)を抜き歴代最長を記録した。また、(第1次安倍内閣含む)通算在職日数でも3188日と、それまでの桂太郎(2886日)を抜き歴代で最長の在任期間を記録した。
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