再度の精神鑑定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 16:20 UTC 版)
「弘前大教授夫人殺し事件」の記事における「再度の精神鑑定」の解説
検察側は那須が変態性欲者であるとなおも主張し、裁判所に対し再度の精神鑑定を要請した。これを受けて裁判所は東北大学医学部教授の石橋俊実に鑑定を命じ、石橋は8月21日から12月11日までの間の那須への問診と、一審記録を総合して鑑定書を作成した。那須の性格や知人の証言のみならず、既往症や性生活、遺伝歴や家族歴までも調査した結果、石橋は「被告人が変態性欲者であるという断定は下し得ない」と結論した。 この再鑑定結果を受け、検察側は那須の性向を「変態性欲者」から「変質者」へ下方修正し、犯行は変質性に駆られてのものであるとして情状酌量を求めて求刑を無期懲役へ引き下げた。変態性欲者の犯行という見立ては崩れたが、検察側は「動機は犯罪の構成要件ではない」としてその証明を放棄した。
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