倶舎論とは?

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くしゃろん 【俱舎論】

世紀中葉インド世親著。三〇巻。玄奘漢訳小乗仏教教理集めた「大毘婆沙(だいびばしや)論」の綱要書。仏教教学基礎として重視される。俱舎宗基本経典阿毘達磨あびだつま俱舎論。

倶舎論〈巻第廿二残巻/〉

主名称: 倶舎論〈巻第廿二残巻/〉
指定番号 936
枝番 00
指定年月日 1937.05.25(昭和12.05.25)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡典籍
ト書 (神護景曇二年五月十三日孝謙天皇勅願経)
員数 1巻
時代区分 奈良
年代 768
検索年代
解説文: 奈良時代作品
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書跡・典籍:  金葉和歌集  金槐集  九条殿御集  倶舎論  倶舎論記  倶舎論中不染無知断位料簡  空也誄

倶舎論

読み方:クシャロン(kusharon)

分野 漢籍

年代 成立未詳

作者 世親


阿毘達磨倶舎論

(倶舎論 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/03 14:22 UTC 版)

阿毘達磨倶舎論』(あびだつまくしゃろん)は、ヴァスバンドゥ(世親)を作者とするインドの仏教論書である[1]。4〜5世紀頃の成立[2]サンスクリット本の題名は『アビダルマ・コーシャ・バーシャ』(: Abhidharma-kośa-bhāṣya[注 1][3][注 2]。漢訳の際にアビダルマは「阿毘達磨」(あびだつま)、コーシャは「倶舎」(くしゃ)と音写された。




  1. ^ Abhidharma-kośa-bhāṣyaを略してAKBh と表記することも。
  2. ^ 単に『アビダルマ・コーシャ』(: Abhidharma-kośa)と呼称することも。
  3. ^ 玄奘による『ジュニャーナプラスターナ・シャーストラ』の漢訳は、迦多衍尼子造 玄奘譯 『阿毘達磨發智論』(『大正藏』毘曇部 Vol. 26 No.1544)
  4. ^ 玄奘による『マハー・ヴィバーシャー』の漢訳は、五百大阿羅漢造 玄奘譯 『阿毘達磨大毘婆沙論』(『大正藏』毘曇部 Vol. 27 No.1545)
  5. ^ 厖大な内容 - 玄奘訳『阿毘達磨大毘婆沙論』は全200巻。
  6. ^ この点については江戸時代の学僧である林常快道(1751-1810)が『阿毘逹磨倶舎論法義』において既に指摘している点である。Cf.『望月仏教辞典』p. 52
  7. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0030a12 - 13「論曰。因有六種。一能作因。二倶有因。三同類因。四相應因。五遍行因。六異熟因。」(T1558以下の数字は本記事「外部リンク」掲載の大正大蔵経データベースでの行番号:以下同)
  8. ^ 『甘露味論』にも記述が見えるが、『甘露味論』は『発智論』の後とみなして良いであろう。
  9. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0030a17 - 19「一切有爲唯除自體以一切法爲能作因。由彼生時無障住故。雖餘因性亦能作因。」
  10. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0030b15 - 17「第二倶有因相云何。頌曰 倶有互爲果 如大相所相 心於心隨轉」(注:「大」とは四大種(四元素:地、水、火、風)のこと(分別界品第一T1558_.29.0003a28)。「相」とは有為法の四相(生、住、異、滅:分別根品第二之三 T1558_.29.0027a13)のこと。「所相」とは相をもつ本法のこと。心隨轉とは、心所(下記「相応因」の注参照)のこと。
  11. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0031a18 - 24「第三同類因相云何。頌曰 同類因相似 自部地前生 道展轉九地 唯等勝爲果 加行生亦然 聞思所成等 論曰。同類因者。謂相似法與相似法爲同類因。」
  12. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0032b24 - 26「第四相應因相云何。頌曰 相應因決定 心心所同依 論曰。唯心心所是相應因。」「心(しん)」はものに対するこころ自体のこと。五位(色、心、心所、心不相応行、無為)のひとつ(分別根品第二之二 T1558_.29.0018b17 - 18)。「心所(しんじょ)」は心の作用のこと。倶舎論では46種類に分類される(大地法10種、大善地法10種、大不善地法2種、大煩悩地法6種、小煩悩地法10種、不定法8種:分別根品第二之二 T1558_.29.0019a08 - )。
  13. ^ 見苦所断の五見(有身見、辺執見、邪見、見取、戒禁取)、疑、無明、および見集所断の邪見、見取、疑、無明。
  14. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0032c13 - 16「第五遍行因相云何。頌曰 遍行謂前遍 爲同地染因。」
  15. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0033a03 - 05「第六異熟因相云何。頌曰 異熟因不善 及善唯有漏 論曰。唯諸不善及善有漏是異熟因。」
  16. ^ 分別根品第二之四 T1558_.29.0033a06 - 11
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  1. ^ a b 日本大百科全書』(コトバンク)
  2. ^ ブリタニカ国際大百科事典』(コトバンク)
  3. ^ 岩本裕 『日本佛教語辞典』平凡社、1988年。P.205「倶舎論」
  4. ^ a b 三枝充悳 『世親』P.91 II-1『倶舎論』における思想「概説」
  5. ^ a b c d 『岩波仏教辞典』P.250「『倶舎論』」
  6. ^ 三枝充悳 『世親』P.157「著作の概観」
  7. ^ 婆藪盤豆造 眞諦譯 『阿毘達磨倶舍釋論』(『大正藏』毘曇部 Vol.29 No.1559)
  8. ^ 世親造 玄奘譯 『阿毘達磨倶舍論』(『大正藏』毘曇部 Vol.29 No.1558)
  9. ^ 櫻部・上山 2006, p. 20.
  10. ^ 「舎」ではなく「舍」が正式表記である。
  11. ^ 小原仁 『源信』P.72 第三章 学窓の日々「倶舎をきわめる」
  12. ^ 世親菩薩造 三藏法師玄奘奉詔譯 『阿毘達磨倶舍論本頌』(『大正藏』毘曇部 Vol.29 No.1560)
  13. ^ 桜部建『倶舎論の研究 界・根品』(法蔵館、1969年
  14. ^ 田中教照[1976]「修行道論より見た阿毘達磨論書の新古について」, 仏教研究 通号 5, 1976-03-31, 41-54
  15. ^ 西村実測[2002]『アビダルマ教学』
  16. ^ 木村誠司[2013]「『倶舎論』にまつわる噂の真相」『駒沢大学仏教学部研究紀要』 (71), 242-224
  17. ^ 袴谷憲昭[1986]「Purvacarya考」『印仏研』34(2), 859-866。並びにRobert Kritzer[2005]Vasubandhu and the Yogācārabhūmi : Yogācāra elements in the Abhidharmakośabhāṣya(Studia philologica Buddhica, . Monograph series ; 18)International Institute for Buddhist Studies of the International College for Postgraduate Buddhist Studies, 2005
  18. ^ 兵藤 一夫[2002]「経量部師としてのヤショーミトラ」, 『初期仏教からアビダルマへ:桜部建博士喜寿記念論集』.2002-05-20, 315-336
  19. ^ 櫻部 2002, p. 14-18.
  20. ^ 『望月仏教辞典』p. 52, 『大蔵経全解説大辞典』 p. 428
  21. ^ Masahiro Shōgaito[2014]The Uighur Abhidharmakośabhāṣya : preserved at the Museum of Ethnography in Stockholm.(Turcologica / herausgegeben von Lars Johanson, Bd. 99) Harrassowitz, 2014
  22. ^ a b c d e f g h i j k 櫻部 2006, p. 19.
  23. ^ a b c d e f g h i 櫻部 2006, p. 21.
  24. ^ a b 櫻部 2006, p. 22.
  25. ^ a b 櫻部 2006, p. 23.
  26. ^ a b c 櫻部 2006, p. 24.
  27. ^ a b 櫻部 2006, p. 25.
  28. ^ a b 櫻部 2002, p. 97.
  29. ^ Abhidharmakośavyākhyā. pp.188-189
  30. ^ cf. 櫻部[1969 pp. 113-114]『倶舎論の研究』法蔵館
  31. ^ a b c d e 櫻部 2002, p. 98.
  32. ^ a b c 櫻部・上山 2006, p. 81.
  33. ^ a b 櫻部・上山 2006, p. 81-82.
  34. ^ 櫻部 2002, p. 99.
  35. ^ 分別根品第二之五 T1558_.29.0036b10~11、T1558_.29.0036b14~16
  36. ^ 櫻部・上山 2006, p. 85.
  37. ^ 櫻部・上山 2006, p. 80.
  38. ^ 船橋水哉「倶舎論概説」(東方書院 1934年) P28
  39. ^ 船橋水哉「倶舎論概説」(東方書院 1934年)P34
  40. ^ 櫻部・上山 2006, p. 84.
  41. ^ 櫻部・上山 2006, p. 84-85.
  42. ^ 船橋水哉「倶舎論概説」(東方書院 1934年) P34
  43. ^ 櫻部 2002, p. 100.
  44. ^ 村上専精「三論玄義講義」(哲学館大学 1875年) P122~123
  45. ^ 三省堂 大辞林
  46. ^ 櫻部・上山 2006, p. 310.
  47. ^ 櫻部・上山 2006, p. 78.
  48. ^ 櫻部・上山 2006, p. 85-86.
  49. ^ 櫻部 2002, p. 40-41.
  50. ^ a b c 櫻部 2002, p. 12.
  51. ^ 櫻部 2002, p. 38-39.
  52. ^ 櫻部 2002, p. 39-40.


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