保護色の型とは? わかりやすく解説

保護色の型

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 07:42 UTC 版)

保護色」の記事における「保護色の型」の解説

姿を目立たなくさせる体色模様には、さまざまなやり方がある。 まず、立体感打ち消すような色合いを出すやり方がある。これは多く動物見られるやり方である。動物立体的な形をしているからには、光の当たり方、影のつき方によって背景から浮かび上がって見える。そこで、それを打ち消すような体色をしていれば、形の把握難しくなる具体的には、背中側が濃く腹側が薄い色をしているのがこれである。地球上では光はほとんど上から当たるので、腹面が影になる。そこで、背中から腹にかけて濃淡グラデーションになっていれば、この効果打ち消すことができる。鳥のように、下から眺められる可能性がある場合も、下から見れば背景の空は明るいわけで、腹面が白いのは背景溶け込む効果がある。 なお、ヤママユガなどの大型イモムシで、細いさかさまにぶら下がるものでは、逆に腹面が濃い緑、背面が薄い緑と、普通とは逆にグラデーションがついており、普段の生活の姿勢合ったものとなっている。熱帯魚シノドンティスサカサナマズ)も、腹面を上に泳ぐ姿勢が有名であるが、やはり腹面が濃い褐色になっている次に背景と同じ色や模様を出すやり方がある。例え砂浜生活するカニ白っぽくかすかに濃淡のあるまだらで、砂粒のような模様あるよう場合である。それに立体感打ち消す濃淡があれば、ほぼ完全である。 また、極地に暮らす北極グマ北極ギツネが白い体毛をしているのも、保護色である。白変種誕生する理由も、氷河期獲得した保護色遺伝子が、現在も受け継がれているためと考えられている。 このような方法成立するには、その生物が暮らす場所の背景が、いつも同じである方がよい。砂地干潟カニなどは、その点ではうまくゆく部類である。 また、生物そのものの色ではなく、泥などを体にまぶせることで同様の効果を得ることもできる。 さらに、大柄派手な模様をもつやり方がある。派手な模様によって保護色実現できる場合がある。これは、背景はっきりした濃淡を持つ場所、たとえば木が並んだ間であるとか、大柄ながはえた草原などで背景溶け込めることと、大柄な模様によって、動物の体が分断され見え全体輪郭不明になるためと言われている。 海中では太陽光のうち特に波長長い成分多く減衰し、深海では赤い色はほとんど発色しない。このため深海魚クジラウオ科などの一見派手な赤い体色保護色として機能している。

※この「保護色の型」の解説は、「保護色」の解説の一部です。
「保護色の型」を含む「保護色」の記事については、「保護色」の概要を参照ください。

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