低マグネシウム血症とは? わかりやすく解説

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低マグネシウム血症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/03 06:49 UTC 版)

低マグネシウム血症(ていマグネシウムけっしょう)とは、血液中、ひいては体内のマグネシウム量の低下による電解質異常である。マグネシウムは、酵素活性維持、神経筋刺激伝導・収縮、形成など、生命の維持に重要な機能をもっている。低マグネシウム血症は、摂取不足、薬剤等、さまざまな原因でおこり、特に入院患者では頻繁に見られる病態である。低カルシウム血症低カリウム血症低リン血症と合併することが多い。筋力低下、筋痙攣振戦テタニー不整脈血管収縮、などの症状が知られているが、低マグネシウム血症に特異的な症状はない。血清マグネシウム濃度はルーチンには測定されない場合も多く、見逃されやすいので注意を要する。


  1. ^ 低マグネシウム血症にもかかわらず、尿中マグネシウム排泄量が多い(≧24 mg/日)状態であれば腎臓からの喪失と考えられている。
  2. ^ リフィーディング症候群とは、低栄養状態の患者に急激な栄養投与を行うと、細胞内の代謝が亢進し、血中のリン・カリウム・マグネシウムが急速に細胞内に移動して低リン血症低カリウム血症・低マグネシウム血症、等が生じるものである。
  3. ^ 副甲状腺機能亢進症の切除術後などで、骨が貪欲にカルシウムを吸収するため、低カルシウム血症が持続する病態をハングリーボーン症候群と呼ぶ。
  1. ^ a b c 磯崎泰介, 菱田明「マグネシウム・微量元素の代謝異常」『日本内科学会雑誌』第95巻第5号、日本内科学会、2006年5月、846-852頁、doi:10.2169/naika.95.846ISSN 00215384NAID 10018198864 
  2. ^ a b c Hypomagnesemia. Alin Gragossian; Khalid Bashir; Rotem Friede. 2021, StatPearls Publishing LLC. Bookshelf ID: NBK500003 PMID 29763179
  3. ^ a b c d 羽根田俊, 長谷部直幸, 菊池健次郎「診断の進め方 4.マグネシウム代謝異常」『日本内科学会雑誌』第88巻第7号、日本内科学会、1999年7月、1201-1205頁、doi:10.2169/naika.88.1201ISSN 00215384NAID 10005009066 
  4. ^ a b c d e f Hypomagnesemia: a clinical perspective. International Journal of Nephrology and Renovascular Disease 2014:7 p.219-230, doi:10.2147/IJNRD.S42054, PMID 24966690.
  5. ^ a b 共用基準範囲対応CTCAE Grade定義(2019/3/2更新)
  6. ^ 「臨床検査データブック2021-2022」.医学書院. 高久史麿 監修. 2021年1月15日発行.ISBN 978-4-260-04287-1
  7. ^ 「今日の臨床検査2021-2022」. 櫻林郁之介 監修. 南江堂 2021年5月. ISBN 978-4-524-22803-4.
  8. ^ 橋詰直孝「6.マグネシウム代謝異常」『日本内科学会雑誌』第86巻第10号、日本内科学会、1997年10月、1857-1861頁、doi:10.2169/naika.86.1857ISSN 00215384NAID 10005231181 


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低マグネシウム血症

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 09:14 UTC 版)

電解質異常」の記事における「低マグネシウム血症」の解説

低マグネシウム血症の診断基準血清マグネシウム1.8 mg/dL(基準値施設により異なる)。 症状テタニー 頻脈 主要な原因腎からの排泄亢進利尿剤浸透圧利尿甲状腺機能亢進症原発性アルドステロン症 摂取不足: 低栄養 消化管からの喪失胃液喪失潰瘍性大腸炎 その他: 原発性副甲状腺機能亢進症アルコール中毒 詳細は「低マグネシウム血症」を参照 ]

※この「低マグネシウム血症」の解説は、「電解質異常」の解説の一部です。
「低マグネシウム血症」を含む「電解質異常」の記事については、「電解質異常」の概要を参照ください。

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