低マグネシウム血症
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低マグネシウム血症(ていマグネシウムけっしょう)とは、血液中、ひいては体内のマグネシウム量の低下による電解質異常である。マグネシウムは、酵素活性維持、神経筋刺激伝導・収縮、骨形成など、生命の維持に重要な機能をもっている。低マグネシウム血症は、摂取不足、薬剤等、さまざまな原因でおこり、特に入院患者では頻繁に見られる病態である。低カルシウム血症、低カリウム血症、低リン血症と合併することが多い。筋力低下、筋痙攣、振戦、テタニー、不整脈、血管収縮、などの症状が知られているが、低マグネシウム血症に特異的な症状はない。血清マグネシウム濃度はルーチンには測定されない場合も多く、見逃されやすいので注意を要する。
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- 1 低マグネシウム血症とは
- 2 低マグネシウム血症の概要
- 3 マグネシウムの生体内機能
- 4 疫学
- 5 予後
低マグネシウム血症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 09:14 UTC 版)
低マグネシウム血症の診断基準血清マグネシウム<1.8 mg/dL(基準値は施設により異なる)。 症状テタニー 頻脈 主要な原因腎からの排泄亢進: 利尿剤、浸透圧利尿、甲状腺機能亢進症、原発性アルドステロン症 摂取不足: 低栄養 消化管からの喪失: 胃液喪失、潰瘍性大腸炎 その他: 原発性副甲状腺機能亢進症、アルコール中毒 詳細は「低マグネシウム血症」を参照 ]
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