代用表記とは? わかりやすく解説

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同音の漢字による書きかえ

(代用表記 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/24 13:47 UTC 版)

同音の漢字による書きかえ(どうおんのかんじによるかきかえ)とは、1956年7月5日国語審議会が報告した、当用漢字表にない漢字を含んで構成されている漢語について、同音の別の漢字に書き換えるための指針である。同音異義語や、同じ意味で二つ以上の表記が行われていたものを統一したものも含まれる。


注釈

  1. ^ 語全体を仮名書きするほかに、表外漢字だけを仮名書きにする「交ぜ書き」をすることもある。
    (例)斡旋→あっせん・あっ旋、明瞭→めいりょう・明りょう
  2. ^ 「闇」は改定常用漢字表で追加された漢字だが、音「アン」は掲げられなかった。
  3. ^ 「伎」は改定常用漢字表で追加された漢字だが、音「ギ」は掲げられなかった。
  4. ^ 本来の読みは「さっすい」で、「さんすい」は慣用読み。
  5. ^ 本来の読みは「せんでき」で、「せんじょう」は慣用読み。
  6. ^ 「箇」は当用漢字で、常用漢字表・改定常用漢字表にも含まれている。「当用漢字補正資料」(1954年)では「箇」が当用漢字表から削る字とされた上で「個」に音「カ」を加えるとしており、新聞では同年4月から「箇所→個所」「箇条書き→個条書き」のように書き換えた表記を用いていた。しかし、結局「個」の音「カ」は表外読みのままであり、書き換えた結果、表外音訓になってしまう。なお、常用漢字の改定の時期から新聞でも「箇所」「箇条書き」と「個」に書き換えた表記は用いないように見直された。
  7. ^ 「斉」は当用漢字には含まれておらず、1981年の常用漢字表制定時に追加された漢字。
  8. ^ 「坪」は当用漢字にも含まれているが、音「ヘイ」は改定常用漢字においても表外読みであり、書き換えた結果、表外音訓になってしまう。
  9. ^ a b 「弁」は「辨」「辧」「瓣」「辯」(辛二つ「(ベン)」の間に刂(刀)、瓜、言)の新字体である。
  10. ^ 「種」は当用漢字にも含まれているが、訓「くさ」は改定常用漢字においても表外読みである。
  11. ^ a b 「遵」は当用漢字で、常用漢字表・改定常用漢字表にも含まれている。「当用漢字補正資料」(1954年)では「遵」が当用漢字表から削る字とされており、新聞では同年4月から「遵守→順守」「遵法→順法」のように書き換えた表記を用いている。
  12. ^ 一般的には、書き換えのない「高嶺の花」が多く用いられる。
  13. ^ 「脹」は当用漢字で、常用漢字表にも含まれていたが、改定常用漢字表で削除された。「当用漢字補正資料」(1954年)では「脹」が当用漢字表から削る字とされており、新聞では同年4月から「膨脹→膨張」のように書き換えた表記を用いている。
  14. ^ 「悠」は当用漢字には含まれておらず、1981年の常用漢字表制定時に追加された漢字。
  15. ^ 「槽」は当用漢字には含まれておらず、1981年の常用漢字表制定時に追加された漢字。
  16. ^ a b c d e f g h i 「濫」は当用漢字で、常用漢字表・改定常用漢字表にも含まれている。「当用漢字補正資料」(1954年)では「濫」が当用漢字表から削る字とされており、新聞では同年4月から「濫用→乱用」のように書き換えた表記を用いている。
  17. ^ 「簡」は当用漢字にも含まれているが、音「ケン」は改定常用漢字においても表外読みである。
  18. ^ 国語審議会の報告には「旱害→干害」「旱天→干天」の2語のみが示されている。「旱→干」は示されていないので、「旱魃→干魃」は国語審議会の報告に従ったものではない。
  19. ^ 「滌」の読みは「てき(「滌除」)」、反切は「徒歴」であり「的」、「敵」に一致、「でき」と濁るのは一種の連濁
  20. ^ a b 中国語では、この2つの単語は明瞭に区別されている。デイリーコンサイス中日辞典(三省堂)の「妨碍」と「妨害」の項を参照。

出典

  1. ^ 佐賀県:こちら知事室です-記者会見(発表項目):「障害」の表記見直しを要望します
  2. ^ 要望の多かった「玻・碍・鷹」の扱いについて (PDF) 。この結果に対しては、2010年4月21日衆議院文部科学委員会議事録)で馳浩自民党)より「漢字の語源にさかのぼっての議論は残念ながら見ることができませんでして、ちょっと残念だなと私は思いました」との指摘が為されている。
  3. ^ a b 改定常用漢字表(答申) (PDF) 文化審議会、2010年6月7日。
  4. ^ 2010年「改定常用漢字表」対応 新聞用語集 追補版 新聞用語懇談会編” (PDF). 日本新聞協会. 2018年1月1日閲覧。
  5. ^ 熊谷明泰 (2014). “朝鮮語の近代化と日本語語彙”. 関西大学人権問題研究室紀要 67: 1-122. 
  6. ^ 朱京偉 (2001). “日本語の漢語の書き換えと中国語”. 或問 2: 1-12. http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~shkky/wakumon/no-02/no-02-zhu.pdf. 



代用表記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 06:07 UTC 版)

エスペラント」の記事における「代用表記」の解説

英文タイプライターなどでダイアクリティカルマーク付いた文字表示できないとき、別の文字置き換えてダイアクリティカルマークつき文字表現することを代用表記 (Surogata skribosistemo) と呼ぶ。h、x あるいは ^ などを文字後ろ(または前)に加えダイアクリティカルマークつき文字であることを示す方式主流だが、ŭを w に置き換えるなど、エスペラント使用しない文字置き換える方法もある。何を後置するかによって、H-方式X-方式のように呼ぶ。現在はUnicode普及したことにより、コンピュータの上では代用表記の使用少なくなってきている。

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代用表記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 01:09 UTC 版)

括弧」の記事における「代用表記」の解説

コンピュータ世界ではASCII にある不等号 “<” (U+003C) ・“>” (U+003E) を使って山括弧表現する場合がある。これは以下のような場面で使用される。 XHTML/HTML、XML など SGML 系のマークアップ言語で、... のようにタグ表記するのに使われるC++ では、テンプレート引数を示すのに用いられる記号UnicodeJIS X 0213文字参照名称< U+003C 1-1-67 <<< 不等号(より小)LESS-THAN SIGN > U+003E 1-1-68 >>> 不等号(より大)GREATER-THAN SIGN

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代用表記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/03 05:17 UTC 版)

エスペラント版ウィキペディア」の記事における「代用表記」の解説

エスペラント版ウィキペディア記事に代用表記を使用していないが、編集ではX-方式の代用表記を使用している。編集ページX-方式使用して編集して保存すると、記事ページでは字上符付き文字表示される仕組みになっている閲覧編集にはユニコード対応ブラウザを使うことが望ましい。

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「代用表記」を含む「エスペラント版ウィキペディア」の記事については、「エスペラント版ウィキペディア」の概要を参照ください。

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