音名と階名
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/15 09:43 UTC 版)
このページは西洋音楽における音の高さの書き表し方、および国ごとに異なるその言い表し方の一覧である。前者では音度・音名・階名について、後者では日・英米・独・蘭・伊・仏式について述べる。
注釈
- ^ シは本来の「si」に従って「スィ」や、極端には「ti」として教えられる場合もある。これはソ(「sol」であり頭文字が一致)との区別を容易にする必要性からで、他国(米国等)の教育現場にも同様の事例が見られる。
- ^ 「c」のように小文字で書かれる場合が多いが、これはオランダ語が頭字語も含む一般名詞について文頭以外全て小文字表記する言語だからであり絶対的な規則ではない。但し長調や短調の表記には、それぞれ「Es-groot」や「es-klein」等と頭文字の大小を使い分ける記法が存在する。
- ^ 「eïs」と「aïs」(及びその派生音)に限っては、発音を明示的にする目的で分音符が用いられる。
- ^ ドイツ語の発音は[ʦeː]だが、日本ではあえて「チェー」と発音する学派もある。
- ^ ドイツ語発音: [eːɪs]
- ^ ドイツ語の発音は[aːɪs]だが、日本の慣習的な発音は「アイス」。
- ^ ドイツ語発音: [ʦɪsʔɪs]
- ^ ドイツ語発音: [eːɪsʔɪs]
- ^ ドイツ語発音: [aːɪsʔɪs]
- ^ ドイツ語発音: [ʦɛsʔɛs]
- ^ ドイツ語発音: [ɛsʔɛs]
- ^ ドイツ語発音: [asʔas]
- ^ ドイツ語発音: [asʔɛs]
- ^ /cee/ オランダ語発音: [seː]
- ^ /gee/ オランダ語発音: [ɣeː]
- ^ オランダ語発音: [sɪs]
- ^ „ee-ies” オランダ語発音: [eːʔis]
- ^ オランダ語発音: [ɣɪs]
- ^ „aa-ies” オランダ語発音: [aːʔis]
- ^ オランダ語発音: [sɛs]
- ^ オランダ語発音: [ɣɛs]
- ^ 本来の発音は「ソル」
- ^ イタリア語の発音は[si]であり、日本でも音楽高校・音楽大学などの専門の教育現場では「スィ」という発音が用いられる。
- ^ 日本では、明治初期には階名を数字譜にちなんで「ヒフミヨイムナ」と呼んでいた。例えば「ヨナ抜き音階」という呼称は当時のなごりである。文化デジタルライブラリー (舞台芸術教材で学ぶ > 日本の伝統音楽 > 歌唱編)https://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/contents/learn/edc8/nattoku/nippon/rroin/index.html (2015-6-2閲覧)
- ^ a b ここに掲げた呼び名は正確には音名というより運指名で、代表的なもののみ示した。実際には他にも特殊な運指やその名前がある。正律で一寸短くなるごとに同じ運指で出る音が半音上がる。
- ^ 都山流のカッコ付きの文字は、実際の楽譜では小文字で書かれる。
- ^ 竽(廃絶楽器)は笙(表示音高)より1オクターブ低い。
- ^ ここに掲げた音程は正律で、実際には塩梅によって音程が細かく変動したり、半音~全音以上変動したりすることがある。
- ^ 大篳篥(廃絶楽器)は現行の篳篥(小篳篥、表示音高)より完全4度低い。
- ^ ここに掲げた音程の他、指孔半開によって鳧鐘や鸞鏡等の音も出せる。
- ^ 神楽笛は龍笛(表示音高)より全音低く、高麗笛は龍笛(表示音高)より全音高い。神楽笛と高麗笛の両者には「ン」がない。
- ^ a b c d 楽器の構造上は出すことができるが、実際の楽曲(少なくとも現行の古典曲)では用いられない。
- ^ a b c d 笙の也・毛については、伝来当初は也はG6、毛はD#5として簧が付けられていたが、現行の笙では通常簧が付けられておらず無音の管となっている。ただし現代音楽等では也をA#5、毛をF5として簧を付けた特別仕様の笙が使われることもある。
- ^ a b 笙についての古い文献には、現行の笙にはない譜字として卜・斗について記述されていることがある。日本の笙の元となったあるいは音律的に非常に近い関係にある、中国の唐時代や宋時代の笙では、19管の笙や、「義管笙」といって、17管の他に2本差し替え用の特別な竹を持つものが存在したようであり、前者の17管笙より2本多い分や、後者の差し替え用の竹が卜・斗であったとされる。正倉院に3個残されている笙はいずれも17管であるが、その竹の中にも差し替え用(義管)の卜・斗と見られるものがある。
- ^ a b c d e f g h 龍笛の五の音程については、吹き方による音の調整で大体F-F#の範囲を上下し、丅の音程についても同様にC-C#の範囲を上下する。
出典
- ^ Andrew Hughes; Edith Gerson-Kiwi. “Solmization”. Grove Music Online. Oxford University Press. doi:10.1093/gmo/9781561592630.article.26154
- ^ 最相葉月著『絶対音感』小学館、1998年、159頁。ISBN 4-09-379217-8
- ^ L.S. Lloyd (2001). “Pitch nomenclature”. Grove Music Online. revised by Richard Rastall. Oxford University Press. doi:10.1093/gmo/9781561592630.article.21857
- ^ Die Lehre von den Tonempfindungen als physiologische Grundlage für die Theorie der Musik (2nd ed.). Braunschweig. (1865) [1862]. pp. 27-30
- ^ 『教育用音楽用語』文部省、1988年、104頁 。
- ^ Young, Robert W. (1939). “Terminology for Logarithmic Frequency Units”. Journal of the Acoustical Society of America 11: 134-139. doi:10.1121/1.1916017.
- ^ 矢田部達郎著『言葉と心 : 心理学の諸問題』(盈科舎、1944年)
- ^ コンサーティーナ入門(4)西塚式音名表記法「ドデレリ」
- ^ 『音楽教育研究』No50、1970年6月号、音楽之友社
- ^ 古田庄平 「我が国の音楽教育における読譜の歴史的な変遷について[Ⅴ] ―<固定ド>と<移動ド>の音感と唱法の問題を根底に―」(長崎大学教育学部教科教育学研究報告, 16, pp.29-38; 1991 )
- ^ 佐藤式ソルフェージュ音節システムの説明 - 英語式音節の記述有(作曲家佐藤賢太郎の公式サイトより)
- ^ Shearer, Aaron (1990). Learning the Classical Guitar, Part 2: Reading and Memorizing Music. Pacific, MO: Mel Bay. p. 209. ISBN 978-0-87166-855-4
- ^ a b 井上武士「日本における唱法の変遷」、『音楽教育研究』6/'70(1970年6月号)
- ^ 田中正平『日本和声の基礎』創元社、1940年、6頁。
- ^ a b 「インド」『ニューグローヴ世界音楽大事典』 2巻、講談社、1993年。ISBN 406191622X。
- ^ 島田外志夫「ラーガ」『南アジアを知る事典』平凡社、1992年、758頁。ISBN 4582126197。
- ^ 工尺譜の読み方について(明清楽資料庫)
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