中尊以外の諸像について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 09:53 UTC 版)
「阿弥陀聖衆来迎図」の記事における「中尊以外の諸像について」の解説
左幅の上部には、雲に半ば隠れるように小さく、阿弥陀三尊(阿弥陀、観音、勢至)の像が表されている。画面中央の阿弥陀が、現世に来迎した「応身の阿弥陀」であるのに対して、左幅上部の三尊は西方極楽浄土にいる阿弥陀と両脇侍(観音、勢至)を表したもので、「報身の阿弥陀」と呼ばれている。 本図には、画面中央の阿弥陀と、左幅上部の阿弥陀三尊を除いて29体の菩薩像が描かれている。一方、『往生要集』等に阿弥陀に随侍する菩薩は25体(二十五菩薩)と説かれている。須藤弘敏は、右幅上方に描かれた4体の「供養菩薩」(楽器や幡を持っていない)を除外した他の25体が二十五菩薩であるとする。25体のなかには、雲の切れ間から顔だけ出している者、中央の阿弥陀像の光背上端から顔を半分だけのぞかせている者もいる。 菩薩のうち15体は楽器を演奏している。描かれている楽器の名称は以下のとおり。 右幅(手前から奥へ)箏(そう)、琵琶、箜篌(くご)、羯鼓(かっこ) 中央幅(向かって右から左へ)太鼓、揩鼓(かいこ)、鉦鼓(しょうこ)、簫(しょう)、横笛、笙(しょう)、銅拍子、篳篥(ひちりき) 左幅(向かって右から左へ)腰鼓(ようこ)、拍板(はくばん)、方響(ほうきょう)
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