一般的な区画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 20:09 UTC 版)
朝鮮語の方言は音韻・文法・語彙の面からいくつかの区画に区分される。方言区画は研究者の間で若干の見解差があり必ずしも一致しないが、多くの場合以下の6つの方言を区分する。各方言の名称は「方言研究会 (방언연구회) 2001」に依拠する。 西北方言(朝鮮語版) … 旧平安道(現・平壌直轄市、平安南道、平安北道、慈江道)地域を中心とした方言。平安道方言とも呼ばれる。北朝鮮の朝鮮語である文化語の土台でもある。黄海道地域の北部あるいは全部をこの方言区域に含める研究者もある。 東北方言(朝鮮語版) … 旧咸鏡道(現・咸鏡南道、咸鏡北道、両江道)地域を中心とした方言。咸鏡道方言とも呼ばれる。旧平安北道の東北部(現在の慈江道・両江道の境界地域)を含める場合が多い。通常は咸鏡南道南部を除くが、旧咸鏡南道南部(現江原道北部)付近の扱いは研究者により異なりうる。咸鏡北道最北部の会寧市、穏城郡、鍾城郡(現・穏城郡の一部)、慶源郡(現・セビョル郡)などの方言は「六鎮方言」と呼ばれ、東北方言から区分する研究者もある。 中部方言 … 京畿道(ソウル特別市・仁川広域市を含む)、黄海道、江原道、忠清道(大田広域市・世宗特別自治市を含む)地域を中心とした諸方言。標準語の土台となっているソウル方言もここに属する。旧永興郡(現・金野郡)以南の咸鏡南道地域を含むことが多い。黄海道の北部あるいは全部は西北方言とする研究者もある。また、江原道の日本海沿岸地域(嶺東地方)の方言を中部方言から区分する場合がある(「嶺東方言」を参照)。 西南方言 … 全羅道地域(光州広域市を含む)を中心とした方言。全羅道方言、湖南方言とも呼ばれる。下位方言は北部西南方言(全北方言)、南部西南方言(全南方言)と呼ばれる。 東南方言 … 慶尚道地域(釜山広域市・大邱広域市・蔚山広域市を含む)を中心とした方言。慶尚道方言、嶺南方言とも呼ばれる。下位方言は北部東南方言(慶北方言)、南部東南方言(慶南方言)と呼ばれる。 済州方言 … 済州島およびそれに附属する島嶼の方言。(済州特別自治道は「済州語」としている)
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