一般毒性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 02:40 UTC 版)
急性毒性試験結果を見ると、致死毒性は、生物種差が極めて大きく現われる。感受性の最も高いモルモット(雄)の半数致死量は600 ng/kgであるのに対してハムスター(雄)では5,000,000 ng/kg(=5 mg/kg)である。すなわちモルモットとハムスターとでは半数致死量は8000倍も異なっている。その為ヒトに対する致死毒性量はよくわかっていない。また急性毒性の発現は雌雄差があり雌の方に毒性が現れやすい傾向がある。 2,3,7,8-TCDDに暴露したヒトや実験動物の事例よりダイオキシン類に暴露すると急性・亜急性に次の現象・症状が現れると考えられている。 体重減少(消耗性症候群)、 胸腺萎縮 肝臓代謝障害 心筋障害 性ホルモンや甲状腺ホルモン代謝 コレステロール等脂質代謝 皮膚症状(クロロアクネ) 学習能力の低下をはじめとする中枢神経症状 ダイオキシン類の残留濃度が高い場合、糖尿病を発症するリスクが上がることが国外の研究や、厚生労働省による研究で分かった。 台湾におけるPCDFの事例からは子供の成長遅延、知力の不足、頭蓋骨の石灰沈着異常、舟底踵、歯肉の肥厚、異物性結膜炎の水腫様の眼症状等が認められている。
※この「一般毒性」の解説は、「ダイオキシン類」の解説の一部です。
「一般毒性」を含む「ダイオキシン類」の記事については、「ダイオキシン類」の概要を参照ください。
- 一般毒性のページへのリンク