モデル理論
モデル理論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 05:41 UTC 版)
詳細は「モデル理論」を参照 モデル理論は様々な形式理論のモデルを研究する。ここで理論(英語版)とは特定の形式論理に於ける論理式とシグネチャ(英語版)からなる集まりで、モデル(英語版)とはその理論の具体的な解釈を与える構造である。モデル理論は普遍代数と代数幾何学に密接に関係しているが、モデル理論の手法は他の分野よりも論理的な考察に重きを置いている。 特定の理論の全てのモデルからなる集合は初等クラスと呼ばれる;古典モデル理論は特定の初等クラスの性質を決定しようとしたり、あるいは構造からなる或るクラスが初等クラスとなるか否かを決定しようとする。 量化記号消去の手法は特定の理論における定義可能集合がそこまで複雑ではないことを示すことに使える。タルスキ(1948)は実閉体の量化記号消去(これは実数体の理論が決定可能であることをも示す結果である)を確立した。(彼はまた自身の手法が任意の標数の代数閉体にもそのまま適用可能であることを指摘した。)ここから発展した現代的な副分野は順序極小構造(英語版)に関わる。 マイケル・D・モーレイ(英語版)(1965)によって証明されたモーレイの範疇性定理(英語版)は、もし可算言語上の一階理論が或る非可算濃度について範疇的(つまりその濃度を持つ全てのモデルが同型)ならば、全ての非可算濃度で範疇的となることを述べる。 連続体仮説からの自明な帰結として、連続体濃度個未満の互いに非同型な可算モデルを持つような完全理論はそれ(非同型モデル)をちょうど可算個だけ持つこと、がある。ロバート・ローソン・ヴォート(英語版)に因むヴォート予想(英語版)はこれが連続体仮説とは無関係に真であることを主張する。この予想は多くの特別なケースについて確立されている。
※この「モデル理論」の解説は、「数理論理学」の解説の一部です。
「モデル理論」を含む「数理論理学」の記事については、「数理論理学」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- モデル理論のページへのリンク