メインフレーム 対 分散システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 03:45 UTC 版)
「コンピュータ分野における対立」の記事における「メインフレーム 対 分散システム」の解説
初期のメインフレームに代表される集中処理では、専用の技術者により管理される中央の大型のコンピュータが集中処理・集中管理を行い、多少のインテリジェンスを持つ機器も端末であり、単独では稼働できなかった。またSystem/360では仕様公開したIBMが、1980年代には互換機対策として知的所有権による保護を強化し、米司法省による独占禁止法訴訟も開始された。このため1980年代〜1990年代には分散システム(ミニコンピュータ、UNIX、パーソナルコンピュータなど)の側より、「反独占、反管理社会、コンピューティングの民主主義」などを唱える表現が広まった。有名な例には、1984年のMacintosh発売時のAppleによるTVコマーシャルがあり、オーウェルの小説「1984年」をイメージした管理社会に、IBMを連想させる「ビッグブラザー」を主人公がハンマーで破壊する 。 なお、メインフレームの独自オペレーティングシステムと、分散システムの大半では、コマンド体系、プログラミング言語、文字コード、ファイルシステム、通信プロトコル、運用管理手法など「文化」が大幅に異なった。 2000年代には、クラウドコンピューティングが流行語となり、アプリケーションサーバによる集中処理への揺り戻しが見られるが、これは分散システムを前提としたものであり、対立をはらむものではない。
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