ボタンアオサ Ulva conglobata Kjellman
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からだは膜質で多数の葉片が密集し全体は不規則な半球塊状となる。ときに,岩上を覆うほどの群落を形成する。それぞれの葉部裂片は不規則に波打ち,形も様々となるが,孔は無い。縁辺には顕微鏡的鋸歯は持たない。横断切片では外側の細胞壁がいくらか厚くなった細胞が二層になっているのが見られる。また,からだの中部付近の切片では日本藻類図譜の中でも記されているように,同位置でありながら大きさが等しく異なる細胞によりそれぞれの層が形成さているのが見られる(参照:日本藻類図譜Ⅳ 第百六十五図版 7図)。手触りは乾いたようなカサカサした感じであり,粘質を持たず,ペラペラと柔らかいが,基部付近は固さを感じる程に丈夫となる。生体は鮮緑色から緑色。押し葉標本は台紙に付かない。
大きさ:2~4cm
ただし,ボタンアオサは分枝系統学的にアナアオサと区別が付かないとの報告もあり,今後,分類学的な再検討がされる種であると思われる。
ボタンアオサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/02 08:35 UTC 版)
ボタンアオサ(Ulva conglobata)は、アオサ藻綱アオサ科に属する藻の1種である。済州島[2]、青島 [3]、横浜 [4]などで分布の報告がある。
- ^ Kjellman, F.R. (1897), “Marina chlorophyceer från Japan.”, Bihang til Kongliga Svenska Vetenskaps-Akademiens Handlingar. Afd. III, 23, p. 10-14
- ^ "Ulva conglobata" (PDF).
- ^ Wenjun, Mao: Xiaoxue, Zang; Yi, Li; Huijuan, Zhang (February 1, 2006). Sulfated polysaccharides from marine green algae Ulva conglobata and their anticoagulant activity Springer Journals. Journal of Applied Phycology volume 18 (1)
- ^ M.D. Guiry (1998年3月7日). “Ulva conglobata Kjellman”. Seaweed Africa. 2013年3月24日閲覧。
- ^ "Ulva conglobata Kjellman, 1897"
- ^ 岡村金太郎、1918、『日本藻類図譜』
- ^ 平岡雅規・嶌田 智、大野正夫(編)、2004、「アオサ類・アオノリ類」、『有用海藻誌』、内田老鶴圃 p. 596
- ^ Da-Qing Jina; Chol Seung Lima; Jin-Young Sunga; Han Gil Choib; Ilho Haa; Jung-Soo Han (2006). “Ulva conglobata, a marine algae, has neuroprotective and anti-inflammatory effects in murine hippocampal and microglial cells”. Neuroscience Letters 402 (1-2): 154-158. doi:10.1016/j.neulet.2006.03.068.
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