ナナチハウス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 05:36 UTC 版)
ミーティ 声 - 喜多村英梨 第11話に登場で、ナナチに保護されている成れ果て。動物の姿を崩したような、肉塊としか形容できない異形の姿を持ち、人格や知性も失われており鳴き声を発するのみである。なぜか病床のリコに懐き、よく覆い被さっている。 元はナナチと似たような境遇の活発な赤毛の少女で、南方の出身なのか露出の高い服装をしていた。アビスに憧れ、ボンドルドの誘いを受けた。一人称は「あたし」。アビス深層に向かう道中、閉鎖的な性格だったナナチに話しかけ、ナナチの心を開いて親友になる。しかし、その後間もなくナナチと共に上昇負荷実験の被験者となり、ナナチの代わりにアビスの呪いを受けた。その際、ナナチに呪いが及ばぬよう耐えると言い、人間性を失った時は、アビスで死んでも魂が巡ってナナチの元に帰るように「殺して」と頼んでいた。しかし、不死性を得てしまったために死ぬことができず、ボンドルドの生体実験に利用され続けることになり、その挙句遺物の光「枢機へ還す光(スパラグモス)」によって左目が潰されており、そこだけ元に戻らない。食物を摂る必要もなくなり死ぬことはないが、痛覚などは残っているようで肉体が損壊すると涙を流し苦しむ様子を見せる。あまりの扱いに耐えかねたナナチによって連れ出され、以降は四層でナナチと暮らしていた。ナナチは多くのぬいぐるみを作ったり絵本を読み聞かせたりして彼女との意思疎通の可能性も探っていたが果たせず、自分が先立った時に一人残される彼女を案じて何度か調合した毒薬などをナナチに盛られたが死ぬことはできずそのことがナナチの苦悩の種になっていた。 変貌の際、目とそのきらめきだけは元の人間の時と変わらなかったことから、知性がなく変わり果てた姿になっても、魂がまだ留まっているのではないかとナナチは考えていた。「枢機へ還す光(スパラグモス)」の光と性質を同じくするレグの火葬砲で再生なく完全に殺せるのではと察したナナチがレグに殺害を依頼し、並べられたぬいぐるみごと火葬砲で焼かれて最期を迎えた。その後、リコが見た夢により彼女の魂は暗所に閉じ込められたような状態に長らく陥っていて、聴覚や視覚も感じ取ることができないまま恐怖に泣き続けており、葬ってもらったことで解放されたことが判明した。 実は左目を失う前の時期、ボンドルドに連れられている最中にベラフに遭遇。彼女を欲しがり執着したベラフにより、魂ごと複製されたもう一体が存在し、そちらは両目が開いている。複製体のミーティはその再生能力からベラフに吸うようにしてその身を摂取されており、見かねたナナチの懇願からしばらくベラフの元にナナチと共にいた。村が崩壊したことで、村で作られたミーティはその形を保てなくなり、ナナチに見送られて消滅した。
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