スペースVLBIとは? わかりやすく解説

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スペース‐ブイエルビーアイ【スペースVLBI】

読み方:すぺーすぶいえるびーあい

space VLBI人工衛星搭載され電波望遠鏡地上電波望遠鏡組み合わせたVLBI超長基線電波干渉計)。地球直径上回る非常に長い基線により、高い解像度天体精密観測を行うことができる。平成9年19972月打ち上げられ日本電波天文衛星はるかと日米欧の電波望遠鏡協同観測計画VSOPにより、世界初のスペースVLBIに成功した宇宙VLBI


スペースVLBI

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/15 17:12 UTC 版)

超長基線電波干渉法」の記事における「スペースVLBI」の解説

スペースVLBI(SVLBI)は、アンテナのうち一つそれ以上人工衛星として宇宙空間設置することで、地球直径より大きな基線をもつ干渉計構築する手法である。これにより、解像度周波数が同じ場合地上VLBI比べ3から10倍になる。地上VLBI違い、SVLBIでは衛星位置精密に決定する技術ドップラー効果による観測周波数シフト補償する技術など、多く技術的課題存在するが、これらは解決されつつある。 SVLBIの構想自体VLBI歴史同程度に古いものであるが、具体的に検討され始めたのは1980年代のことである。1986年から1988年にかけて、アメリカTDRS日本オーストラリア電波天文台用いて地球の2倍程度基線を持つ干渉計構築する実験成功したのがSVLBIの初の成功例である。ヨーロッパで欧州宇宙機関ESA)がアメリカ航空宇宙局NASA)と共同でQUASATという計画推進していたがホイヘンス・プローブとの優先度競争負け中止となったロシアではラジオアストロンという計画進められソ連崩壊混乱などのため計画延期延期重ねられたが、2011年に無事打ち上られた。アメリカではNASAジェット推進研究所JPL)とアメリカ国立電波天文台NRAO)がARISE、iARISEという計画立てているが、X線ミッションガンマ線ミッション優先されているため実現目処立っていない。 日本では宇宙科学研究所ISAS)と国立天文台NAOJ)がVSOP計画立案し1997年「はるか」打ち上げにより実現した「はるか」工学実験衛星であり、天文衛星としては限られた機能しか持たなかったが、実際に天体観測行い大きな成果をあげた。後続としてVSOP-2計画/ASTRO-G衛星についても開発費2007年度予算として国会で承認された。しかし目標とするアンテナ精度達成することができず、2011年11月30日計画中止決定された。

※この「スペースVLBI」の解説は、「超長基線電波干渉法」の解説の一部です。
「スペースVLBI」を含む「超長基線電波干渉法」の記事については、「超長基線電波干渉法」の概要を参照ください。

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