カムイシュ島
摩周湖
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摩周湖(ましゅうこ)は、北海道川上郡弟子屈町にある湖。日本でもっとも、世界ではバイカル湖についで2番目に透明度の高い湖である。2001年には北海道遺産に選定された。急激に深くなっていることとその透明度から青以外の光の反射が少なく、よく晴れた日の湖面の色は「摩周ブルー」と呼ばれている。
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- ^ 「カルデラの湖とアイヌの伝説 摩周湖・屈斜路湖」36頁。
- ^ “摩周湖は今(2015晩夏、写真による観測日記)”. 地域環境研究センターニュース2015年11月号. 国立環境研究所. 2016年1月28日閲覧。
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- ^ a b “太古の火山活動によって生まれたカルデラ湖、摩周湖の美しいレイクビュー!”. White Bear Family. 2022年7月31日閲覧。
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カムイシュ島(中島)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 09:50 UTC 版)
カルデラ状の火山である摩周湖のほぼ中央部には、カムイシュ島(中島)と呼ばれる小島がある。カムイシュ島は比高210メートルを越えるデイサイト質の溶岩ドームの頂上部分が湖面上に現れたもので、丸く崖に囲まれた形状をしている。1960年の調査によれば、腐葉土は浅く5センチメートルから10センチメートルであった。トドマツ、ダケカンバ、エゾムラサキツツジ、コケモモが主な植生で、ササ類、シダ類は極めて少ない。 「カムイシュ」とはアイヌ語のカムイ(神、または神のような崇高な霊的存在)+シュ(老婆)の意といわれ、その名はアイヌの口承文学であるユーカラによりアイヌが名づけたものである。その伝説は、一般に言われるものは次のようなものである。 宗谷のコタン(アイヌの集落)同士がイヨマンテ(熊祭)の夜に争い、一方のコタンは敗れほとんどが殺されてしまう。敗れたコタンの老婆とその孫は命からがら逃げるが、逃げる道中で孫がはぐれてしまう。老婆は孫を探しながらさまようが見つからず、カムイトー(摩周湖)付近までたどり着く。老婆はカムイヌプリ(摩周岳)に一夜の休息を請い、許される。が、悲嘆にくれ疲労困憊した老婆はそこから動けず来る日も来る日もそこで孫を待ち続け、とうとうカムイシュ島になってしまった。いまでも、摩周湖に誰かが近付くと老婆は孫が現れたかと喜び、うれし涙を流す。この涙が雨であり霧であり吹雪なのである。 アイヌの考え方では、自然にはすべてカムイが宿るとされている。現在、摩周湖を訪問する観光バスの案内や摩周湖に関するパンフレットなどには、上記のような伝承が紹介されている。なおアイヌのユーカラは口承文学であり、かつアイヌは文字を持たないため、この伝説はいずれも古文書ではなく口伝によるものである。
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