macOS Sierra macOS Sierraの概要

macOS Sierra

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/01 14:00 UTC 版)

Apple > Mac (コンピュータ) > macOS > MacOS Sierra
macOS Sierra
macOS ファミリー
開発者
Apple
ウェブサイト http://www.apple.com/jp/macos/sierra/
リリース情報
リリース日 2016年9月20日[1] [info]
最新の安定版 10.12.6 - 2017年7月19日
ソースモデル プロプライエタリ(基盤となるDarwinオープンソース
ライセンス APSL and Apple EULA
カーネル ハイブリッドカーネル (XNU)
先行品 OS X El Capitan (10.11)
後続品 macOS High Sierra (10.13)
サポート状態
終了[2]

概要

2016年6月13日に開催されたWWDC 2016の基調講演にて発表され、同日から開発者(Apple デベロッパープログラム登録者)へデベロッパープレビュー版が公開された。

名前は、カリフォルニア州にあるシエラネバダ山脈から付けられたが、「Sierra」はスペイン語で「山脈」を指す。iOSwatchOStvOSと合わせる形で「OS X」から「macOS」に名称が変更された(「X」の付かないOS名は1999年のMac OS 9以来)。

本バージョンではLate 2009モデル(Mac miniを除く)以降のMacであればインストール可能で、それ以前のMacのモデルでは直接インストールは不可となった。

対応環境/システム条件

  • iMac (Late 2009) 以降
  • MacBook (Late 2009) 以降
  • MacBook Pro (Mid 2010) 以降
  • MacBook Air (Late 2010) 以降
  • Mac mini (Mid 2010) 以降
  • Mac Pro (Mid 2010) 以降

特徴

iOSやwatchOS、tvOSなどのAppleのOSとの名前の親和性を図るためにOS Xから名称が変更された[3]iOStvOSで利用されてきたSiriが追加されたり、Apple Watchを使用してMacのロックを解除できるAuto Unlockなどの多数の機能が追加される。またインストーラーのサイズも前OSのEl Capitanと比較し1GB余り縮小され(ビルド番号16A238m時点)、ユーザーが利用可能なディスクスペースが増加した。

これまでのOS X同様、 The Open Groupに正式に認定されたUNIXである[4]

新機能

Siri
Dock、メニューバー、キーボードショートカットから起動可能で、検索結果をフローティングウインドウに表示し常駐させることができる。ファイル検索、メッセージの送信、SNSへの投稿をはじめとした機能が利用可能。検索結果を通知センターに留めておくこともできる。Siriは常に最前面で動作するので、別のタスクを動作させながらSiriを利用することも可能。
自動ロック解除[5]
Apple Watchによる自動ロック解除機能が利用可能となった。
ピクチャ・イン・ピクチャ[6]
ユニバーサルクリップボード[7]
2台のAppleデバイス間でテキスト・画像・ビデオをコピーアンドペーストできる。同じApple IDでiCloudにサインインし、Bluetooth、Wi-Fi、Handoffがオンで、近くにあることが必要。iOSデバイスはiOS 10以降で対応。
ストレージを最適化[8]
Macのストレージ容量を確保するため、「利用頻度の低いファイルをiCloudに移動する」「削除後30日が経過したファイルはゴミ箱から削除する」「Safariのキャッシュや古いiOSデバイスのバックアップを削除する」などの操作を行い、ストレージの最適化を図る機能。
「デスクトップ」や「書類」のファイルを iCloud Drive に追加する[9]
Apple Pay on the web
Apple File System (APFS)
macOS Sierraでは、開発者向けプレビュー機能として提供し、macOS High Sierraで実装された。
Thunderbolt 3およびUSB 3.1 Gen.2の正式サポート
32ビットAppに対する警告[10]
日本語フォントの追加と扱いの変更
凸版印刷の凸版文久体(凸版文久明朝・凸版文久ゴシック・凸版見出し明朝・凸版見出しゴシック)と字游工房の游教科書体をFont Bookからダウンロードすることで追加インストールできるようになり、OS X Mavericks(10.9)からから付属する游書体(游明朝体・游ゴシック体)・OS X El Capitan (10.11)から付属するフォントワークス書体(筑紫A/B丸ゴシック・クレー)についても同様の扱いになった[11]

廃止された機能

HFS(Mac OS 標準フォーマット)への対応
  1. 書き込み対応はSnow Leopardで廃止済み
Java 6 [12]
El Capitanまでは、「レガシー Java 6 ランタイム」のインストールが可能[13]であったが、同機能の廃止に伴いmacOS Sierra以降ではAdobe Creative Suite 5および6のインストールが不可能になる。
最新版のJava 8はインストール・利用ができる[14]
PPTPによるVPN接続

  1. ^ a b macOS Sierra、無料アップデートとして提供開始
  2. ^ macOS およびSafariのセキュリティアップデート公開, 京都大学情報環境機構(2019年10月9日), 最終閲覧:2019年10月9日
  3. ^ macOS Sierra発表、OS Xから改名。Siri対応、オートアンロックなど新機能多数 - Engadget Japan
  4. ^ Apple Inc. - UNIX 03
  5. ^ Apple Watch で Mac のロックを自動解除する方法”. Apple Support. 2019年9月16日閲覧。
  6. ^ Mac でピクチャ・イン・ピクチャを使ってビデオを視聴する - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
  7. ^ ユニバーサルクリップボードを使って Apple デバイス間でコピーアンドペーストする - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
  8. ^ Mac ストレージの空き領域を増やす方法 - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
  9. ^ 「デスクトップ」や「書類」のファイルを iCloud Drive に追加する - Apple サポート”. 2019年9月26日閲覧。
  10. ^ “32 ビット App と macOS High Sierra 10.13.4 の互換性” (日本語). Apple Support. https://support.apple.com/ja-jp/HT208436 2018年4月25日閲覧。 
  11. ^ macOS Sierra に組み込まれているフォント” (2018年10月5日). 2021年9月3日閲覧。
  12. ^ Mac OS XおよびApple Java 6のサービスの終了 java.com
  13. ^ ダウンロード - Java for OS X 2015-001 apple.com
  14. ^ Java for Mac OS Xのダウンロード java.com
  15. ^ ダウンロード - macOS Sierra アップデート v10.12.1
  16. ^ ダウンロード - macOS Sierra アップデート v10.12.2


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