3軸バス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/31 14:55 UTC 版)
構造
シャーシの基本構造は通常の2軸バスとほぼ同等であるが、追加した車軸に操舵機構を装備することが多い。
日産ディーゼルや三菱ふそう、ボルボやドレクメーラー、バンホールなどは、アクチュエータによるアクティブステアを行う方式を採用し、ネオプランは横圧によるパッシブステアによって逆位相をとる方式を採用している。駆動用のエンジンが車体中央もしくは車軸よりも後方とされているが、車体の中央に近い車軸を駆動軸とすることが多い。
一方、アメリカのグレイハウンド社が使用しているMCI製やPrevost製のバスでは、複数軸を有するものの、後々輪に操舵機構を装備していない。これは北米大陸に位置するアメリカ本土においては、逆位相となるような操舵機構が必要となる場面が少なく、延々と続く直線道路を走り続ける場面の方が多いためと思われる。
1982年に国産初の3軸観光バスとして発売された、日産ディーゼルのK-DA50T は、RA系の部品を流用したため、後前軸はシングルの従輪、後々軸をダブルタイヤの駆動軸としており、アメリカ3軸バスと同じ構成となっていた。
1963年に三菱ふそうが路線バスのラッシュ対策として製造した長尺車のMR430[5](国鉄バスや旭川電気軌道などが導入)、イギリスのベッドフォードが製造したVALでは、前輪2軸構造が採用された。
連節バスにおける事例としては、ボルボ・B10Mでは、ヘッドの車体中央部にエンジンを搭載し、ヘッド側の後軸を駆動する方式をとっていた。日本では三菱ふそうにより輸入され、神奈川中央交通や京成バスなどが導入したメルセデス・ベンツ・シターロでは、トレーラー側にエンジンを搭載し、後々軸を駆動してヘッドを推進する方式をとっている。
- ^ バスの技術・9 福岡オープントップバス - 日本バス友の会
- ^ “【TMS2011開催】本物のイノベーションを『SAKURA』に見た”. 月刊コマーシャルモーター公式ブログ「コマモANNEX」 (2011年12月3日). 2018年7月19日閲覧。
- ^ “電動低床大型フルフラットバスの試走評価を実施いたします”. 株式会社SIM-Drive公式サイト. (2011年12月16日) 2018年7月19日閲覧。
- ^ “電動低床大型フルフラットバスの試走評価を実施 「平成 23 年度環境省のチャレンジ 25 地域づくり事業」の一環として” (PDF). 株式会社SIM-Driveニュースリリース (2011年12月16日). 2018年7月19日閲覧。
- ^ FUSO NEWS 2000年11月号(通巻361号) - 三菱ふそう
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