静か餅 静か餅の概要

静か餅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2010/09/12 06:31 UTC 版)

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概要

夜中になると遠方から、「コツ、コツ」との粉をはたくような音が聞こえてくる[2]

音が次第に近づいてくることを「餅の中に搗き込まれる」と言って、運が向いてくる兆しとされる。この際には(農作業洋用の道具の一種)を後ろ手に差し出すと、そこに財産が入ってくるという。逆に音が次第に遠ざかって行くことは「餅の中から搗き出される」と言い、運の衰える兆しとされる[2]

誰にでもこの音が聞こえるわけではなく、聞こえる人と聞こえない人がいるとも言われる[2]

「隠れ里の米搗き(かくれざとのこめつき)」ともいい、この音を聞いた者は長者になれるという[2]

アイヌにも似た伝承があり、炉辺で寝ているとき、地中から粟をつく音が聞こえると、その年は豊作になるといい、綿を入れて搗くようなことが聞こえても豊作、何も入っていない臼を搗くような音なら冷害で不作になるという[3]

関連項目


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  1. ^ 民俗学研究所編著 『綜合日本民俗語彙』第2巻、柳田國男監修、平凡社、1955年、691-692頁。
  2. ^ a b c d 柳田國男 『妖怪談義』 講談社講談社学術文庫〉、1977年、23-24頁。ISBN 978-4-06-158135-7
  3. ^ 知里真志保編訳 「えぞおばけ列伝」『アイヌ民譚集』 岩波書店岩波文庫〉、1981年、189頁。ISBN 978-4-00-320811-3


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