闘将ダイモス
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最終回
本作品は打ち切りによる話数削減を余儀なくされたとされており、最終回はオルバン大元帥が倒され、小バームの木星落下を止めたところで終わっている。ラストに至るまでのストーリー展開は非常にあわただしく、各キャラクターの最期もあっさりとした描写となっている(一例として、ライザは小バームで銃弾に倒れるが、放送が続いていれば別の結末があったとも言われる)。
監督の長浜忠夫が『ロマンロボアニメ・クライマックス・セレクション』(株式会社マジックボックス刊)に寄せた文章によれば[6]、打ち切りが無ければさらにその続きを描く構想があったことを明かしており、最終回はバームと地球の友好が実現し、バーム星人の移住先を確保するために火星をテラフォーミングする開拓団が出発する構成とするつもりだった。ラストカットは概ね下記の様にする予定であったという。
開拓団の団長・副団長は竜崎一矢・エリカ夫妻だった。その胸にはリヒテルの遺影も抱かれている。出発セレモニーがクライマックスを迎え両星の群衆が狂喜する中、1人の男がたどたどしく、「…ばーむちぇいじんはコロセ!…ばーむちぇいじんはミナゴロシダ!…」とつぶやく。ぼろぼろの衣服で一目で浮浪者とわかる男は、電池の切れ掛かった耳障りな音を出すおもちゃの銃を振り回しながら群集の中に消える。彼こそ元国連地球防衛軍太平洋本部司令長官、三輪防人その人だったが、気づく者は誰一人いなかった…。
また後年、プロデューサーの鈴木武幸は自著『夢を追い続ける男』の中で、本作品は玩具の売れ行きもよく視聴率も問題なかったが、後番組の『バトルフィーバーJ』を4月開始ではなく2月開始にしたいという局の要望があったことを明かしている。これについて鈴木は、その方が視聴率や玩具商戦的によいとテレビ朝日が考えたのではないか、と推察している[7]。
注釈
- ^ 第1話から第6話、第22話では神谷明が担当。第13話のみ槇大輔が担当。
- ^ 後半からのナレーションは槇大輔に交代している。
- ^ デビュー作。敵メカ担当。浪人時代にスタジオ見学に訪れた際に、敵メカのアイデアを求めていた監督の長浜忠夫から誘われ、第16話頃から参加した[8]。
- ^ 本放送当時は既に静岡県民放送(現:静岡朝日テレビ)が開局していたが、当時日本テレビ系列とのクロスネットであったために編成に余裕が無かったことから、系列外局の静岡放送で放送された。
- ^ 本放送当時は岡山県のみで放送。
- ^ 本放送当時は香川県のみで放送。
- ^ DVD-BOXに特典として再録した冊子が同梱され、描き下ろしの最終話も収録されている。
- ^ 容姿や服装は本作品のエリカそっくりな淑やかな美少女だが、これらは実は猫被りで、その本性は「ダイモスのお竜」の二つ名で呼ばれる不良達の元締めであった。
出典
- ^ “闘将ダイモス VOL.1 作品紹介”. 東映ビデオ. 2021年1月24日閲覧。
- ^ 大全 2003, pp. 200, 第5章 スタッフインタビュー RESPECT 鈴木武幸
- ^ 鈴木武幸 (2018.11). 夢を追い続ける男. 講談社. p. 121. ISBN 978-4-06-513762-8. OCLC 1084264251
- ^ 大全 2003, pp. 256, 第7章 長浜忠夫 証言集
- ^ 小野塚謙太「3 デザインへの衝動 メカと車への憧れ、それが出発点だった。」『カラー版 超合金の男-村上克司伝-』アスキー・メディアワークス〈アスキー新書 105〉、2009年4月10日、56-57頁。ISBN 978-4-04-867798-1。
- ^ 『CONBATTLER V・VOLTES Ⅴ・DAIMOS ROMAN ROBO ANIME CLIMAX SELECTION』株式会社マジックボックス、1980年11月1日、271頁。
- ^ 鈴木武幸 (2018.11). 夢を追い続ける男. 講談社. p. 124-125. ISBN 978-4-06-513762-8. OCLC 1084264251
- ^ 「スーパー戦隊制作の裏舞台 出渕裕」『スーパー戦隊 Official Mook 20世紀』《1985 電撃戦隊チェンジマン》講談社〈講談社シリーズムック〉、2018年5月25日、33頁。ISBN 978-4-06-509612-3。
- ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1978年12月号、徳間書店、50 - 52頁。
- ^ 『河北新報』1979年4月30日 - 6月28日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『秋田魁新報』1978年11月15日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『日刊スポーツ』1978年5月4日 - 10月12日付テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1978年4月1日 - 1979年1月27日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『福島民報』1978年4月5日 - 1979年2月13日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『日刊スポーツ』1978年5月1日 - 10月9日付テレビ欄。
- ^ 『日刊スポーツ』1979年1月24日、1月31日付テレビ欄。
- ^ a b 『アニメージュ』1978年9月号『全国放映リスト』59 - 61頁。
- ^ 『北國新聞』1979年10月1日付、1979年10月8日付各朝刊、テレビ欄。
- ^ 『北國新聞』1978年6月2日付朝刊、テレビ欄。
- ^ 『北國新聞』1978年11月2日付朝刊、テレビ欄。
固有名詞の分類
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