鋼鉄の咆哮2 ウォーシップコマンダー
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鋼鉄の咆哮2 ウォーシップコマンダー
概要
鋼鉄の咆哮シリーズのWindows版第2作にあたる。2002年に発売。
ストーリー
第二次世界大戦が激化する中、プレイヤーは極秘の奇襲作戦の為軍艦に乗務し、目標海域に向かう途中であったが、突如として奇妙な光に包まれ、異次元世界(パラレルワールド)へと飛ばされてしまう。その直後謎の軍艦に襲撃を受け危機に陥るプレイヤーだったが、「第零遊撃部隊」を名乗るもの達に助けられる事となる。彼らの話によると光の向こう側の世界では、「超兵器」なる兵器が出現しており、プレイヤーが光の向こう側の世界に飛ばされたのもその「超兵器」が持つ特殊能力のためであるらしい。プレイヤー達は「超兵器」を破壊する為、ひいては自らの帰還と、元の世界への「超兵器」の干渉を防ぐため、その発生するノイズを追いかけて世界中を駆け巡る。
特徴と変更点
グラフィック等は『1』から劇的に変化した部分はない。一方、ゲームシステムの面ではかなりの変化があった。
『1』では常に1隻での出撃だったが、『2』ではプレイヤー艦の他に、既製の艦船を従属艦として3隻まで、即ち最高4隻での出撃が可能になった。『1』では、作戦目標は1マップにつき1つが原則であったが、『2』では複数(マップと条件によっては10以上)の目標が提示される。目標には「主目標」と「副目標」があり、「主目標」を最低1つ達成しないとステージクリアしたことにならない。
パーツの種類が増え、又、特定のパーツについては「特殊研究機関」に預けることでパワーアップが図れるようになった。また、新しく搭載された「簡易設計」システムにより同種類のパーツの交換が簡単になった。
史実艦に基づいた「組み立てキット」が導入され、艦船設計時に一からパーツを組み合わせる必要がなくなった。しかし実際には、(現実世界では高性能であっても)ゲームの中で全く改造せずにそのまま利用できる艦は、ごくごく一部である。
漂流兵の扱いが変わり、10人貯めずとも、1人回収した時点で耐久力が(僅かではあるが)回復するようになった。
またストーリーモードとは別に「サバイバルモード」が追加された。内容はストーリーモードの艦で最初のステージから装備を変更せずにどこまでいけるか競うモード。
登場超兵器
敵ユニットは難易度によって性能が変化(例外もある)するため、「NORMAL」を基準に解説する。
- 超高速巡洋戦艦「シュトゥルムヴィント」
- 最初に戦うボスキャラクター、もとい超兵器。ドイツ軍の巡洋戦艦である。艦尾にロケットエンジンを二基搭載しており、これにより最大速力70ノットの機動性を持つ。主砲は3連装35.6cm砲4基で、雷装として酸素魚雷や誘導魚雷を搭載、船体後部には多数のミサイルVLSを装備している。他の超兵器と異なり肩書に「巨大」とつかない通り通常戦艦程度のサイズで、巡洋戦艦でもあるため装甲は薄い。
- 超高速巡洋戦艦「改シュトゥルムヴィント」
- 上記シュトゥルムヴィントの改良型。ゲーム終盤に数多く登場する。 ゲーム内及び攻略本では「改シュトゥルムヴィント」と表記されているが、実際にはデータ上で「シュトゥルムヴィントⅡ」と「改シュトゥルムヴィント」の2種類が存在する。本編のシナリオであるFエリアまでに登場するのは前者であり、全スペックの向上に加え、超音速魚雷や小型レーザー、βレーザーなどの光学兵器まで装備している。後者はゲームクリア後の特別作戦に登場するが、「Ⅱ」と同じく全体的な性能や武装は強化されているものの、光学兵器は搭載しておらず、純粋にシュトゥルムヴィントの性能を底上げしたようなステータスを持つ。
- 超巨大潜水艦(超巨大潜水戦艦)「ドレッドノート」
- Aエリアのボス、イギリスの潜水艦超兵器。戦艦よりも遥かに巨大な船体を持つ潜水艦であり、艦底や艦首には多数の魚雷発射管、船体前部には多数のVLSを装備している。潜水艦でありながら船体上部に45.7cm砲が搭載されており、耐久力が減ると浮上して砲撃戦を仕掛けてくるため「超巨大潜水戦艦」とも呼ばれている。
- 超巨大潜水艦「改ドレッドノート」
- ドレッドノートの改良型、全体的な強化が施されている。
- 前記したシュトゥルムヴィント同様にゲームと攻略本表記では「改ドレッドノート」だが、実際には「ドレッドノートⅡ」と「改ドレッドノート」が存在。同様に本編シナリオに登場するのは前者であり、兵装は50.8cm砲、超音速魚雷や多弾頭ミサイルVLSなどに強化されている他、浮上時にはβレーザー、小型レーザー、誘導荷電粒子砲まで使用する。後者はゲームクリア後の特別作戦に登場し、純粋な性能強化にとどまっている。
- 超巨大高速空母「アルウス」
- 前作では「巨大空母」として登場したボス。今作では艦尾に2基のブースターを装備し、最大速力60ノットを発揮する「高速空母」として登場する。巨体であるため艦載機の数は非常に多い他、母艦本体もミサイル発射機を多数装備しているため、戦闘能力も比較的高い。空母であるため装甲はやや薄い。
- Bエリアではステージを失敗するごとに出現ポイントが変化するギミックが存在するが、エクストラキットを導入するとバグが発生し登場しなくなる場合がある。
- 超巨大高速空母「改アルウス」
- アルウスの改良型。全体的なスペックが強化され、長射程で攻撃力が高く、目標手前で小型ミサイルに分裂する「多弾頭ミサイルVLS2」を装備している。耐久面が格段に強化されており、中盤の戦艦超兵器に匹敵する耐久力を持ち、速力はシュトゥルムヴィントに匹敵する75ktを発揮する。
- 超巨大双胴強襲揚陸艦「デュアルクレイター」
- Bエリアの最終ボス。双胴船体を持つ強襲揚陸艦。60cm噴進砲や30cm噴進砲などの大型の噴進砲、3連装38.1cm砲65口径を8基24門も備える他、装甲は対46cm砲防御であるため揚陸艦とは思えないほど戦闘能力が高い。艦尾には二つのウェルドックを備えるため、魚雷艇や揚陸艇を搭載することも可能である、ゲーム中では数十の攻撃艇(魚雷艇、ミサイル艇、レーザー艇)を放出し戦わせる戦法をとる。船体後部には巨大な飛行甲板も備えるが、艦載機を使用するステージは少数に限られている。全体的な性能が上がり、80cm噴進砲を装備した改良型も登場する。
- 「エクストラキット」を導入することにより、魚雷艇のグラフィック及びユニットがプレイヤーが使用するタイプと同様の物に変更されるため、Bエリアでは非常に手強くなる。
- 超巨大爆撃機「アルケオプテリクス」
- 逆ガルウィングと双胴式の機体を持つ超巨大爆撃機。爆撃機ではあるが、機体の上部と下部に30.5cm砲65口径を10門も搭載しており、なおかつ航空機とは思えないほどの重装甲を備える。重装備でありながらも亜音速ほどの飛行速度を発揮することも可能。航空基地の格納庫から出現する場合もあるが、離陸中に滑走路を破壊するとそのまま撃破できる。
- 超巨大爆撃機「改アルケオプテリクス」
- ゲーム終盤に登場、NY沖で2機同時に飛来する。他の改良型と同じく全体的な性能が強化されており、新たに長距離ASMや対空パルスレーザーを装備している点などは変わらないが、画面を埋め尽くすほどの弾幕で攻撃するようになる。プレイヤーの間では指揮値が一定を超えたときになぞり「発狂モード」と呼ばれている。
- 超巨大双胴戦艦「播磨」
- Cエリアの最終ボス。巨大な戦艦を二隻横並べにして連結させた双胴戦艦。主砲は50.8cm砲8基24門、さらに副砲に20.3cm砲を10基30門装備しており、船体前部と後部にはVLS(多弾頭ミサイルVLS2)を装備するなど大火力を備える。ブリーフィングによると、播磨型1隻で東京湾に飛来した航空機100機を撃墜したとされる(実際に空母を使用し艦載機で攻撃するとあっさり撃沈できてしまうが、これはCPUに対空モードが搭載されておらず、航空機に対しては機関砲及びミサイルでしか攻撃しないためである)。
- エクストラキットを導入した場合、Cエリアの最終ステージでは時間経過で後記するユニットに変化する。
- 超巨大双胴戦艦「駿河」
- 播磨の同型艦。ゲーム本編どころか攻略本にすら一切名前は出てこない(内部データでのみわかる)。Eエリアに主目標「播磨」と表示されるステージがあるが、データ上ではこの艦が「駿河」である。播磨と同様に50.8cm砲や20.3cm砲を装備しているが、より長砲身化されている他、超怪力線照射装置や小型レーザーなどのレーザー兵器も搭載している。最大速力や装甲も強化されているため、戦闘能力は播磨を超える。
- 超巨大高速潜水艦「ノーチラス」
- アメリカの超兵器潜水艦。最大速力42ノットの超高速潜水艦であり、武装も超音速魚雷や多弾頭ミサイルVLS2、などの高レベルの兵装で非常に密度の高い攻撃を行う。ドレッドノートとは違い純粋な潜水艦であるため浮上しての行動はしない。「ドレッドノート」とかなり近い形状だが、ドレッドノートはイギリスの超兵器であり本級はアメリカ軍の超兵器で、同型艦とも明記された文献は無い(後に発売されたPlayStation 2作品では同型艦という設定に変更されている)。
- エクストラキットを導入すると、速力が37ktまで落ちて弱体化される。
- 超巨大光学迷彩戦艦「リフレクト・ブラッタ」
- アメリカの超巨大戦艦。常に光学迷彩を展開しており、その姿形を全く視認することができない。ハワイ沖で「カメレオン実験」と呼ばれる作戦に従事し、光学迷彩装置の実験を行っていた模様。武装は50.8cm砲60口径や25.4cm砲、ミサイルの他、エレクトロン2や小型レーザーなどの光学兵器も搭載している。完全に視認は不可能だが、ダメージを与えるごとに一瞬だけ姿が見える。撃沈すると光学迷彩が解除される演出が入り、奇抜な形状の船体を確認できる。
- 超巨大光学迷彩戦艦「改リフレクト・ブラッタ」
- 終盤に登場するリフレクト・ブラッタの改良型、武装や速力など全体的な性能はかなり強化されている。特に主砲は50.8cm砲60口径から56cm砲75口径に強化されているため砲撃能力の強化が著しい。
- 超巨大ドリル戦艦「荒覇吐」
- Dエリアのボス。前作では「巨大戦艦」として登場した戦艦だが、本作では艦首に巨大なドリルを1基、船体側面に巨大ブレードを4基装備した「ドリル戦艦」として登場する。381mmガトリング砲やミサイル、新型プラズマ砲やクリプトンレーザーなど光学兵器を装備しており、艦尾にある2基のブースターにより50ノット近い速力も発揮する。平行世界での日本軍が起こした第二次ミッドウェイ海戦に投入されており、プレイヤーは作戦終了直後に突撃するため、戦艦を主力とした山本五十六元帥の艦隊、南雲忠一中将の南雲機動部隊などの大規模な艦隊を相手にしながら荒覇吐と戦闘することになる。
- 超巨大戦艦(超巨大擬装戦艦)「ストレインジ・デルタ」
- 三角形の巨大船体の上部に小型戦艦相当の船体を持つ、半潜水艇のような特徴を持つ超兵器。船体のほとんどを潜航させ小型船体のみを海上に出すことにより、小型戦艦に擬装している。偽装中は45.7cm砲や荷電粒子砲、ミサイルなど比較的大人しい武装だが、浮上すると拡散プラズマ砲や超音速魚雷、56.0cm砲60口径などの高火力兵器による攻撃に切り替わる。
- 浮上した巨大船体には何故か当たり判定が存在しないが、続編にあたるエクストラキットのあるステージで「ホログラフィ」と説明が入る。しかしハンドブックにはホログラフィについての記述が無く、浮上演出には船体全体に波が被っており、撃沈すると小型船体以外も損壊する描写が入る。また巨大船体に攻撃は当たらないものの、船体が触れると舵が効かなくなるなど、仕様かどうか疑わしい接触判定も残っている。
- 超巨大二段空母「ペーター・シュトラッサー」
- ドイツの超兵器。二層になった飛行甲板を持つ多段式空母。空母ではあるが、高威力のクリプトンレーザーや拡散荷電粒子砲などの光学兵器を装備している他、最大速力45ノットに対51cm砲防御の装甲など、戦艦のような性能を持ち非常に戦闘能力が高い。
- 超巨大二段空母「改ペーター・シュトラッサー」
- ペーター・シュトラッサーの改良型。耐久面が大幅に上がっており、速力はアルウスに匹敵する60ktを発揮する。クリプトンレーザーは新型エレクトロンレーザーに強化され、新たにαレーザーも装備している。
- 超巨大レーザー戦艦「グロース・シュトラール」
- Eエリアのボス。ドイツの超巨大戦艦で、船体各部に高出力のレーザー兵器を搭載している。武装は光学兵器主体であり、不規則な弾道を描く「αレーザー」、3本のレーザーが着弾地点で密集する「βレーザー」、目標地点から8本に分裂し広範囲を薙ぎ払う「γレーザー」など非常に攻撃能力が高く、実弾兵器はミサイルのみである。最大速力41ノットの高速戦艦でもある。ブリーフィングによるとフォークランド諸島を占領していたイギリス軍の巨大戦艦を一瞬にして撃沈し、同島を奪還した模様。
- 超巨大レーザー戦艦「改グロース・シュトラール」
- グロース・シュトラールの改良型、各種性能が強化され、速力は50ktを超えるほど高速になっている。戦力温存のためかフィヨルドの奥深くにて機関を停止した状態で隠されていた。これにより、超兵器は機関停止中にノイズを発しない事が判明した。
- 超巨大氷山空母「ハボクック」
- イギリス最大の超兵器。船体の周囲に氷を発生させることができる超巨大空母で、現実世界にモデルとなった艦が存在する唯一の超兵器である。船体に損傷を負っても海水を凍らせて修復することで常に回復し続けるが、攻撃で火災が発生すると修復機能は一時的に停止する。空母とされてはいるが、甲板には56.0cm砲15門やガトリング砲、小型レーザーや誘導荷電粒子砲などの光学兵器があるため艦自体の火力も戦艦並みに高い。超兵器の中で最大の大きさを誇る上に大量の氷をまとっているためためか、速力は20ktと非常に遅い。後の作品で氷の下は双胴型の船体だった事が判明する。
- エクストラキットを導入すると装甲が格段に下がるため、大幅に弱体化する。
- 超巨大航空戦艦「ムスペルヘイム」
- グロース・シュトラールに似た戦艦の両脇に、ペーター・シュトラッサー級空母を連結させた左右非対称の三胴型航空戦艦。「重力砲」という兵器を装備する。これは一定時間チャージ後に黒いエネルギー弾のようなものを高速で撃ちだし、着弾地点に疑似重力場を発生させる物であり、敵味方関係なく無差別に吸い込み破壊する(ただしCPUが使用した場合に限り自爆ダメージは一切なし)。その他にも副砲には61.0cm砲を5基15門、電磁防壁を無視して船体を貫通する「圧縮プラズマ砲」、着弾地点で拡散する「拡散プラズマ砲」、βレーザーや多弾頭ミサイルVLSを装備、それに加えペーター・シュトラッサー2隻分の凄まじい量の航空機を用いるため、総合火力だけならヴォルケンクラッツァーにも匹敵する。両舷の空母部を切り捨てれば戦艦単独で行動することが可能である。
- エクストラキットを導入すると合体時の装甲が大幅に弱体化するが、HARD以上では未導入時と変わらない装甲になっている。
- 超巨大戦艦「ヴォルケンクラッツァー」
- 究極超兵器「波動砲」を搭載したドイツの超巨大戦艦。ハボクックの次に巨大な船体を持つ。高出力エネルギーを射出する波動砲が主砲であるが、その他にも3連装の80.0cm砲を4基12門、実弾兵器で最も威力の高いレールガンを2基、高ランク光学兵器のδレーザーや誘導荷電粒子砲など、他の超兵器を圧倒するほどの火力を備える。この波動砲の破壊力によるものか、続編にあたるエクストラキットでは地形が大きく変わってしまっている。その戦闘能力から「ヴォルケンクラッツァー級は2隻あれば地球を滅ぼすことができる」とまで言われている。
- 艦名のヴォルケンクラッツァーはドイツ語で「摩天楼」を意味し、名前の由来は「全砲身を最大仰角にするとまさに摩天楼の如し」と、ハンドブックのインタビューで監督より明言されている。戦闘の際に流れる専用BGMには、前作の『鋼鉄の咆哮 ウォーシップコマンダー』のヴォルケンクラッツァー戦で使われたフレーズなどが入っており、ファンの間で高い人気がある。
- 超巨大戦艦「ルフトシュピーゲルング」
- ヴォルケンクラッツァー級の2番艦。基本性能は同一であるが、波動砲ではなく重力砲を搭載している点のみ異なる。名前はドイツ語で「蜃気楼」を意味する。名前の由来は「ヴォルケンクラッツァーの姿を映した蜃気楼」という意味で、重力砲を装備しているのは波動砲の増産が間に合わなかったためである。これについては、高角砲の不足を受けて機銃を搭載した戦艦「武蔵」を意識していることがハンドブックのインタビューで監督より明言されている。
固有名詞の分類
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