銀河鉄道999 (アニメ) WEBアニメ

銀河鉄道999 (アニメ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/12 00:50 UTC 版)

WEBアニメ

インターネットアニメーション 銀河鉄道999
東映アニメーションとコンテンツジャパンがAdobe Flash(FLASH)で制作、インターネットで有料公開したリメイク作品(1話あたり約15分の短編)。999にちなんで、2002年9月9日9時から全6話を有料配信した(当時の価格は1話あたり500円)。2003年には「銀河鉄道999 不滅の空間軌道」のタイトルで2巻のDVDに収録されて発売。監督はテレビシリーズの西沢信孝と新たに小坂春女が担当。主要なキャストは野沢雅子、池田昌子、肝付兼太に加えナレーターは高木均と従来の配役を踏襲し、原作者の松本零士もメーテルに命令する謎の声として特別出演。また、テレビアニメでは多少のアレンジが加えられていたのに対して、本作は原作漫画に忠実に作られている。
FLASHでリメイクした背景としては制作当時、日本の一般家庭におけるインターネット回線はISDNが多く、(当時としては)高画質なアニメーションを軽量なデータ送信で提供する事が可能と判断されたため[54]。なお当初はFLASHの特性を活かしたインタラクティブ性が取り入れられた配信が成されていたが、DVD版および現在各サイトで実施されている版ではソレは割愛され、普通の映像作品として配信されている。
各話リスト(ネットアニメ)
ゲストキャラクターの声優はテレビアニメ版から変更されている。
サブタイトル その他のキャスト
第1話 出発(たびだち)のバラード 滝沢久美子(鉄郎の母)、中村秀利(機械伯爵)、松本零士(謎の声)
第2話 タイタンの眠れる戦士 巴菁子(老婆)
第3話 蛍の街 加藤ゆう子(フライヤ)
第4話 白骨の歌 麦人(ホロホロ)、勝生真沙子(ホロホロの恋人)
第5話 サケザン大陸 三宅健太(サケザン)、柚木涼香(ライザ)
第6話 嵐が丘のキラ 大谷育江(キラ)、川久保潔(キラの父)
銀河鉄道999 ~時空を超えたエネルギーの旅~
九州電力のホームページで公開されていたアニメーションで、九電の事業をPRする内容となっている。原作者の松本零士も参画し、制作費は数千万円。season.1は2010年7月末から1話ずつ配信され、9月24日までに計5話が配信された。2011年2月よりseason.2を全4話公開。現在は配信終了。
season.1 season.2
  • 第1話 惑星ルミア
  • 第2話 惑星リジャー
  • 第3話 二重惑星のタイン
  • 第4話 惑星エナ
  • 第5話 惑星地球
  • 第1話 未来からの伝言
  • 第2話 灼熱の星
  • 第3話 星を守る想い
  • 特別篇 発電所公開

注釈

  1. ^ a b c 当初は最終回である113話の翌々週に放送予定だったがプロ野球ナイター中継のため放送休止となる[1]。最初に総集編が放送されたのは1982年の第1回再放送終了後であった[2]。 この総集編はフジテレビの都合で制作されたため権利元の東映は正式な話数に含めずあくまで全113話としており(東映以外のムックなどでは第114話と表記されることもあった)、長らくソフト化もされなかった。しかし2003年発売のDVD-BOX6「無限への旅立ち」の特典映像として初ソフト化された。 宝島社発行の『完全版 銀河鉄道999 PERFECT BOOK』(2006年)には、‘今まで一度もソフト化はなされていない’と記されていたが、同書の文庫化(2008年)に際して訂正された。
  2. ^ 例としては、原作では鉄郎が母の仇討ちのあとに機械化人たちへの憎しみから「地球の機械人間どもを皆殺しにしてやる」と発言しているが、テレビアニメではカットされている。このほか「17億6千5百万人のルンペン星」では、作中のゲストキャラクターが「人を殺してでも生き抜いて」といった台詞を口にしているが、74話で映像化した際にはこうした問題のある表現はカットされている。ただし、TV版「C62の反乱」では制圧した強盗に鉄郎が「死の恐怖に怯えているが良い」と過激なセリフをしゃべっている。
  3. ^ 「心優しき花の都」は原作では鉄郎の説得も虚しく悲劇的な結末になっているが、アニメでは全く正反対の結末になる。ただし、その過程で鉄郎が銃で官憲を脅迫するシーンが入る。
  4. ^ 具体例としては、「ミーくんの思い出の館」では動物虐待のシーンが追加され、「卑怯者の長老帝国」では敵役が泣きながら命乞いをしていても、鉄道管理局の武装列車は構わずに惑星上を無差別攻撃した挙句に惑星を破壊し(原作でも惑星が破壊されたが、999号が出発した直後に惑星が爆発する表現になっている)、「沈黙の聖地」ではアドルフ・ヒトラーのイラストとナチスのマークが登場し、「フライング・クロ」では飛行する機械化猫の大群を惑星の軍隊が毒ガスで虐殺している、など。
  5. ^ もっともこの当時はアニメの表現への意識がそれほど厳しくなく、未成年飲酒や未成年喫煙のシーンは珍しくなかった。
  6. ^ ただし、EDのクレジットでは、車掌と担当声優の肝付の名前はクレジットされている
  7. ^ 内山まさゆきの別名義
  8. ^ 1996年の『新世紀エヴァンゲリオン』のサウンドトラック『NEON GENESIS EVANGELION III』まで、その後17年間オリコンチャートで1位を獲得するアニメ関連のアルバムはなかった[37]
  9. ^ 現在は青春出版社から出版されている。
  10. ^ 漫画版の「時間城の海賊」のエピソードでは、劇場版のリューズに相当するキャラクター・レリューズがこの曲を惑星ヘビー・メルダーの酒場で歌っている(テレビ版で歌っているのは「想い出なみだ色」)。また、かおりくみこはテレビ版ではレリューズの「歌」だけでなく、声優として「声」も担当している。
  11. ^ DVDパッケージの説明や、公開当時に出版された各種書籍などで前作から2年後と記述されるが、劇中では明示されていない。
  12. ^ C62のキャブは、C58形以降の中・大型機で採用された密閉キャブだが、第1作、およびテレビ版では、C57以前の、背面開放型キャブで描かれてしまっていた。
  13. ^ ラーメタル到着時の駅構内でのアナウンスのほか、トチロー役としても声を担当している。

出典

  1. ^ 『読売新聞』1981年4月9日・10日
  2. ^ 『読売新聞』1982年4月5日
  3. ^ 東映ビデオ『銀河鉄道999』ブルーレイ紹介ページ
  4. ^ a b 藤津亮太「『銀河鉄道999』(映画版)」『20世紀アニメ大全』双葉社、2000年、pp.30-33
  5. ^ NHK衛星第2テレビジョンお宝TVデラックス』「宇宙へのロマン」(2007年10月13日放送)、西沢信孝インタビュー。
  6. ^ 赤星政尚、高橋和光、早川優「第8章 ボクらの欲望に火をつけたキャラクターグッズ大行進 90|時代の寵児『銀河鉄道999』もオモチャの販売では大苦戦!?」『懐かしのTVアニメ99の謎〈東映動画 編〉』二見書房、1995年1月25日、ISBN 4-576-94199-2、225-226頁。
  7. ^ ミス銀河鉄道999が決定 原作者も認定したメーテルは…”. 朝日新聞 (2008年11月13日). 2016年10月31日閲覧。
  8. ^ 「銀河鉄道999 あなたの選ぶ鉄郎」 webアーカイブのキャッシュ、2014年1月23日閲覧。
  9. ^ アメリカインディアンの歴史を下地にしたエピソード「水の星のシャイアン」など。
  10. ^ 第100話「ルーズゾーンの妖怪」など。
  11. ^ 『オリコン年鑑 1980年版』、44頁。
  12. ^ a b c d e f g h 短編集『四次元世界』収録
  13. ^ a b c d 短編集『帰らざる時の物語』収録
  14. ^ 「ロケハン紀行 山口路に999号を見た!」『Fantastic Album 銀河鉄道999 アニメ画集 PART.8 TVアニメ大特集』少年画報社、1980年
  15. ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1978年12月号、徳間書店、50 - 52頁。 
  16. ^ 『福島民報』1978年9月14日 - 1981年3月26日付朝刊、テレビ欄。
  17. ^ 『河北新報』1979年3月1日 - 1980年4月24日付朝刊、テレビ欄
  18. ^ 『福島民報』1978年10月22日 - 1981年6月21日付朝刊、テレビ欄。
  19. ^ a b 劇場版「銀河鉄道999」ドルビーシネマ版”. 東映アニメーション. 東映株式会社 (2021年). 2022年2月4日閲覧。
  20. ^ 清真(クラフル) (2022年1月21日). “「さよなら銀河鉄道999」ドルビーシネマ版が全国7館にて本日より公開!─ 4Kリマスター版追加特典も発表”. GAME Watch. 株式会社インプレス. 2022年2月4日閲覧。
  21. ^ 東映アニメーション公式 [@toeianime_info] (2022年4月21日). "「いよいよ明日4月22日(金)から 4Kリマスター上映」". X(旧Twitter)より2022年6月20日閲覧
  22. ^ 岡田茂『悔いなきわが映画人生 東映と、共に歩んだ50年』財界研究所、2001年、461頁。ISBN 4-87932-016-1 
  23. ^ 50周年実行委員会/50周年事務局50年史編纂チーム他編「第3章 アニメビジネスの開花 「銀河鉄道999」と「宇宙戦艦ヤマト」劇場版」『東映アニメーション50年史 1956-2006 〜走りだす夢の先に〜』東映アニメーション、2006年8月1日、53頁。
  24. ^ a b スタジオ雄構成・編集『PLUS MADHOUSE 04 りんたろう』キネマ旬報社、2009年、p.69
  25. ^ りんたろうインタビュー、小出正志『アニメクリエータになるには』ぺりかん社、2003年、p17-18。
  26. ^ スタジオ雄構成・編集『PLUS MADHOUSE 04 りんたろう』キネマ旬報社、2009年、p.70,144
  27. ^ 『アニメージュスペシャル ロマンアルバム・デラックス24 銀河鉄道999』徳間書店、1979年
  28. ^ 野沢雅子「第3章『銀河鉄道999』発車!! 劇場版、涙のラストシーン」『ボクは声優。』オプトコミュニケーションズ、1995年11月19日、ISBN 4-07-217886-1、84頁。
  29. ^ 赤星政尚・たるかす・早川優・山本元樹・原口正宏「第4章 強敵・ライバルの魅力を徹底解剖 48|メーテルが戦いを挑む"偽ハーロック"は情ない裏切者!?」『懐かしのTVアニメベストエピソード99〈東映動画編〉』二見書房、1995年10月25日、ISBN 4-576-95158-0、146頁。
  30. ^ キネマ旬報1986年7月上旬号。
  31. ^ 「記者会見 銀河鉄道999」『キネマ旬報』1979年5月下旬号、p.175
  32. ^ a b c d e 高橋英一・西沢正史・脇田巧彦・黒井和男「映画・トピック・ジャーナル 大きな問題を残したお盆興行」『キネマ旬報』1979年9月下旬号、キネマ旬報社、175頁。 
  33. ^ 津堅信之『日本アニメーションの力 85年の歴史を貫く2つの軸』NTT出版、2004年。
  34. ^ 日経産業新聞1982年1月18日付、15頁。この記録は東映の映画作品としては、1982年の『セーラー服と機関銃』まで破られなかった。
  35. ^ 青木望(インタビュアー:東端哲也)「作曲家 青木望が明かす「銀河鉄道999」の音楽への思い - 松本零士を偲ぶシネマ・コンサート開催に寄せて」『Mikiki』、タワーレコード、2023年8月30日https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/351232023年8月30日閲覧 
  36. ^ a b 『オリコン・チャートブック LP編 昭和45年-平成1年』オリジナル・コンフィデンス、1990年、333頁。ISBN 4871310256
  37. ^ 竹熊健太郎編『庵野秀明パラノ・エヴァンゲリオン』太田出版、1997年、p109
  38. ^ アニメージュ』1981年3月号、120頁。木村英俊『THEアニメ・ソング―ヒットはこうして作られた』角川書店、1999年、174頁。ISBN 4048531522
  39. ^ 草薙聡志 『アメリカで日本のアニメは、どう見られてきたか?』徳間書店、2003年、p.134
  40. ^ 小野耕世『世界のアニメーション作家たち』人文書院、2006年、p.139
  41. ^ 森卓也『アラウンド・ザ・ムービー』平凡社1989年、p37。
  42. ^ a b c d e f g h 『別冊オトナアニメ プロフェッショナル100人が選ぶベストアニメ』洋泉社、2011年9月29日発行、139頁、ISBN 978-4-86248-782-7
  43. ^ 1981年配給収入10億円以上番組 - 日本映画製作者連盟
  44. ^ 松本零士「さらば私のメーテル さらば999……」『ロードショー特別編集 さよなら銀河鉄道999アンドロメダ終着駅』集英社、1981年。
  45. ^ スタジオ雄構成・編集『PLUS MADHOUSE 04 りんたろう』キネマ旬報社、2009年、p.145,178
  46. ^ 『THEアニメ・ソング―ヒットはこうして作られた』156頁
  47. ^ 佐藤忠男、山根貞男責任編集『シネアルバム 日本映画1982 1981年公開映画全集』芳賀書店、1982年、p.193。
  48. ^ 『アニメノベライズの世界』洋泉社、2006年、p.81。
  49. ^ 映連データベース 長靴をはいた猫(1998)
  50. ^ 岡田斗司夫、田中公平、山本弘『史上最強のオタク座談会2 回収』音楽専科社、2000年、p.71。
  51. ^ 映画秘宝 Special Extra この映画を見ろ!'99』洋泉社、1999年、p.32
  52. ^ 「銀河鉄道999集大成版製作ピンチ!! 先月公開 エターナル・ファンタジー大赤字」『中日スポーツ』1998年4月5日号。
  53. ^ 東映アニメーション2007年5月25日付プレスリリースより
  54. ^ 東映アニメーション2002年12月28日付プレスリリースより
  55. ^ デアゴスティーニ・ジャパン公式サイトのアナウンスより [1]
  56. ^ 講談社BOOK倶楽部 講談社公式サイト内
  57. ^ NHKスペシャル“生命”の未来を変えた男 ~山中伸弥・iPS細胞革命~ NHK公式サイト内





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