藤和不動産サッカー部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/06/08 08:14 UTC 版)
Jリーグ参加に至る経緯
発足は栃木県。藤和不動産社長の藤田正明が、欧州や南米のようなプロクラブを目指し、那須高原の藤和那須リゾート内に施設を建設、クラブを発足させた[1]。チームが急激に力を付けると、フジタグループ全体でサポートする事になり1975年後期から「フジタ工業クラブサッカー部」に名称変更、翌1976年から本拠地を東京に移した[2][5][14]。那須は寒くて芝が育ちにくく、練習相手もなくチームとしてまとまりがなく、同時に練習場を神奈川県平塚市に変更した[14]。平塚ではいくらでも練習試合が組めた。
しかしこの事が、かえって当初の目標からは離れてしまったともいわれる。JSLにいながら、常にプロ化へのプレッシャーをかけ続けた読売サッカークラブとはこの点では違うかも知れない。1990年前後にはチーム力がやや落ちたが、藤田正明の後を継いだ正明の甥・藤田一憲も、とてもサッカー好きだったこともあって、Jリーグ創設に際しては参加を強く希望し候補の一つとなった[5]。
しかしJリーグ参加の大きな条件にフランチャイズ制があったため、関東に候補チームが集中し、東京にチームを置くフジタには不利となった。当確といわれたマツダが降りると言った時、川淵三郎が「(会社発祥の地でもある)広島でやってくれるなら無条件で参加を認める」と打診したが、「もう関東の会社なので」と拒否。さらに浦和市に本拠地を置いてやると決まりかけていた本田技研が降りた時も、三菱自工に先を越されたといわれる。
結局、平塚市北部大神に練習グラウンドを持っていた繋がりで平塚市を本拠地にしたが、オリジナル10には選に漏れた[5]。川淵から説明された落選理由は「鹿島が屋根付きサッカー専用スタジアムをつくるというので鹿島を選んだ。また平塚市で盛り上がりが見られないこと、そしてフジタ(ベルマーレ)を入れると神奈川が4チームとなってしまう」というものだった[5]。
- ^ a b c d e f g 歴史 - 藤和那須リゾート
- ^ a b 『建設業の革新をめざしてーフジタ80年のあゆみー』電通編、フジタ社史編纂委員会、1991年、P.312-313
- ^ a b c d e f g h i j k l 豪華施設、超速昇格、セルジオ越後。ベルマーレのルーツは伝説の社長。 - NumberWEB: 2018年10月11日
- ^ a b c d 緑と青の旅:vol.1 50年前、始まりの物語 - 地域情報紙・湘南ジャーナル
- ^ a b c d e f g h 『Jリーグ群像 夢の礎』、P.70、239-267
- ^ “わが街 空から 那須ハイランドパーク 自然の中の「非日常」”. 読売新聞 (読売新聞社). (2013年5月3日). オリジナルの2019年1月27日時点におけるアーカイブ。 2019年1月28日閲覧。
- ^ a b c d e 第10回 セルジオ越後(2)リベリーノと競ったブラジルの技術の高さをJSLで披露
- ^ a b 藤江直人 (2017年). “フジタ・金子副社長×湘南ベルマーレ・水谷社長対談…「縁をずっと持ち続けていきたい」”. Goal.com 2018年4月28日閲覧。
- ^ a b c d e #佐山45-46頁
- ^ a b 高久勝美大田原市サッカー協会長 (PDF) 宇都宮大学 -UUnow 第21号 2010年4月20日
- ^ a b c 修道高校を全国優勝、東洋工業で日本リーグ5回優勝 “東京”後のサッカーをリードした監督 下村幸男(下)
- ^ a b c d セルジオ越後とフジタ|賀川サッカーライブラリー
- ^ 11年ぶりのJ1昇格を果たした湘南ベルマーレ 前例のない道を切り開く地域密着の挑戦に迫る
- ^ a b c #佐山96-118頁
- ^ “信念貫き日本サッカーの発展に尽力/石井義信氏悼む”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2018年4月28日). オリジナルの2018年4月27日時点におけるアーカイブ。 2018年4月28日閲覧。
- ^ #佐山118-120頁
- ^ “湘南2万人新スタジアム 平塚、藤沢など候補に検討”. スポーツニッポン (スポーツニッポン新聞社). (2016年9月29日) 2019年1月28日閲覧。
- ^ 後藤健生『日本サッカー史 代表編』双葉社、2007年、P.213
- ^ “Football club shibuya”. Football Club SHIBUYA. 2020年11月3日閲覧。
- ^ “No.81 平塚にはいつも新しい発見があった”. サッカーの話をしよう. 大住良之オフィシャルアーカイブサイト (1994年11月29日). 2014年5月3日閲覧。
- ^ 藤和サッカー部から数えて
- ^ 2017シーズン ユニフォームパートナー(袖)「株式会社フジタ」決定のお知らせ(湘南ベルマーレ)
- 1 藤和不動産サッカー部とは
- 2 藤和不動産サッカー部の概要
- 3 タイトル
- 4 Jリーグ参加に至る経緯
- 5 出典
固有名詞の分類
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