舞子駅
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ホーム転落事故
概要
2010年12月17日、快速電車(姫路発米原行き、12両編成)から下車した直後の女性(当時32歳)が車両連結部付近でホームから線路に転落[11][12]。転落を目撃したほかの乗客により非常停止ボタンが押され報知灯が作動したが、当該電車の車掌は転落に気付かず列車はそのまま発車。その後ハンカチを振って知らせる乗客に気付き、車掌は電車を非常停止させたが電車は既に約50m走行し、女性は電車に轢かれその場で死亡が確認された[11][12]。また、この際に救出しようとした友人の女性(当時28歳)が負傷した[11][12]。
原因
事故を防ぐことの出来なかった主な要因は以下の通り[11]。
- 女性が転落した部分は、4両目と5両目の間の先頭車両同士が連結された部分のため、通常の連結部に設置されている転落防止幌が設置されていなかった。
- 現場のホームは直線であることからホーム上には終日駅員が配置されていなかった。
- 非常停止ボタンを押してもホーム上全ての報知灯及び警報ブザーが作動する訳では無く、押されたボタンの直上に設置された物のみが作動する仕組みであった。また事故当時に作動した報知灯は車掌の位置からはホーム上の支柱や番線表示の照明に隠れて視認出来なかった[12]。
- その後の対策
- 2011年1月末に、当駅の先頭車両同士の連結部が停車する可能性のある3ヶ所のうち、車掌から最も遠い1ヶ所に金属製の固定柵(幅約2.5m、高さ約1.2m)が設置された[11][19]。
- 当駅のホーム上の非常報知灯が14個から21個に増設された[19]。
- 転落防止のため、連結部分に当たる運転席の室内灯を終日点灯させる取組みを始めたが[11]、効果が薄いため一部の車種や他社線に乗入れる列車を除き連結部分の前照灯を終日点灯とすることに改められた[20]。
- 207系1編成(3両+4両)の先頭車に転落防止カバーを試験的に取り付け、半年間効果を検証するとしている[21]。
- 視覚障害者向けには先頭部に音声警報装置を取り付け。287系2編成および前述の転落防止カバーを取り付けた207系1編成ですでに実施[22]。
- 207系(編成中間となる先頭車、体質改善工事が未施工の編成を含む)・221系(併結運用がない奈良支所の6・8両編成を除く[23])・223系(JR四国に乗り入れる5000番台を除く)・225系・521系に先頭車間転落防止幌を取付。225系2次車(併結運用が無い日根野支所5100番台6両編成を除く)・521系3次車・227系は新製当初から設置。なお、227系の愛称「Red Wing」は、この転落防止幌が翼に見えることが由来である。
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乗客の転落防止のため、連結部分の前照灯を点灯させる措置が行われている。
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先頭車間転落防止幌の設置過渡期の車両。
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増解結をする新型車両には予め先頭車間転落防止幌が装着されている(写真は227系)。
- 参考文献
- 2010年12月18日付 朝日新聞朝刊・夕刊
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r 『兵庫の鉄道全駅 JR・三セク』神戸新聞総合出版センター、2011年12月15日、42頁。ISBN 9784343006028。
- ^ a b c d 双葉社 2021, p. 37.
- ^ a b c d e f g h i 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、216頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 高速舞子(こうそくまいこ):バス停マップ - 神姫バス
- ^ a b “JR新ダイヤスタート 東海道・山陽新幹線 500系「のぞみ」を増発”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1998年3月17日)
- ^ a b c 双葉社 2021, p. 34.
- ^ a b c d 双葉社 2021, p. 44.
- ^ “列車接近をメロディーで JR神戸線塚本-姫路間”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 3. (1997年3月11日)
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '98年版』ジェー・アール・アール、1998年7月1日、185頁。ISBN 4-88283-119-8。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '03年版』ジェー・アール・アール、2003年7月1日、189頁。ISBN 4-88283-124-4。
- ^ a b c d e f g “西日本旅客鉄道株式会社 山陽線 舞子駅構内 鉄道人身障害事故” (PDF). 運輸安全委員会 (2012年1月27日). 2022年2月8日閲覧。
- ^ a b c d e “駅で女性転落死、非常ブザーに乗務員気づかず 兵庫・舞子”. 日本経済新聞. (2011年11月22日) 2022年2月8日閲覧。
- ^ 琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・大阪環状線の駅のホームで使用している「入線警告音」の音質を見直します
- ^ 近畿エリアの12路線 のべ300駅に「駅ナンバー」を導入します!
- ^ JR神戸線舞子駅ホーム延伸工事の着工について (インターネット・アーカイブ)- 西日本旅客鉄道プレスリリース 1997年8月19日
- ^ a b “舞子駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年2月1日閲覧。
- ^ 双葉社 2021, p. 36.
- ^ a b 兵庫県統計書
- ^ a b 出典:2011年2月13日付 朝日新聞朝刊39面
- ^ “転結部の前照灯を点灯 ホーム転落防止へ JR西日本”. 神戸新聞 (2011年5月29日). 2011年6月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年2月8日閲覧。
- ^ 出典:神戸新聞NEWS 2011年8月2日付[リンク切れ]
- ^ 出典:神戸新聞NEWS 2011年5月29日付
- ^ 但し網干総合車両所所属の車両は設置対象だったため、同じ奈良支所所属の6両編成でも網干から転属して来た車両は転落防止幌が設置されている。
固有名詞の分類
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