紛争 紛争の概要

紛争

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/20 21:02 UTC 版)

「土地紛争」や「地域紛争」のように、ある属性の違うある種の個体同士が隣合い生活する中で発生する場合や個人の人間生活から集団やある種の要素・価値観を共有化する個体同士が対立する中で発生する場合など、様々なレベル・様相が見られる。成田紛争成田空港問題)に見られるように、武器規制など政府の管理体制によっては本格的な武力紛争にまでは至らない場合もあるが、暴動や意識対立、あるいは武力紛争(英語: armed conflict)として表面化するケースもある。

== 武

武力紛争の定義の範囲はかなり広く、内戦から国際法上における戦争も含む。武力紛争は1949年のジュネーヴ諸条約などの「国際人道法」の適用対象となっている。共通第三条の対象は「国際的性質を持たない武力紛争」であるとされているが、これには国内の暴動や散発的な暴力行為は含まれない[2]。ただし国内における武力紛争の定義の明確化には複数の国が反対しており[3]、現在もはっきりとした定義は存在しない[4]

現代の日本においては、発生した武力紛争の名称が明確に決定される事例は少なく、「○○戦争」や「○○紛争」といった名称が政府見解やメディア、論文などによって異なることも多い。内戦や比較的小規模な地域紛争が紛争と呼ばれることが多いが(例:ユーゴスラビア紛争フォークランド紛争)、紛争と呼ばれるものでもボスニア・ヘルツェゴビナ紛争エチオピア・エリトリア国境紛争のように国家間できわめて大きな被害を出した武力紛争もあり、視点によってとらえ方が異なる事例もあるため[5]、明確な基準が存在しているわけではない。

分類

紛争はその内容や対立点から大まかに分類されている。独立や分離の紛争であれば「独立紛争」、民族間での紛争であれば「民族紛争」、国家や国境間での紛争であれば「国際紛争」などが挙げられる。また、第二次世界大戦のような世界規模の戦争との対比として「地域紛争」の語も用いられる[6]

アメリカ軍による分類

アメリカ軍では紛争をその規模から三つに大きく分類している。

  • 低強度紛争 - 比較的低レベルの紛争状態であり、国家・勢力が平和的な競争関係よりも激しく政治的・軍事的に対立する状態を指す。この事態においては治安作戦から破壊工作までが行われる。形態として、内戦ゲリラ戦・継続的なテロ活動が挙げられる。今日では、地上戦において従来の大規模な戦車戦に対して、市街戦や対歩兵・ゲリラ戦闘を指す言葉として用いられることが多く、略称のLICLow Intensity Conflict)もよく用いられる。
  • 中強度紛争 - 比較的中レベルの紛争状態であり、特定の地域において国家・勢力が実際に武力衝突に至る政治的・軍事的な対立状態を指す。形態として、限定戦争・地域レベルの戦争が挙げられる。
  • 高強度紛争 - 比較的高レベルの紛争状態であり、全世界の規模において国家・勢力が本格的な武力攻撃を展開して全面戦争に至る状態を指す。形態として、国家総力戦核戦争が挙げられる。

  1. ^ D.バル・タル『紛争と平和構築の社会心理学』 熊谷智博、大渕憲一訳 北大路書房 2012年、ISBN 978-4-7628-2787-7 p.6.
  2. ^ 樋口一彦 2000, pp. 7.
  3. ^ 政治基盤の弱い国が国内に「武力紛争」があることを認めると、外国から介入される可能性があるという懸念をもつ
  4. ^ 樋口一彦 2000, pp. 14.
  5. ^ 萩野弘巳 & 旦祐介 1994, pp. 14.
  6. ^ "地域紛争". 日本大百科全書(ニッポニカ). コトバンクより2020年10月13日閲覧


「紛争」の続きの解説一覧




品詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

「紛争」に関係したコラム

  • 株365のギャップリスクとは

    株365のギャップリスクとは、取引時間外のイベントによる急激な値動きの危険性のことです。イベントの内容は、経済指標、政変や紛争、要人の発言、為替動向などが挙げられます。例えば、日経225証拠金取引の取...

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「紛争」の関連用語

1
90% |||||

紛争のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



紛争のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの紛争 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS