秋田児童連続殺害事件 経緯

秋田児童連続殺害事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/15 02:44 UTC 版)

経緯

  • 2006年4月9日 - 秋田県藤里町の小学4年の女子児童Aが行方不明となったと、19時45分ごろ、母親(のちに逮捕)によって110番通報がされる[10]
  • 2006年4月10日 - 行方不明となっていたAが自宅から南へ約10キロ離れた能代市[7]の川で水死体[6]として発見された[2]
  • 2006年5月17日 - 15時、被害に遭った男子児童Bの友人が、約束の時間になってもBが約束場所に現れないことが心配となり、Bの自宅に行ったところ、直前に下校途中に別れてから自宅に帰っていないことが判明[6]。18時20分ごろ、家族が110番通報をし、警察などによる捜索が開始される[11]
  • 2006年5月18日 - 15時、ジョギング中の男性が、川岸から離れた道路脇の草むらの中でBの遺体を発見する[7]。秋田県警察は遺体に索条痕があったことなどから殺人事件の可能性が高いとし、捜査本部を設置[7]。司法解剖の結果、Bの死因は首を絞められたことによる窒息死と判明している[12]
  • 2006年6月4日 - 捜査本部は23時、4月に水死したAの母親のXを、Bの死体遺棄の疑いで逮捕[13]。Xの自宅から血痕や、Bのものとみられる体液も分析の結果発見され、有力な物証と見ている。
  • 2006年6月6日 - XがBの殺害をほのめかす供述を始める。
  • 2006年6月25日 - XをB殺害の疑いで再逮捕
  • 2006年7月14日 - Xは、4月に起こったAの水死事件に関して、「一緒に魚を見に行った際、橋から転落した。気が動転して助けを呼ばなかった」と供述。これまでの「長女(A)は『(Bに)人形を見せに行ってくる』と言ったきり戻ってこない」という供述を自らが覆す。
  • 2006年7月15日 - Xが「長女を橋からつき落とした」と供述。
  • 2006年7月18日 - XをA殺害の疑いで再逮捕。同日、秋田地方検察庁はB殺害容疑でXを起訴
  • 2006年8月9日 - XをA殺害容疑で追起訴。前日、Xは「なんで私が犯人なの?」などと今までの自身の供述を自身で真っ向否定する供述をしている。
  • 2007年9月12日 - 殺人と死体遺棄の罪に問われたXの初公判秋田地方裁判所であった。Xは、B殺害は認めたものの、Aの殺意を否認。また、B殺害についても殺害当時の自分の精神状態が正常であったかに自信がないと述べる。
  • 2008年1月25日 - 論告求刑公判において秋田地検の検察官がXに死刑を求刑した。
  • 2008年3月19日 - Xの判決公判が秋田地方裁判所であり、藤井俊郎裁判長はXに無期懲役判決を言い渡した。判決要旨は、「2人の殺害は殺意をもって行われたが、計画性はない」「B殺害時の刑事責任能力は認められる」というものであった。弁護側は控訴し、検察側も控訴する。
  • 2009年3月25日 - 控訴審判決が仙台高等裁判所秋田支部であり、竹花俊徳裁判長は地裁判決を支持し、弁護・検察双方の控訴審を棄却。弁護側のみ上告
  • 2009年5月19日 - 弁護側が上告を取り下げたため、地裁が下した無期懲役判決が確定。

  1. ^ 秋田児童連続殺害事件、二審判決の量刑理由”. 朝日新聞 (2009年3月25日). 2022年8月3日閲覧。
  2. ^ a b “「無事で」祈り届かず 学校に悲しみ広がる 女児の遺体、藤琴川で発見 /秋田県”. 朝日新聞 朝刊 秋田全県・1地方面 (朝日新聞社). (2006年4月11日) 
  3. ^ a b “悲劇連続「おかしい」 死亡女児宅は2軒隣 遺族ら、強まる疑問 秋田・小1男児殺害”. 朝日新聞 朝刊 1社会 (朝日新聞社). (2006年5月19日) 
  4. ^ a b 「県警が疑った犯人の「正体」 女児と男児の死の裏に何があった 秋田連続児童「殺人」」『週刊朝日』2006年6月2日、 22頁。
  5. ^ “雪解けの川、流れ急 県警、事故と断定 「危ない」付近に看板 女児水死 /秋田県”. 朝日新聞 朝刊 秋田全県・1地方 (朝日新聞社). (2006年4月12日) 
  6. ^ a b c “不明男児の捜索続く 秋田”. 朝日新聞 夕刊 1社会面 (朝日新聞社). (2006年5月18日) 
  7. ^ a b c d “秋田の小1、殺され発見 首に絞められた跡 不明翌日、川岸で 先月、近くで女児遺体”. 朝日新聞 朝刊 1総合 (朝日新聞社). (2006年5月19日) 
  8. ^ “Bちゃん、奪われた夢 あこがれ、大工さん 秋田・小1殺害から1週間”. 朝日新聞社 朝刊 1社会 (朝日新聞社). (2006年5月24日) 
  9. ^ a b 「死体に聴け」上野正彦
  10. ^ “9歳女児、行方不明 秋田、9日午後から”. 朝日新聞 夕刊 2社会 (朝日新聞社). (2006年4月10日) 
  11. ^ “「無事で」祈り届かず 児童、車で登校させる 藤里町・不明小1、遺体で発見/秋田県”. 秋田全県・1地方面 (朝日新聞社). (2006年5月19日) 
  12. ^ a b “娘失った母がなぜ 男児捜索、進んで参加 秋田小1事件”. 朝日新聞 朝刊 1社会 (朝日新聞社). (2006年6月5日) 
  13. ^ “水死女児の母、逮捕 容疑、大筋認める 殺害は否定 秋田・小1男児の死体遺棄”. 朝日新聞 朝刊 1総合 (朝日新聞社). (2006年6月5日) 
  14. ^ 「秋田県能代地区における連続児童遺体発見事件」取材についての要望, 放送倫理・番組向上機構, (2006-05-25), https://www.bpo.gr.jp/?p=2025 
  15. ^ a b “(メディア)報道被害、どう避ける 敷地前に一時100人 秋田小1殺害”. 朝日新聞 朝刊 3社会 (朝日新聞社). (2006年6月6日) 
  16. ^ 秋田地方裁判所平成20年3月19日判決平成18年(わ)第156号、平成18年(わ)第177号、平成18年(わ)第199号






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