液晶ポリマー 用途

液晶ポリマー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/23 03:10 UTC 版)

用途

歴史

1974年にイーストマン・コダックが「タイプⅠ」を開発・上市するが、これはむしろポリエチレンテレフタレートの耐熱性向上を狙った改質の一種であった。表面実装技術(SMT)に対応すべく耐熱性向上を目的に開発された「タイプⅡ」は1979年に住友化学工業(現:住友化学)が工業化を行っている。さらに1984年にはセラニーズが「タイプⅢ」を開発し、機構部品への対応範囲を拡げた。

使用例

電気・電子分野では前述のプリント基板実装用の他にも、コネクタ・ボビン・光ピックアップ部品のケースなど、さらにマイクロモーター部品などに使用される。フィルム成型したものは、薄層化や高周波などに対応する電子回路基板素材やヘッドフォン用振動板のコーティング材として、また光学フィルムとしても急速に採用範囲を広げている。自動車関連では電装部品の他に、コンプレッサー部品やショックアブソーバー機構部品など機械的な部品類にも採用されている。これは事務用機器や一般の機械にも及び、パソコンや複写機・プリンターなどの内部構造部品、回転機器の軸受け、油圧機構のシールパッキンなど金属代替分野でも幅広い採用例がある。また、強度弾性率に優れた繊維不織布への展開も図られ、魚網水産資材用から光ファイバー構成材料などにも使われている。将来は、LCPが持つガスバリア性や制音・制振性などの特性を生かし、燃料電池構成部品などへの用途展開が期待されている。

参考文献

  • 井上俊英他 『エンジニアリングプラスチック』 高分子学会編、共立出版、2004年。ISBN 4-320-04370-7
  • 大井秀三郎・広田愃 『プラスチック活用ノート』 伊保内賢編、工業調査会、1998年。ISBN 4-7693-4123-7

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