楽天グループ 楽天グループ本体の事業

楽天グループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 08:41 UTC 版)

楽天グループ本体の事業

楽天市場

1997年5月1日に開設されたオンラインショッピングモール。2021年3月1日現在、出店数は53,641、商品数は約3億点と国内最大級の規模を誇り、2020年12月期には「楽天市場」単体で流通総額が3兆円を突破した[45]

日本国内におけるECサイトの売上高としては、Yahoo! JAPANが展開するYahoo!ショッピングアメリカAmazon.com日本法人が展開するAmazon.co.jpを上回り、国内最大手である[46]

アフィリエイト事業

アフィリエイトを媒介した商品の売買も行われているが、商品売上げ毎の料率がおよそ1%の還元率となっている。
また楽天のアフィリエイトの報酬は現金によるものではなく、楽天スーパーポイントで行われている。また、3,000ポイント以上の受け取りには、楽天銀行の口座開設か楽天カードへの入会が必要となった。

関係会社

会社概要[47] に主な連結子会社、主な持分法適用関連会社の記載がある。 なお、中華人民共和国と台湾ではロッテは「楽天」(簡体字/乐天繁体字/樂天ピンイン/Lètiān)と表記されるが、当項の楽天グループ株式会社と関係がない[48]

連結子会社

持分法適用関連会社

海外子会社

  • 楽天市場
    • RAKUTEN COMMERCE LLC(Rakuten.com、旧 Buy.com Inc.) - アメリカ合衆国。2010年に買収[52]
      • Buy.com Canada - カナダ。同上。後に Rakuten.com へ統合。
    • RAKUTEN BRASIL INTERNET SERVICE LTDA.(Rakuten Brasil、旧 Ikeda.com.br) - ブラジル。2011年に買収[53]
    • Rakuten Ichiba UK Ltd.(Rakuten.co.uk、旧 Play.com Inc.) - イギリス。2011年に買収[54]
    • Rakuten France S.A.S.(Rakuten France、旧 PRICEMINISTER S.A.S.) - フランス。2010年に買収[55]
      • Rakuten Spain SL(旧 PriceMinister.es) -スペイン。同上。後に Rakuten France へ統合。
    • Rakuten Deutschland GmbH(Rakuten.de、旧 Tradoria GmbH) - ドイツ。2011年に買収[56]
      • Rakuten Austria GmbH(旧 Tradoria.at) - オーストリア。同上。後に Rakuten.de へ統合。
    • 台湾楽天市場股份有限公司(台湾楽天市場) - 台湾の統一超商との合弁会社を2007年に設立[57]
    • 撤退済
      • 楽酷天 - 中国の百度との合弁会社を2010年に設立[58] するが、2012年に撤退[59]
      • TARAD Dot Com Co., Ltd. - タイ。2009年に資本業務提携、子会社化[60] するが、2016年に撤退。
      • Rakuten Belanja Online - インドネシアのPT Global Mediacomとの合弁会社を2010年に設立[61] するが、2016年に撤退。
      • Rakuten Malaysia Sdn. Bhd. - マレーシア。2012年に独自進出[62] するが、2016年に撤退。
  • 金融系
    • Rakuten Card USA, Inc.(楽天カード) - アメリカ合衆国。2014年設立。
    • 台灣樂天信用卡股份有限公司(台湾楽天カード) - 台湾。2014年設立。
    • Ebates Inc. - アメリカ合衆国。2014年に買収。
    • Rakuten Europe Bank S.A. - ルクセンブルク。2017年設立[63]
    • 樂天證券香港有限公司 - 香港。2015年買収[64]
  • その他
    • 楽天トラベル(Rakuten Travel) - 東アジア、北米で展開。東南アジアでの展開のために2012年に設立したシンガポールの現地法人は2016年に撤退。
    • 楽天ゴルフ(Rakuten.com Golf) - 北米、ヨーロッパで展開。
    • RAKUTEN MARKETING LLC(Rakuten LinkShare、旧 LinkShare Corporation) - アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本で展開。アメリカ合衆国の企業を2005年に買収[65]
  • デジタルコンテンツ系

楽天関連の問題・事件

個人情報の漏洩・販売

2005年7月23日に3万6千件の個人情報漏洩事件が発生し、楽天は、出店店舗からの情報漏洩と発表。同年10月27日、出店店舗の元社員が、店舗に付与されたIDとパスワードを使用し不正アクセスを行い、その際に盗み出した個人情報を名簿業者に売ったとして逮捕された[69]

楽天はこの事件をうけ、三木谷会長自らセキュリティ本部長となり、店舗がクレジットカード番号・メールアドレスを閲覧できなくなるとする対策を発表した[70]
その後、2006年2月までの暫定処置として、一定店舗にクレジットカード情報取得を許可するとし[71]、後にその期限を延長すると共に、2006年9月末頃までに、全店舗クレジットカード情報を非表示化すると説明した[72]

しかし、2009年6月現在も、上新電機などの企業9社に対し、クレジットカード情報を1件10円で提供している[73][74][75][76]。また、一定の店舗に対し、メールアドレス情報の有償ダウンロードも認めている[73]。楽天は、このダウンロードについて、審査・正当な理由に基づいており、個人情報保護方針は遵守しているとする[77]。また、ニュースサイト『GIGAZINE』によれば、楽天の店舗が、楽天からの注文確認メールのCC送信及び店舗お客様情報検索画面からの取得閲覧が可能であるとされる[78]

上記に関連して楽天市場だけで使っていたアドレスに、あて名に本名が記された迷惑メールが大量に届いているという[73]。それに対して楽天広報室は、「出店者に提供したアドレスが流用されたという事実は確認していない。迷惑メールがなぜ届いているかについては調査中」としている[73]

三木谷社長はこの問題について「クレジットカード情報を渡す9社については規約で『この店舗は特別だからカード情報を渡します』と書いており、メールアドレス1件10円はあくまでシステム手数料であり、独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)との問題からメールアドレスを渡さないということについては実現していない」と述べた[79]

楽天Kobo関連の問題

Kobo Touch初期不具合とレビュー非表示化

2012年7月19日に楽天から発売された電子ブックリーダーkobo Touchは、発売日から4日間、クライアントアプリケーションおよびネットワーク帯域の不備によって、アクティベーションが出来ない状態がつづいた。その際「期待を裏切られた」など星1つレビューが殺到し、楽天は史上初めてレビューを非表示とした。なお、楽天側からは、担当役員による「混乱を避けるため、いったん状況を正常化させていただいてから、レビューを再開したいと考えています。レビューを非表示にしたのは緊急の一時的な措置で、投稿されたレビューの削除は考えていません。kobo Touchは大変インパクトの大きい商品。そのインパクトの大きさから特例中の特例として、今回はやむを得ず、非表示にしました。レビューを非表示にしたのは、楽天史上初です」との説明があった[80]。 しかし、一方では三木谷社長自ら「ネガティブな口コミは誤情報だから消し、内容を吟味して再掲載する」という評価の操作を行う旨のコメントも残している[81]

掲載書籍数の誇大表示

電子書籍koboの「書籍点数が少ない」という指摘に対して、三木谷社長と担当役員は2012年7月27日に「(2012年)7月中に必ず3万点を揃える」、「8月末までに約6万冊を実現する」[82] と説明していたが、実際に3万点を超えたのは2012年8月27日、6万点を超えたのは2012年9月24日であった[83]。2012年10月、消費者庁は掲載書籍数の誇大表示に対して「景品表示法における「優良誤認」に該当する恐れがある」として口頭で行政指導を行い[84]、楽天は「真摯に受け止める」等と発表した[85]

Wikipediaの電子書籍化

電子書籍koboにおいて、2012年9月18日に『Wikipedia』日本語版に掲載されている作家の人物記事342点をコピー・加工した上で著者・発行元とも「ウィキペディア」の名義でデジタル著作権管理のある状態で無料配信された。デジタル著作権管理のある配信はクリエイティブ・コモンズのライセンス違反にあたると指摘され[86]、その後、デジタル著作権管理のない状態にしたものが配信された[87]

参考価格・割引率の不当表示

優勝セールで販売店による価格の不当表示

プロ野球・東北楽天ゴールデンイーグルスの日本一を記念した「楽天市場」の優勝セールにおいて、一部の店舗で割引の根拠となる「通常価格」を高めに表示する不当表示がなされていた。この件について楽天は2013年11月7日時点で、問題視される商品が約20店舗・1,000点にのぼることを明らかにしている。なお、不当表示を行った業者に対する厳罰を望む声とともに、そもそも「77%OFF」という大幅な割引キャンペーンを一律的に実施することに無理があったのではないかと評する報道もある[88]。また、優勝セール以前に実施された「楽天スーパーSALE」においても、「二重価格表示」が横行していたと報じられている[89]。楽天は当初、この20店舗は楽天の審査を経ずに勝手に「優勝セール」表示をしていたと発表したが、そのうち3店舗は楽天が価格チェック済みの正式な優勝セールだったと訂正を行った[90]。勝手にセールを行っていた17店舗は1か月間のサービス停止処分が下されたが、当初より問題となっていた「卸元で2365円なのに元値1万2千円のシュークリーム」を売っていた店舗を含む3店舗は、手続き上問題がなかったため何の処分も下されなかった[91]。店舗側から楽天自体がこのような表示方法を指導していたとの声が上がるが、楽天はその疑惑に対して当初関与していないとしていたが、のちに楽天は社員18人が出店店舗に対して元値を釣り上げて安く見せる不当価格表示を提案していたと発表し謝罪会見を行った。

楽天社員による販売店への割引偽装指示

2014年3月、楽天側が出店者に対して参考価格偽装を指示していたと報じられた[92]。楽天は全出店店舗対象の調査をしたが、調査手法に関し疑問が報じられている[93]。 楽天で出店していると、スーパーセール等で楽天のECコンサルタントから高い割引率の商品の出品要請を受けることがある。この際に出店者が、楽天のECコンサルタントより「定価を倍額にすればいい」と実際にはありもしない値段をつけて客に半額と思わせる手法を指示された[94]、スーパーセール参加に必要な楽天の審査は高価格販売のダミーページ作成等でパスすると指南された[95] と報じられた。不当二重価格表示問題に関する調査の結果、楽天は2010年以前から2013年にかけて従業員の関与を認めたが、組織的な提案ではないと判断した[96][97]。2014年4月、消費者庁は不当な二重価格表示について「景品表示法における不当表示に該当するおそれがある」として再発防止を文書で要請し[98]、楽天は「真摯に受け止め」「再発防止策に取り組む」等と発表した[96]。その後、通販新聞が5月中旬に実施した調査では、楽天による調査結果を上回る規模で社員による不当表示提案があったと報じられている[99]

楽天市場における不正商品の販売

楽天市場において第三者の権利を侵害する商品等が販売され、報じられたことがある。

2012年2月、チュッパチャプス商標権侵害訴訟[100] において、取引場所の提供者としての楽天の責任を認める判決が下った[101]

2014年6月 6月17日付けのお米部門で楽天ランキングで8位、9位、15位に入り、[102] 楽天市場ブレンド米ランキング連続1位獲得したお米のライズ(現在閉店中)[103] で販売されていた「国産10割」表示の商品について実際には中国産の米が混ぜられていたことが京都府警が民間企業に鑑定委託した結果明らかになった。京都府警と福井県警は株式会社「ライズ」の本社や社長宅を不正競争防止法違反で家宅捜索し、コメの入手経路や流通量を調査している[104]

出店店舗による架空口コミ投稿で楽天が損害

大阪府大阪市北区内のコンピュータシステム関連会社が、楽天市場に出店した店舗に依頼され、口コミ評価を吊り上げる目的で架空投稿を繰り返した。この影響で楽天側は、公正なサービスを提供できなくなったなどとして、システム会社に対し、本来得られていたはずの広告料収入の支払いを求め、大阪地方裁判所2015年3月に訴訟を起こした[105]。その後2015年10月12日付で、業者が不正投稿を認めた上で楽天に対し和解金1,000万円を支払う一方、楽天側が業者の刑事責任を求めない内容で同地裁で和解が成立した[106]

新型コロナウイルスPCR検査キットの販売

2020年4月20日、新型コロナウイルスPCR検査キットを関東1都4県の法人向けに販売を開始した。導入した法人は、キットを従業員に配布し、利用者は各自で鼻の粘膜などから検査試料を採取し、法人の指定する回収ボックスに投函する。その後、楽天が出資する遺伝子解析サービスのジェネシスヘルスケア社が回収し、約3日以内(土日祝除く)に結果を通知する[107][108]

これに対し、ただでさえ検査精度に課題のあるPCR検査を自己検体採取で実施することで、「本当は陽性なのに陰性と判定されて安心する『アクティブな感染者』を生み出すだけ」「仮に陽性と判定されても、結局病院などで改めて検査する。何の意味があるのか」などと、むしろ混乱につながると批判の声が集まっている[109]日本医師会釜萢敏常務理事は、安全性や正確性を疑問視するとともに、企業が検査結果をもとに出勤の可否を判断すれば感染がかえって拡大し、大きな混乱が引き起こされる可能性があると批判した[110][111][112][113]。また、横倉義武会長も「今回の販売は大きな問題があると強く認識している。同様の事例が起きないよう、厚労省ともしっかり協議して対応しなくてはいけない」と指摘した[110]

2020年4月28日にジェネシス社の創業者で代表取締役の佐藤バラン伊里の経歴詐称疑惑が報じられ[114][115]、同日の取締役会で佐藤が辞任したことを受け、4月30日、ジェネシス社の新しい経営体制やコンプライアンス体制を精査するため、販売を見合わせることを発表した[116][117][118][119]


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