参拝 歴史

参拝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/28 01:56 UTC 版)

歴史

古代においては、参拝・参詣といえば近所の神仏に参り詣でるものであったが、平安時代ごろから遠方の社寺にも詣でるようになった。平安時代末期ごろから貴族を中心として熊野三山高野山伊勢神宮への参詣巡礼が盛んに行われるようになった。特に熊野詣は人気となって多くの人が参詣し、狭い山道を人々が列をなして行く様は「蟻の熊野詣」と呼ばれた。

近世になると、交通網の整備に伴い庶民の遠出が盛んになり、伊勢神宮・金刀比羅宮善光寺などへ全国から参詣者が訪れるようになった。遠隔地への参詣には費用がかかることから、人々はを組織し、お金を出しあって代表者が代参を行うという習慣も生まれた。また、伊勢神宮への参詣では、道中で無一文になっても沿道の人々の援助によって旅が続けられるという「抜け参り」という風習もあった。これは、援助をした人も参詣した人と同じ御利益が得られると考えられたためである。

天皇の参拝

歴史的には天皇が神社を参詣する場合には、行幸の語が用いられる。賀茂行幸、石清水行幸などがそれである。御拝(天皇の拝礼の意。身体的な動作としての参拝)を指す場合には、親拝と呼称する場合がある。親拝とは、勅使を介さず直接拝礼することである(「親」とは「みずから」という意(同様の語例として「親筆」など)。親拝の対義語は「代拝」)。また天皇が神宮天皇陵を親拝する場合には親謁と呼称する(「親謁」は、帝王がみずから宗廟に親拝することを意味する語である。親謁の語は『明史』『新唐書』『隋書』などの中国古典でも用例を確認できる。)。

脚注


注釈

  1. ^ 梵音具

出典

  1. ^ 仲尾宗泰「神主ライフ!」(徳間書店、2010年、ISBN 978-4-19-863084-3)205頁


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