メルセデス・ベンツ・Mクラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/07 05:35 UTC 版)
3代目(2011年-2015年)W166
メルセデス・ベンツ・Mクラス(3代目) W166型 | |
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ML350 BlueTEC 欧州仕様(フロント) | |
ML350 BlueTEC 欧州仕様(リア) | |
ML350 BlueTEC 欧州仕様(インテリア) | |
概要 | |
販売期間 | 2011年 – 2015年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | SUV |
駆動方式 | 四輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン |
V型6気筒DOHC V型8気筒DOHC |
変速機 |
7速AT CVT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,915mm |
全長 | 4,845mm |
全幅 | 1,950mm |
全高 | 1,795mm |
車両重量 | 2,200kg |
2011年6月に発表された[2]。
日本仕様車は発表から約1年遅れの2012年6月28日に導入された[3]。フロントフェイスは大型ラジエーターグリルと弧を描くLEDポジショニングライトを内蔵した特徴的なヘッドライトを採用。リアビューはLEDのリアコンビネーションランプや大型ルーフスポイラー、クロームアンダーガード一体型リアバンパーなどによりワイド&ローを強調した。
エンジンはガソリン車の「ML350 4MATIC BlueEFFICIENCY(先代の「ML350 4MATIC」から改名)」には新開発の3.5L・V6直噴ガソリンエンジンを搭載しており、先代に比べて最大出力を34PSアップすると同時に、燃費向上も実現。ディーゼル車の「ML350 BlueTEC 4MATIC」は低圧縮比化やフリクション低減などの改良を行ったほか、可変エンジンマウントの採用により、静粛性と低振動性を向上。また、この2車種にはトランスミッションに7速AT「7G-TRONICプラス」を採用しており、新開発の高効率トルクコンバータや低摩擦ベアリングを採用したことでダイナミックなレスポンスと高い耐久性、ノイズや振動の低減を実現。さらに、アイドリングストップ機能「ECOスタートストップ機能」により無駄な燃料消費も抑える。なお、「ML350 4MATIC BlueEFFICIENCY」は「平成21年排出ガス基準75%低減レベル(☆☆☆☆)」と「平成27年度燃費基準+10%」を同時に達成している。ディーゼル車の「ML350 BlueTEC 4MATIC」は、当モデルから新たに右ハンドル仕様が製造・導入されるようになり、日本仕様のMLクラスは全て右ハンドル仕様に統一されている。
ハイパフォーマンスモデルの「ML 63 AMG」は5.5L・V型8気筒直噴ツインターボエンジンを搭載、先代から排気量をダウンサイジングしながらも、最高出力・最大トルク共に向上し、クロスオーバーSUVとしてトップクラスの動力性能を持ちながら「ECOスタートストップ機能」や「AMGスピードシフトPLUS」の採用により燃費も向上。「AMGスピードシフトPLUS」は3種類の走行モードとシフトダウン時の自動ブリッピングを備えた高機能トランスミッションで、Cモード(効率制御モード)では「ECOスタートストップ機能」が作動するとともに、加速・変速特性をマイルドな設定にすることで早めに快適なシフトアップが行える。Sモード(スポーツモード)やMモード(マニュアルモード)では「ECOスタートストップ機能」を無効にし、Cモードに比べてエンジンやトランスミッションの俊敏性を大幅に高め、フルロード時でのシフトアップには点火と噴射を緻密な計算に基づきわずかに遅らせることでシフト時間の短縮に貢献した。生産国アメリカでの販売価格はML350で47,270ドルと日本の定価と比較し、かなり安くなっている。
2013年8月28日に、日本市場でのフルモデルチェンジから1周年を迎えたのを記念し、ディーゼル車の「ML350 BlueTEC 4MATIC」をベースに、AMGスポーツパッケージ、AMGスポーツシート(前席・シートヒーター付)、20インチAMG5スポークアルミホイール、ラバースタッド付ステンレス製ラバーボードを装備し、スポーティーな外内装とするとともに、レーダーセーフティーパッケージ、コンフォートパッケージも特別装備して安全性・快適性も高めた特別仕様車「ML350 BlueTEC 4MATIC 1st Anniversary Edition」を発売[4]。オブシディアンブラック60台、ダイヤモンドホワイト40台の計100台の限定販売となる。
同年9月18日に一部改良[5]。特別仕様車「ML350 BlueTEC 4MATIC 1st Anniversary Edition」に特別装備されていたレーダーセーフティーパッケージに加え、駐車時や狭い道などで車両周囲の状況を4つのカメラによって俯瞰で確認できる「360°カメラシステム」の2点を全車標準装備。さらに、「ML350 Blue TEC 4MATIC」はアルミホイールを19インチ5ツインスポークにデザイン変更してサイズアップ。「ML63 AMG」はSUVらしいアクセントを加えるデザイン性と乗降性を高める機能性を兼ね備えるステンレス製ランニングボード(ラバースタッド付)を標準装備し、後席にもシートヒーターを追加した。また、「ML350 4MATIC」・「ML350 Blue TEC 4MATIC」はオプションパッケージの装備内容・価格を統一し、「コンフォートパッケージ」・「ラグジュアリーパッケージ」・「AMGスポーツパッケージ」・「AMGエクスクルーシブパッケージ」の4種類に整理した。また、装備内容の充実より価格改定が行われたが、「ML350 Blue TEC 4MATIC」は装備内容を充実しながらも価格は据え置かれた。
2015年10月28日に日本市場でマイナーチェンジに伴い、GLEクラスに移行した[6]。
日本での現行グレード | ||||||
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グレード | 排気量 | エンジン | 最高出力/最大トルク | 変速機 | 駆動方式 | 価格 |
メルセデス-AMG ML 63 | 5.5L | V型8気筒DOHC直噴ツインターボ | 525ps/71.4kg・m | 7速AT | 4WD | 1510万円 |
ML350 4MATIC | 3.5L | V型6気筒DOHC直噴 | 306ps/37.7kg・m | 760万円 | ||
ML350 BlueTEC 4MATIC | 3.0L | V型6気筒DOHC直噴ディーゼルターボ | 258ps/63.2kg・m(欧州参考値) | 790万円 |
- ^ メルセデスベンツGLEクーペを発表Web Magazine OPENERS
- ^ “メルセデスベンツ Mクラス 新型がデビュー…燃費は最大28%向上”. 2011年6月10日閲覧。
- ^ “新型「メルセデス・ベンツMクラス」販売開始”. webCG (2012年6月28日). 2021年2月28日閲覧。
- ^ “メルセデス「Mクラス」に発売1周年記念モデル”. webCG (2013年8月28日). 2021年2月28日閲覧。
- ^ “メルセデス・ベンツが「Mクラス」の装備を強化”. webCG (2013年9月20日). 2021年2月28日閲覧。
- ^ 「GLE」を発売 (PDF) - メルセデス・ベンツ日本株式会社 プレスリリース 2015年10月28日(2015年10月29日閲覧)
- 1 メルセデス・ベンツ・Mクラスとは
- 2 メルセデス・ベンツ・Mクラスの概要
- 3 3代目(2011年-2015年)W166
- 4 関連項目
固有名詞の分類
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