ポケモンショック
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事件以降の第38話及びキャラクター「ポリゴン」の扱い
放送再開後、アニメではオープニングの一部、またピカチュウの10まんボルトの表現、光の強いシーンは光量が以前より抑えられるなどの修正が施された。また、本事件前の放送回も、後に発売されたビデオ・DVD版、再放送、海外での放送の際には点滅箇所の修正が施されている。しかし、本事件が発生した第38話に限っては修正不能と判断[注 3]され、ビデオ・DVD版・再放送枠およびCSにて放送を行っているキッズステーション及び海外にて放送を行っている放送リストからは完全にカットされ、いわゆる欠番扱いとなっている。現在の『ポケットモンスター』38話目は、前述の放送再開時に最初に放送された「ピカチュウのもり」(話数は第39話)に代替されている。
事件後に、ニャース役の犬山犬子と当時のポケモン制作スタッフとの対談が次世代ワールドホビーフェア'97にて行われ、ニッポン放送『犬山犬子のポケモンアワー』で放送された。その際「第38話『でんのうせんしポリゴン』の修正版の放送はあるのか?」「次回分予告で紹介され第39話として放送予定だった『ルージュラのクリスマス』は放送されるか?」というリスナーの質問に対し、スタッフは「あの回(第38話)は幻にしてほしい。なかった話としてほしい」「『ルージュラのクリスマス』の放送は必ずやるので安心してほしい」と回答した。その後『ルージュラのクリスマス』は、同時期に第40話として製作されていた『イワークでビバーク』との二本立ての番外編として放送され、短編映画『ピカチュウのなつやすみ』がビデオ発売された際に、2本立てとして再録された。
この事件により放送スケジュールにズレが生じ、当初放送予定だった季節・行事等に合わせた一部の回が、放送から外されて番外編扱いとされている。
本事件以降、この放送回にメインで登場したポケモンのポリゴン、その進化形であるポリゴン2とポリゴンZは、アニメ本編には2023年12月現在も登場していない[注 4]。
注釈
- ^ 放送当時の分類。1999年に「バーチャルポケモン」と改められた。
- ^ その後、4月16日に再放送。
- ^ 安全性のチェックのため修正版は作られたが、本テープが現時点で残っているかどうかについては不明。
- ^ 劇場版や本編EDにおいて一瞬登場したり、名前のみ言及されたことはある。
- ^ テレ東系リアルタイム配信では登場人物が注意喚起する番組を除き表示されない。
- ^ BS11など。
- ^ tvkのアニメは視聴時の注意テロップを導入していないため除く。
- ^ TBSチャンネルでは表示している
- ^ BS11では2015年10月10日24:00~25:00に放送(初回は第1話・2話連続で放送された)。
- ^ 『クレヨンしんちゃん』のげんこつ画面の時に使われるフラッシュ表現(パカパカ)が事件後は紫色の画面が揺れるものに変更された。
- ^ 例:『ヤッターマン』、『笑ゥせぇるすまん』など
出典
- ^ https://www.excite.co.jp/news/article/E1488800805939/
- ^ 1997年12月18日サンケイスポーツ16面
- ^ ポケモン騒動を検証する(TVアニメ資料館)
- ^ a b 日本放送協会放送文化研究所 編集『NHK年鑑'98』日本放送出版協会、1998年、17頁。
- ^ a b 『[検証ポケモン事件]ピカチュウからの警告』(『GALAC』1998年4月号) - 坂本衛ウェブサイト
- ^ ニュース - NHKクロニクル
- ^ a b WEBアニメスタイル_COLUMN 第162回「ポケモン事件、関係者たちは……」 - 首藤剛志 2014年10月7日閲覧。
- ^ a b WEBアニメスタイル_COLUMN 第165回「ポケモン事件でできたガイド・ライン」 - 首藤剛志 2014年10月7日閲覧。
- ^ アニメーション等の映像手法に関するガイドライン 日本民間放送連盟
- ^ 日本放送協会 (1997年12月18日). “TVアニメ・パニック ~子供たちはなぜ倒れたのか~”. NHK クローズアップ現代. 2022年4月29日閲覧。
- ^ 日本放送協会国内番組基準 - NHK
- ^ a b c 村上聖一. “戦後日本における放送規制の展開―規制手法の変容と放送メディアへの影響―”. NHK放送文化研究所 年報2015 第59集. pp. 86,88. 2019年12月25日閲覧。
- ^ 日本放送協会放送文化研究所 編集『NHK年鑑'98』日本放送出版協会、1998年、18頁。
- ^ 基本的に数秒間表示。邦画及び洋画DVDでも同様であるが、一部の番組ではロールスーパーで流される
- ^ TBSニュース:教えてTBSニュース β版 2019/01/23投稿
- ^ 2015年10月に視聴者から寄せられた意見 【番組全般・その他】にて(番組名を名指ししていないが)「1分半もの間、画面全体が青色や赤色などに激しく点滅した」「ポケモンショックのような症状を起こした」「半日も目を閉じてもめまいと酔いが止まない」「しばらく嘔吐し続けた」という意見が掲載されている。
- ^ NHK、点滅表示指針に違反 事前の指摘に耳かさず
- ^ 「アニメーション等の映像手法に関するガイドライン」抵触について
- ^ アニメーション等の映像手法に関するガイドライン」逸脱について
- ^ アニメーション等の映像手法に関するガイドライン」逸脱の追加について
- ^ 地域放送番組における“光点滅”基準超え映像について - NHK広報局
- ^ 土曜ドラマ「監査法人」における“光点滅”基準超え映像について - NHK広報局
- ^ 番組基準に抵触する放送を行った旨の報告のあった放送事業者に対する要請等
- ^ 高松信司 2016年6月23日のツイート
- ^ 『Guinness World Records Gamer's Edition』2004年版及び2008年版に収録。
- ^ BT.1702 : Guidance for the reduction of photosensitive epileptic seizures caused by television 国際電気通信連合
- ^ 「ポケモン」紅白落選、ZAKZAK、1997年12月18日。(インターネットアーカイブのキャッシュ)
- ^ 総情域第29号 裁定 (PDF) 中国地域の有線テレビジョン放送事業者11社からの再送信同意に係る裁定申請に関する裁定 別添2 総務省報道資料 平成20年2月8日(国立国会図書館のアーカイブ:2011年8月1日収集)
- ^ Pokémon on Twitter: “404 Error Porygon not found”
- ^ Pokémon on Twitter: “Polygon did nothing wrong.”
- 1 ポケモンショックとは
- 2 ポケモンショックの概要
- 3 各所の対応
- 4 放送再開
- 5 事件以降の第38話及びキャラクター「ポリゴン」の扱い
- 6 他の作品に与えた影響
- 7 その後
- 8 脚注
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