ブラック・ムーン一族 首領格

ブラック・ムーン一族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/31 03:53 UTC 版)

首領格

ワイズマン / デス・ファントム
声 - 丸山詠二(テレビアニメ)、岩崎ひろし(Crystal) / ミュージカル 演 - 富永研司
邪黒水晶の水晶玉を抱えて黒いローブに身を包み、デマンドたちに預言を残していく謎の占い師。正体は(30世紀から見て)数世紀前にシルバー・ミレニアムの浄化を受け入れず、忘れ去られていた殺戮や犯罪を広めようとした異能犯罪者デス・ファントムで、真の黒幕。
人間の彼を処刑できないネオ・クイーン・セレニティに暗黒の星ネメシスに流刑されて死後に怨霊化し、デマンドたちを唆して30世紀の地球に甚大な被害を与えた。名前の由来は不明だが、「ファントムクォーツ(幽霊水晶)」という鉱物が存在する。
原作漫画・『Crystal』
実はブラック・ムーン一族の遠い先祖。子孫たち[注 2]を惑星ネメシスに導き、自らの異能力である邪視と妖獣の手をルベウス以外の上級幹部に分け与えた。しかし正体と目的を語ることはせず、ローブの下に白骨化した体(『Crystal』ではミイラ化した体)を隠していた。
真の目的はマイナスパワーを司る「邪黒水晶」とプラスパワーを司る「幻の銀水晶」の力で全宇宙の支配者になることで、暗黒の世界に現れたちびうさをブラックレディに変身させて暗黒の女王に選ぶ。惑星ネメシスの地下牢に繋がれたミイラ化死体の怨念でマーキュリー、マーズ、ジュピターを封じていたが、銀水晶を覚醒させたセーラームーンに死体を浄化されるとブラックレディを伴って自ら動き出し、ネメシスを活性化させてデマンドとサフィールを洗脳した。最後はネメシスと融合した姿を現して孤独の王を名乗り、セーラームーンとタキシード仮面を滅ぼそうとしたが、タキシード仮面とちびムーンの力を借りたセーラームーンにネメシスごと滅ぼされた。
原作第5部、劇場版『Cosmos』のセーラーギャラクシアの回想シーンにも登場しており、とある星で星の産まれる場所である「いて座ゼロ・スター」の存在をギャラクシアに知られることとなる。実は最後の敵・カオスの分身の一人。
テレビアニメ
過去は明かされず、邪黒水晶の源である正体不明の存在として登場する。地球の人間との共存を望んでいたブラック・ムーン一族を騙して地球を総攻撃させ、ちびうさのエナジーを利用しようと記憶を歪めてブラックレディにしたが、セーラームーンとタキシード仮面にちびうさを取り返される。最後は邪黒水晶の力で暗黒ゲートを開き、未来と過去の世界を同時に崩壊させて地球を滅ぼそうとしたが、セレニティに変身したセーラームーンとちびうさの「過去の銀水晶と未来の銀水晶」に邪黒水晶ごと滅ぼされた。
PCエンジン版では死者を復活させる魔石「ブラッディオパール」を持つ分身のパストワイズマンが登場する。
プリンス・デマンド
声 - 塩沢兼人(テレビアニメ)、宮野真守(Crystal) / ミュージカル 演 - 小野妃香里麻尋えりか
ブラック・ムーン一族のリーダー。銀髪を長めに伸ばした美青年で、クールで傲慢だがカリスマ性がある。ダイヤモンドを飾った白い礼装と紫のマントを着用。瞳の色は紫。設定年齢18歳[1]
普段は殆ど前線基地から動かず、王座で赤ワインを飲みながら幹部に指示している。ワイズマンに与えられた邪視の力で、額のブラック・ムーンの紋章を金色の第三の目(邪眼)に変え、見た者の意思を奪い操ることが出来る。名前の由来はダイヤモンドともデマントイドガーネットともいわれる[要出典]
地球を襲った自分達を睨みつけるネオ・クイーン・セレニティ(以下セレニティ)の瞳に恋に落ちてからは、ホログラム映像を眺める日々を送り、サフィールに「兄さんは変わってしまった」と嘆かれる。セレニティの過去の姿であるうさぎを后にしようとネメシスに攫い、邪黒水晶で銀水晶の力を封じた上でドレスに着替えさせて唇を奪うが、セレニティの力で変身したうさぎに脱出された(テレビアニメではキスの直前でタキシード仮面に奪還されてしまう)。
原作
闘争と死で溢れた世界を好み、永遠の平和をまやかしと呼んで銀水晶の力を敵視するが、仲間意識は強い。全能の力を持つセレニティ及びセーラームーンに心を惹かれ、「奪う愛だってある」と信じる。
ワイズマンの洗脳を受けたが邪視の力で正気を保ち、自分達を用済みとみなして地球の破壊も厭わないワイズマンに反逆してサフィールをやむなく手に掛ける。セーラームーンに敵わないと見ると「未来と過去の幻の銀水晶」を接触させて世界を滅ぼそうとしたが、セーラープルートが命と引き換えに時間を止めて失敗。最後はワイズマンにセーラームーンを殺されるならと自らが手を下そうとするが、セーラームーンとタキシード仮面のムーンロッドに倒された。死後ワイズマンに「幼すぎた」と評された。
テレビアニメ
基本的にセレニティのことばかり考えているが、サフィールとエスメロードを気にかける描写もある。エスメロードによるとジャスミンの花が好き。次第に愛の関心がセレニティからセーラームーンに変化した。本来は心優しい人物で、幼少時にサフィールと「いつかネメシスに花を咲かせよう」と約束していた。終盤でサフィールが裏切って過去の地球に逃げたと知り、ブラック・レディと共に過去の地球に向かうが、何かを伝えようとしたサフィールをワイズマンに殺されてしまう。十番街に打ち込んだ邪黒水晶の内部に突入したセーラームーンを仲間から引き離し、邪視で操って我が物にしようとするが失敗。セーラームーンの説得でワイズマンの真意を知り、セーラームーンと和解する。弟の仇を討つためにワイズマンと戦うがセーラームーンを庇って倒れ、新しい未来を作っていくセーラームーンを信じて一族の将来と愛の言葉を託し、絶命した。
『Crystal』
原作とほぼ同じだが末路が異なり、自らの手でセーラームーンの命を絶つことに執着するゆえワイズマンの攻撃からセーラームーンを庇い、最期は邪視の力でワイズマンに反撃するも返り討ちにされてセレニティと呟きながら絶命した。
ゲーム
スーパーファミコン(以下“SFC”と表記)のRPG『Another Story』ではヘル・デスティニーに運命を変えられて復活したが、シャーマン・アプスーを裏切ってバラ水晶を奪い、シルバーミレニアムのプリンセス・セレニティを連れ去りに過去に渡る。プリンセス・セレニティの代わりに同行に応じたセーラームーンを連れ去るが、サフィールに説得されて彼女を解放する。しかし、元々ブラックムーン一族を恨んでいたオポシティオ戦士・シンにサフィールを殺され、自身もシンの手に掛かって絶命した。
ミュージカル
『〜誕生! 暗黒のプリンセス ブラック・レディ〜』ではテレビアニメ版とほぼ同じ展開だが、ムーンの説得で改心した後、セーラー戦士と協力してワイズマンを倒した。その後は復興のため自らネメシスに残る道を選んだ。続編の『愛のサンクチュアリ』では先祖にあたる黒月光という青年が登場する。
『-Petite Étrangère-』では、サフィールとの対立で暗殺され、ドロイドの自覚がない完成品ドロイドと入れ替えられていた。ドロイドのデマンドはうさぎを殺そうとするサフィールを止めて事実を知らされるが、自分を服従させようとするサフィールに抗いうさぎを逃がそうとしたため、サフィールに始末された。

注釈

  1. ^ セーラームーンにルベウスを救助する意思はあったが、炎の中でルベウスを見失ってしまった。
  2. ^ キング・エンディミオンは数百年前のデス・ファントムの反乱を知らない末裔たちの反乱を何かに引かれるようだと述べている。
  3. ^ サフィールの台詞でそのことが示唆されている。
  4. ^ コーアンは未来予知、ベルチェはダウジング、カラベラスは霊能力。
  5. ^ 『SuperS』でセレセレを演じた。
  6. ^ 『S』ではプチロルを演じた。
  7. ^ Cosmos』では月野育子(死去した水谷優子の後任)を演じている。
  8. ^ ただし、この時の任務は一族の暗殺対象・Rabbit(ちびうさ)の捜索となっている。
  9. ^ 特に小学校はダルクヘンジの影響を大きく受け、全校生徒が喧嘩をし、学校が荒れ果てた。
  10. ^ 連載当時は冥王星も惑星であったため、冥王星発見の後に発見されたとして、10番目となる。

出典

  1. ^ a b c 原作設定資料より。
  2. ^ 原作設定資料集より。
  3. ^ テレビアニメ『美少女戦士セーラームーンR』34話
  4. ^ テレビアニメ『美少女戦士セーラームーンR』30話
  5. ^ テレビアニメ『美少女戦士セーラームーンR』37話
  6. ^ 『なかよしメディアブックス&アニメアルバム9 美少女戦士セーラームーンR』第125頁より。
  7. ^ アニメージュ 1994, pp. 31, 「セーラームーン「R」で「S」な人々 人名超事典」
  8. ^ a b アニメージュ 1994, pp. 30, 「セーラームーン「R」で「S」な人々 人名超事典」
  9. ^ 「人外娘に萌える人々急増の理由」、週刊プレイボーイ、2014年No.16、p61
  10. ^ アニメージュ 1994, pp. 28, 「セーラームーン「R」で「S」な人々 人名超事典」
  11. ^ アニメージュ 1994, pp. 32, 「セーラームーン「R」で「S」な人々 人名超事典」
  12. ^ アニメージュ 1994, pp. 29, 「セーラームーン「R」で「S」な人々 人名超事典」
  13. ^ アニメージュ 1994, pp. 35, 「セーラームーン「R」で「S」な人々 人名超事典」






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